🚀 成長戦略と将来性
「少子化でお菓子が売れなくなる?」——K-フームと健康機能という2つの追い風でどう乗り越えるか。
なぜ潰れにくいのか — 安定性の3つの根拠
お菓子・アイスは不況でも売れる「プチ贅沢」
リーマンショックも、コロナ禍も、食品・菓子の消費は大きく落ちなかった。100〜300円のお菓子やアイスは、生活者が「節約しながらも諦めない喜び」。景気後退期に逆に売れる「口福消費」は安定の源泉。
ロングセラーブランドという強固な「資産」
雪見だいふく(1981年〜)、コアラのマーチ(1984年〜)、ガーナチョコレート(1964年〜)——これらは40〜60年かけて構築されたブランド資産。新規参入者がすぐに代替できる存在ではない。「知っている・好き・また買う」のループが継続している。
韓国ロッテグループという非上場ゆえの安定基盤
韓国ロッテグループは百貨店・ホテル・石油化学・野球チームまで持つ巨大コングロマリット。上場企業にはない長期視点の経営ができ、短期の株主圧力に左右されない。グループ全体の財務基盤が日本ロッテの経営を支えている。
成長エンジン — 何で伸びようとしているか
K-フームの本格活用——韓国グループが最大の武器になる時代
韓国の菓子・スナックへの日本の関心は空前の高まりを見せている。韓国ロッテ製菓の人気商品の日本導入(チョコパイは日韓共通商品)に加え、K-POPアーティストとのコラボ、韓国トレンドの先取り商品企画など、純日系メーカーにはできない「K-フームの最前線」を活かした商品展開が加速している。
健康・機能性菓子への進化——「食べることは楽しみ+健康」へ
XYLITOLガムが切り拓いた「機能性菓子」の領域を、チョコレートやアイスにも拡大。カカオポリフェノール訴求のチョコレート、プロテイン配合の菓子、低糖質アイスなど、「楽しく食べて健康になる」カテゴリーを育てる方向性。少子化でも成人・シニア層の健康需要は高まり続ける。
ECとデジタルマーケティングの強化
公式オンラインショップ「ロッテオンライン」でのギフトセット・限定品の直販を強化。SNSを通じたブランドコミュニティ形成(コアラのマーチの絵柄コレクター等)も積極的に。デジタルで消費者との関係を深め、リピーター・ファン層を育成する戦略。
アイスクリーム市場の高付加価値化
「ちょっと高めのアイス」需要に対応し、プレミアムアイスラインの拡充を進める。コンビニのアイスコーナーにおける「300〜500円のプレミアム帯」は成長市場で、雪見だいふくのブランド力を活かした高付加価値商品の展開が課題。
将来性を示す中長期の方向性
ロッテの3つの変革軸
① 「子供のお菓子」から「大人の嗜好品・健康菓子」へ
少子化を乗り越えるには成人・シニア向けの需要開拓が必須。健康機能訴求(カカオポリフェノール・低糖質・プロテイン)で「食べることへの罪悪感をなくす」菓子を育てる。
② 「日本の菓子メーカー」から「アジアの菓子ブランド」へ
韓国グループのネットワークを活かし、東南アジア・中国での「日本発・韓国発の良いとこ取りブランド」として展開。K-フームは長期的な基盤づくりのきっかけ。
③ 「モノ売り」から「ブランドコミュニティ」へ
コアラのマーチの絵柄コレクション・限定フレーバーのSNS拡散・公式EC直販——「買って終わり」ではなく、ファンがブランドを語り広める仕組みを作る。
ひよぺん対話
お菓子って少子化で市場が縮むんじゃない?30年後も大丈夫?
確かに子ども向けの菓子市場は少子化で縮む。でもロッテが向かっているのは子どもだけじゃない方向——
・健康意識の高い30〜50代向け(XYLITOLで実証済み。カカオポリフェノール・低糖質へ拡大)
・K-フームに乗るZ世代・ミレニアル(韓国グループとのコラボ展開)
・ギフト需要(コアラのマーチのバリエーションセットなど)
・東南アジア・アジア市場(韓国グループのネットワーク経由)
「子供のお菓子」から「大人の嗜好品・健康菓子」へのシフトが成功すれば、少子化でも成長できる。ガーナチョコレートが「カカオ70%の健康チョコ」を出す日も近いかもしれない。
K-フームって一時的なブームじゃないの?
K-POPの第1次〜2次ブームは一過性だった。でも今の流れは違う。NetflixやYouTubeで韓国コンテンツが日常化し、Z世代にとって「韓国=クール」は文化として定着してきている。
ロッテにとっての追い風は——
・チョコパイは日韓両国で愛される「共通アイテム」として認知が高まっている
・韓国で人気が出た菓子の日本版を最速で出せるのはロッテだけ
・韓国語で「롯데(ロッテ)」はすでに馴染みのある文字でもある
ブームが続くかどうかは分からないけど、少なくとも今この10年はK-フームはロッテの強い追い風になる。面接では「K-フームが続く限り使い、それ以外の成長エンジン(健康機能・EC)も育てていく時期」と語ると評価されるよ。
ガム市場が縮んでるのはピンチじゃないの?
ガム市場全体は確かに2000年代初頭からずっと縮小している。主な理由は——
①スマホ普及でレジ前の「ついで買い」が減った
②マスク文化で「口の中を気にする機会」が変化した
でもロッテはここで「XYLITOLで生き残る」戦略を取っている。「ガムを食べる」動機を「暇つぶし」から「虫歯予防・口腔ケア」に変えることで、ガム市場が縮んでも歯科チャネル・ドラッグストアでの需要を維持。完全な解決策ではないが、カテゴリーの衰退に抗う好例。ロッテは「衰退カテゴリーでも戦い方を変えて生き残る」力がある会社だよ。