成長戦略と将来性

SaaS移行・人事DX需要・AI機能——3つの成長エンジンで利益率30%の高収益ビジネスをさらに強化する。

安定性の根拠(なぜ潰れにくいのか)

1,200グループが簡単に乗り換えない(スイッチングコスト)

大企業が長年使ってきた人事・給与システムを変えるには、「全従業員の給与データの移行」「担当者の再研修」「システム連携の作り直し」という膨大なコストがかかる。一度COMPANYを導入した企業は、よほどの不満がない限り乗り換えない。このスイッチングコストが、ワークスHIの「安定した解約率の低さ」を生んでいる。

法改正が毎年続く=永続的な需要

日本の社会保険制度・税制・労働法は毎年改正される。企業は法律が変わるたびに「システムも合わせて更新する必要」があり、ワークスHIは「法改正対応のアップデート」というサービスで永続的な収益を得られる仕組みになっている。社会が続く限り、給与計算ルールの更新需要はなくならない。

高い利益率がもたらす財務的安定

2024年度の営業利益率は約30%。これは一般的なSIer(5〜10%)と比べると圧倒的に高い。高収益であれば、不況時にもリストラや給与カットに頼らず社員への投資を続けられる。財務的に余裕がある会社は、長期視点での成長投資ができる。

成長エンジン

SaaSクラウド化——ストック型収益への移行

「COMPANY on Cloud」への既存顧客移行が最大の成長エンジン。パッケージを一度売って終わりのビジネスから、毎年サブスクリプション料が入るSaaSモデルへの転換で、売上の安定性と成長率が同時に向上する。2024年売上502億円はこの移行の成果。

大企業の人事DX需要——新規顧客拡大

日本の大企業は今、年功序列から成果主義への転換・人的資本経営の開示義務化・ジョブ型雇用への移行など、「人事制度の大改革」を迫られている。制度を変えるためにはシステムも変える必要があり、新たなCOMPANY導入・リプレイス需要が増えている。

AI×人事データ機能——付加価値の高度化

1,200グループから集まった「大企業の人事・給与・評価・勤怠データ」をAIで分析する機能(離職予測・タレント推薦・組織健全性診断)を開発。これにより、「システムを使う」から「AIで人事戦略を支援される」へとCOMPANYの価値が高度化する。既存顧客の追加課金にも繋がる。

人的資本経営という追い風

2023年〜:大企業への「人的資本開示」義務化

2023年から上場大企業に対して、「人材育成・多様性・労働安全衛生」などの人的資本情報の開示が義務化された。

  • これにより大企業は「人事データを整備・可視化する」必要に迫られた
  • COMPANYのようなシステムで人事データを管理していないと、開示要件を満たせない
  • 未導入の大企業が新たにCOMPANYを導入する動機となっている
  • 既存顧客も「タレントマネジメント機能追加」でさらに活用を深める

AIで変わること・変わらないこと

変わること

  • 定型的な給与計算・勤怠集計の自動化
  • 法改正対応のルール更新(AI補助での効率化)
  • 入退社手続き・社会保険申請の電子化・自動化
  • 定型レポート・分析レポートの自動生成

変わらないこと

  • 人事制度設計の上流コンサルティング(人間の判断が不可欠)
  • 大企業のCHROとの組織変革に関する議論
  • 法律の解釈・難しい労務トラブルへの対応
  • 複雑な組織構造・個別要件へのカスタマイズ設計
  • AI分析結果を経営判断に変換するヒューマンレイヤー

ひよぺん対話

ひよこ

「AI×人事データ」って、AIが全部やってくれるようになったら人事コンサルタントは要らなくなるの?

ペンギン

給与計算や書類作成の自動化は進むけど、「人事コンサルタントが要らなくなる」は過剰に悲観的。理由は2つ。①「何を計算するか」を決めるのは人間: 「うちの会社の評価制度をどう変えるべきか」「どの人を次の役員にすべきか」という判断は、AIに委ねられない。AIは「過去のデータからパターンを出す」のは得意だが、「その判断が人間として適切か」「組織の文化に合うか」という部分は人間が介在する必要がある。②AI機能がワークスHIの付加価値になる: ワークスHIが開発しているのは「AIが人事担当者に代わって判断するシステム」ではなく、「AIが人事担当者・コンサルタントの判断を助けるシステム」。つまりワークスHIのコンサルタントはAIを武器として使う側になる。AIがあるから仕事がなくなるのではなく、AIで仕事の質が上がる。

ひよこ

非上場でオーナー経営の会社って、突然方向転換とかリストラとかありそうで怖くない?

ペンギン

その懸念は合理的だよ。ただワークスHIのケースでは——旧ワークスアプリケーションズ(WAP)から2019年に分社化した際、WAPが経営難になったのに対して、「大企業向けCOMPANY事業」に特化したワークスHIは安定した収益を維持し続けた。つまり「余計な事業を持たずに専業に絞る」というシンプルな戦略がうまく機能している実績がある。突然の方針転換が怖いのは理解できるけど、SaaSで1,200グループの顧客との長期契約がある会社は、急激なリストラより顧客維持・社員確保の方が経営合理性が高い。不確実性ゼロとは言えないけど、「財務が安定しているニッチトップ」という特性は、突然の大変革が起きにくい会社の性質とも言えるよ。