H.I.S.の働く環境とキャリアパス
店舗カウンターからスタートし、ホテル運営・海外赴任・法人営業へとキャリアを広げられる旅行会社。年収の実態とリスクも正直に解説します。
キャリアステップ
店舗カウンター——旅行販売の基礎を身につける
- 入社後は旅行部門の店舗カウンターに配属されるケースが多い
- 海外旅行・国内旅行・航空券の相談・手配・販売を担当
- 航空会社・ホテルなどサプライヤーとの交渉も早い段階で経験
- 先輩のOJTを通じて、旅行業法・パスポート・ビザの基礎知識を習得
- 販売目標(ノルマ)があり、数字に向き合う環境
専門化・ステップアップ——ホテル・法人・海外へ
- 実績次第でホテル事業・法人営業・商品企画・海外法人へのキャリアチェンジが可能
- 語学力があれば海外現地法人への赴任(60か国以上に拠点)のチャンス
- ホテル部門ではフロントリーダー・副支配人補佐へのステップアップ
- 商品企画では新しいツアー商品の企画立案を担当。ヒット商品を生めるかが評価指標
- 法人営業では担当企業への継続提案と新規開拓を並行
マネジメント——チームと事業を動かす
- 店舗マネージャー・エリアマネージャーとして複数店舗の統括
- ホテル支配人・副支配人として施設全体の経営数字に責任を持つ
- 海外法人の現地マネジャーとして拠点経営を担う(英語・現地語が必須)
- 本社の商品企画・マーケティング・経営企画部門での管理職
- コロナ禍の経験が「危機管理・変化への対応力」としてキャリアに活きる
経営層——トラベル企業の未来を作る
- 本社部門長・執行役員として旅行・ホテル・DMCの事業戦略を立案
- グループ会社の役員・代表への登用もある(海外現地法人の代表等)
- 「旅行×ホテル×DMCの1対1化」という中期経営計画を実行する役割
- 創業者・澤田秀雄氏の経営哲学「好奇心と行動力」が社風として残る
研修・育成制度と福利厚生
旅行業務研修(入社時)
旅行業法・航空券の仕組み・GDS(予約システム)操作の基礎研修。旅行業務取扱管理者の資格取得を支援(2年以内に取得を推奨)。
海外研修・語学支援
語学研修費用の補助と、海外拠点への短期研修派遣制度。TOEICスコアアップ支援や英語・現地語の学習支援がある。
ホテル業務研修
フロント・客室・レストランなどのホテル業務の横断研修。ホテル支配人育成コースも設置されている。
法人・MICE研修
法人営業・団体旅行・MICEの専門知識研修。企画書作成・プレゼン技術・交渉術を体系的に学ぶ。
福利厚生と社員旅行割引
社員・家族向けの旅行割引制度(ツアー・航空券・ホテルが社員価格)。旅行好きには最大の特典。独身寮・社宅はない企業が多いが、交通費全額支給。
向いている人 / 向いていない人
向いている人
- 旅行が純粋に好きで、旅行を仕事にしたい人——実際に旅を売る仕事で、自分の経験が直接役立つ。旅行好きのモチベーションが仕事に直結する
- 海外で働きたい・語学を活かしたい人——60か国以上の拠点で海外勤務のチャンスが豊富。英語だけでなく現地語(タイ語・スペイン語等)を活かせる環境
- コロナ禍の苦境から復活しつつある「再生ストーリー」に惹かれる人——逆境を乗り越えた会社で、変革に参加したい人には面白い時期
- 接客・コミュニケーションが得意人——カウンター販売から法人営業まで、人と話すことが仕事の中心。人が好きな人には向いている
向いていない人
- 旅行への興味が薄い人——旅行会社の仕事はほぼ旅行に関わる。好きでないと厳しいし、面接でも熱意が伝わらない
- ノルマ・数字のプレッシャーが苦手人——店舗には販売目標があり、達成できなければ評価に直結。「接客は好きだけど数字は苦手」という人はつらい可能性がある
- 年収の高さを最優先にしたい人——旅行業界は総じて年収が低め。HISの平均年収は約443万円(業界水準)で、金融・IT・コンサルと比べると大きく見劣りする
- 安定した大組織で働きたい人——HISはコロナ禍で大幅な事業縮小を経験した。インフラ系企業ほどの「倒れない安定感」は旅行業には期待できない
ひよぺん対話
ぶっちゃけ年収どのくらいなの?旅行業って安いって聞くけど。
正直に言う。HISの平均年収は約443万円(有価証券報告書ベース)。これは日本の会社員平均と同程度で、金融・IT・コンサルと比べると明らかに低い。初任給も業界水準で、大卒は月約21〜23万円程度。ただし社員旅行割引という「現物支給」が充実していて、旅行好きには割安感がある。年収を最優先するなら正直HISは向いていない。「旅行を仕事にすること」に価値を見出せる人向けの会社。
海外に行ける可能性はどれくらい?行きたいんだけど。
旅行会社の中ではHISは海外勤務の機会が豊富な部類。60か国以上に現地法人があるから、希望を出せば海外赴任できる可能性はある。ただし「入社して希望を出せばすぐ行ける」わけではない。まず国内で実績を積んで、語学力(英語 or 現地語)を証明して、信頼関係を築いてから。早ければ4〜6年目頃から海外赴任の打診があるケースも。面接で「海外に行きたい」とアピールするのは有効だけど、具体的な語学力と行きたい地域・理由を話せるほうが刺さる。
コロナ禍で大変だったって聞いた。またコロナみたいな事態になったら大丈夫?
これは就活生として正直に向き合うべき問い。旅行業はパンデミックや戦争・テロに最も影響を受けやすい業種の一つ。HISはコロナ禍で数千人規模の希望退職を実施した。「また同じことが起きたら?」という不安は正当。ただHISはコロナ後にホテル事業という「施設を持つ安定収益」を意識的に強化している——部屋は売れなくても施設が消えるわけじゃない、という考え方。完全に安心とは言えないが、リスク分散の努力はしている。「外部リスクに強い旅行会社」を目指して変化している会社、とポジティブに捉えるか、それでも不安と感じるかで選択が変わる。