3分でわかる講談社

マガジン、ブルーロック、進撃の巨人——
マンガIPの力で「出版社」から「IPカンパニー」へ

1,692億円 売上高(2025年11月期)
972人 従業員数
約26名 新卒採用数(年間)

デジタル+版権売上が6割超。出版不況を乗り越えた「勝ち組」出版社

事業構成——もはや「紙の本を売る会社」ではない

IP源泉
📚
コミック事業
マガジン・ヤンマガ・アフタヌーン等。ブルーロック、推しの子
売上の最大セグメント
📖
書籍・文芸事業
講談社文庫・現代新書・ブルーバックス
安定的な書籍販売
💻
デジタル事業
マガポケ・電子書籍配信。デジタル売上が紙を逆転
売上の6割超がデジタル+版権
🎬
版権・ライセンス事業
アニメ化・映画化・ゲーム化・海外展開
版権収入が急成長中

講談社の売上構成は、デジタル(電子書籍・アプリ課金)+版権(アニメ化・映画化・ゲーム化ライセンス)が6割超。紙の書籍・雑誌の販売は4割未満に縮小。2020年度にデジタル売上が紙を逆転し、出版社のビジネスモデルを根本から変えた。

3つのキーワードで理解する

1

マンガIPの宝庫——「週刊少年マガジン」を生んだ出版社

講談社は1909年創業の日本3大出版社の一角。「週刊少年マガジン」「ヤングマガジン」「アフタヌーン」「モーニング」など多数のマンガ雑誌を発行。進撃の巨人、ブルーロック、東京リベンジャーズ、推しの子、はじめの一歩——世界的ヒット作品を次々と生み出してきた。マンガは単なる「本」ではなく、アニメ・映画・ゲーム・グッズに展開する「IP(知的財産)」の源泉。講談社はいま「出版社」から「IPカンパニー」へ変貌しつつある。

2

デジタル売上が紙を逆転——出版不況を乗り越えた転換力

出版業界は「紙の本が売れない」構造的不況にあるが、講談社は2020年度にデジタル関連売上が紙を逆転。電子書籍、マンガアプリ「マガポケ」、版権ライセンス収入が成長し、売上の6割超がデジタル+版権。「紙の本を印刷して書店に並べる」ビジネスから、「デジタルで配信し、IPを世界中にライセンスする」ビジネスへの転換に成功した数少ない出版社。売上高は1,692億円(2025年11月期)で、過去最高水準を維持。

3

採用倍率100〜300倍——超少数精鋭の「好き」を仕事にする会社

講談社の新卒採用は年間約20〜26名。応募者は3,500人以上で、採用倍率は100〜300倍。出版業界で最難関の就職先の一つ。入社後はマンガ編集・文芸編集・デジタル事業・権利ビジネス・営業などに配属される。「好きな作品を世に出す」という夢を形にできる一方で、少数精鋭ゆえに一人あたりの責任が大きい。平均年収は口コミベースで1,200〜1,300万円と出版業界トップクラス。

身近な講談社——あなたも講談社IPに触れている

📱
マガポケ(マンガアプリ)

「マガジンポケット」は講談社のマンガアプリ。ブルーロック、東京リベンジャーズなどの人気作品が無料で読める。デジタル収益の柱の一つ。

🎬
アニメ化作品

「進撃の巨人」「ブルーロック」「推しの子」「東京リベンジャーズ」——Netflixやアマプラで見るアニメの原作の多くが講談社作品。

📖
ブルーバックス・現代新書

大学の教養課程で使われる「講談社ブルーバックス」や「講談社現代新書」。学術的な知識を一般向けに噛み砕くレーベルとして定着。

👗
ViVi・with(ファッション誌)

女性ファッション誌「ViVi」「with」も講談社。マンガだけでなくファッション・ライフスタイル領域でもブランドを持つ。

ひよぺん対話

ひよこ

講談社って「マンガの会社」でしょ?マンガ好きじゃないと入れない?

ペンギン

マンガは講談社の最大の武器だけど、講談社=マンガだけじゃない。文芸書、実用書、児童書、学術書、ファッション誌(ViVi、with)、ウェブメディアと事業は多岐にわたる。マンガ編集者になるにはマンガへの深い愛情が必要だけど、権利ビジネス、デジタル事業、営業、宣伝ならマンガの専門知識がなくても活躍できる。ただし面接では「コンテンツへの熱量」は必ず見られる。マンガでなくても小説でも映画でもいいから、「この作品が世界を変えた」と語れるものがあると強いよ。

ひよこ

集英社のジャンプと比べて、マガジンって正直弱くない?

ペンギン

発行部数ではジャンプが週刊100万部に対しマガジンは約40万部で、確かに差がある。でも講談社の強みは「多様なマンガ雑誌のポートフォリオ」。マガジンだけでなく、ヤンマガ、アフタヌーン、モーニング、なかよし、別マガと少年・青年・少女・女性向けを網羅している。「進撃の巨人」はマガジンではなく別冊少年マガジン連載。「ブルーロック」はマガジン連載で世界的ヒット。「一つの雑誌に頼らない分散型IP戦略」が講談社のスタイルだね。

ひよこ

採用26名って少なすぎない?どうやったら受かるの?

ペンギン

正直、運も大きい。3,500人以上の応募で26名だから、倍率は130倍以上。選考はES→筆記試験→1次面接(オンライン)→2次面接→3次面接→4次面接(社長含む役員)と長丁場。受かるコツを3つ挙げると:

1. 「コンテンツへの異常な熱量」——「好き」のレベルが桁違いであること。作品の分析、市場の理解、「なぜこの作品は売れたか」を語れるか
2. 「自分で何かを作った・企画した経験」——同人誌、SNS発信、イベント企画、何でもいい。「0→1」の経験が重視される
3. 「なぜ講談社か」の解像度——集英社でも小学館でもなく講談社である理由。IPのレーベルの違い、編集方針の違いまで理解しているか

落ちても気にしすぎないこと。倍率100倍超の世界では「実力があっても落ちる」のが普通だから。

ひよこ

出版社って年収高いイメージだけど、講談社の実態は?

ペンギン

講談社は非上場なので公式の年収データはないけど、口コミベースでは平均年収1,200〜1,300万円。出版3社(講談社・集英社・小学館)はいずれも日本企業の中でトップクラスの年収水準。初任給は月約27〜28万円からスタートし、30歳前後で800〜1,000万円、40代で1,200〜1,500万円程度が目安。972人の少数精鋭で1,692億円を稼ぐわけだから、一人あたりの生産性が高い=年収も高い。ただし「好きなことを仕事にして高年収」の裏には、締め切りに追われる激務がある。マンガ編集者は作家の生活リズムに合わせて深夜対応もザラだよ。

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