働く環境とキャリアパス
コーエーテクモのキャリアは「専門性を深める」か「プロデューサー・ディレクターとして全体を統括する」かの大きな二方向がある。いずれにしても「ゲームが好き」は絶対条件に近い。
キャリアステップ
チームの一員として開発に入る(年収 320〜420万円)
- 入社後、ゲーム開発の基礎研修(ツール使い方・チームの開発フロー)を経て実際の開発チームへ配属
- エンジニア:既存機能のバグ修正や小機能追加からスタート。ゲームエンジンの独自仕様を理解することが最初のハードル
- アーティスト(デザイナー):先輩の指示のもとモデリング・テクスチャ作業を担当。品質基準の高さに最初は驚くことも
- プランナー:レベルデザインの一部や、ゲームバランス調整の補助。「なぜこのルールにするか」の論理的説明が求められる
- ゲームをいちから作る経験より「すでにあるシリーズを継続・改善する」作業が多い。既存ファンの期待を理解することが大切
担当機能のリードへ(年収 450〜700万円)
- 特定の機能・パートのリードとして、設計から実装・品質担保まで責任を持つようになる
- エンジニアはシステム設計の提案もできるレベルに。アーティストはチーフアーティストとしてパートを管理する役割も
- プロデューサー/ディレクターの補佐として、スケジュール管理・外部との調整にも関わり始める
- コラボタイトルに関わる場合、IPホルダー(任天堂・バンダイナムコ等)との協議に参加するチャンスも
リードエンジニア・ディレクター・プロデューサーへ(年収 700〜1,000万円)
- ゲームタイトル全体の技術方針を担うリードエンジニア、ゲームデザインを統括するディレクターへの道
- プロデューサーは予算・スケジュール・外部パートナー管理の全責任を持つ
- 新規IPの立案提案に参加できるポジションになる。社内のIPプレゼンで新しいゲームのアイデアを提案するチャンス
- この時期のキャリアは「専門スペシャリストとして突き詰めるか」「マネジメントに移行するか」の分岐点
フェロー・事業責任者・執行役員(年収 1,000万円〜)
- シリーズIPの責任者として、年間複数のタイトル開発を統括する立場
- 技術フェロー・クリエイティブディレクターとして業界全体に影響力を持つキャリアも
- 社外への登壇・執筆でゲーム業界の著名人として認知されるクリエイターも輩出
研修・育成制度
入社時ゲーム開発研修
ゲーム開発の基礎(ゲームエンジン・3D制作ツール・開発フロー)を体系的に学ぶ研修。「プレイヤーが何を楽しいと感じるか」という視点を最初に叩き込む。
OJT(実プロジェクト参加)
研修後すぐに実際の開発プロジェクトに参加。先輩クリエイターと一緒に作業しながらスキルを磨く。中規模会社なので先輩との距離が近く、質問しやすい環境。
技術・スキルアップ支援
外部セミナー参加費補助、資格取得支援、書籍購入補助などの学習支援制度。ゲーム開発の技術は進化が速いので、会社として継続学習を後押し。
グローバル展開経験
仁王や無双シリーズのような海外展開タイトルに関わると、ローカライズ対応・海外パブリッシャーとの連携・グローバルQAを経験できる。英語を使う場面も増えている。
向いている人・向いていない人
向いている人
- ゲームが本当に好きで、自分が関わるIPへの敬意がある人(必須条件に近い)
- 「ファンの期待に応える」という責任感がある人
- 専門性を磨いて「このジャンルの第一人者になる」というキャリア観がある人
- 安定した収益基盤の中で、長期的にIPを育てていきたい人
- 「大ヒット1本より複数の安定ヒット」という経営判断を良しとできる人
- 横浜(本社)勤務に違和感がない人(東京から近いが転居が必要な場合も)
向いていない人
- ゲームに特に思い入れがない人(ゲーム会社である以上、ゲームへの情熱は必要)
- 「若くして大きな裁量・高速昇進」を求める人(中規模安定企業で急上昇はない)
- ベンチャー的な熱量・スピード感を求める人
- 「年収はとにかく高く」という人(年収は高め安定だがCAや外資ほどでない)
- 大規模なヒットを生み出す「ギャンブル型」の開発スタイルを求める人(コーエーテクモはリスクを抑えたポートフォリオ型)
ひよぺん対話
ゲーム会社って残業やばそう。リリース前の「デスマーチ」ってあるの?
ゲーム業界全体で問題視されてきた「デスマーチ(リリース直前の過酷残業)」問題。コーエーテクモに限らず日本のゲーム会社でも過去には存在したし、今も完全になくなっているとは言えない。ただし、業界全体として働き方改革が進んでいるのは事実で、コーエーテクモも例外ではない。OpenWork等の口コミでは「有給が取りやすい」「フレックスで働きやすい」という声がある一方、「リリース前は忙しい」「繁閑の波が大きい」という声もある。現実的には「リリース前2〜3ヶ月は月40〜60時間の残業が起きることがある」一方、開発中期は比較的余裕があるという波がある。就活でこれを聞くなら「1年を通じた平均残業時間」を確認するのがポイント。
「クリエイターは転職が当たり前」って聞くけど、コーエーテクモでの在職年数ってどのくらいなの?
ゲーム業界全体として転職率は高い傾向があるのは事実。理由は「特定のIP・技術スキルが転職市場で評価されやすい」「開発スタイルの合う会社に移りたくなる」など。コーエーテクモの平均在職年数は公開情報では把握しにくいが、中規模の安定企業として比較的在職年数は長めという口コミが多い。老舗シリーズ(信長の野望40年・三國志40年)を作り続けているということは、長く在籍するクリエイターが社内にいるということ。一方で「新しいチャレンジがしたくて転職する」人も当然いる。就活で大事なのは「コーエーテクモのどのIPのどの職種で、何を実現したいか」を明確に持つこと——これがあれば転職を考える前に社内でそれを実現しようとする意欲が持てる。