👔 働く環境とキャリアパス——講談社
972人の少数精鋭で1,692億円を稼ぐ——一人あたりの責任が大きく、成長も早い。編集者のキャリアと、「好き」を仕事にする覚悟を正直に伝える。
キャリアステップ
アシスタント編集者 / 新人——先輩の背中を見て学ぶ
- 配属先はコミック編集、文芸編集、デジタル事業、権利ビジネス、営業など希望は出せるが確約はない
- コミック編集配属の場合、先輩編集者のアシスタントとして校正・入稿管理・作家への連絡を担当
- 2〜3年目で自分の担当作家を持てるケースも。持ち込み原稿の対応も重要な仕事
- 972人の少数精鋭なので一人あたりの責任が大きく、早期に仕事を任される
担当編集者 / 中堅——自分の作品を世に出す
- コミック編集者なら複数の連載作品を担当。ヒット作を生み出すかどうかはここが勝負
- 文芸編集なら作家との関係を深め、単行本の企画・刊行を主導
- 権利ビジネスではアニメ化・映画化の交渉を一人で任されるケースも
- ジョブローテーションで別部署への異動がある。コミック→権利、文芸→デジタルなど
副編集長 / マネージャー——編集部を動かす
- マンガ雑誌の副編集長として、掲載作品の選定、新連載の企画、編集方針を決定
- 書籍部門ではレーベルのプロデューサーとしてラインナップ戦略を統括
- 「次のヒット作をどう作るか」を組織的に考えるポジションに
- 海外事業や新規事業の立ち上げリーダーになるケースも
編集長 / 局長 / 役員——講談社の方向性を決める
- 「週刊少年マガジン」「モーニング」などの編集長は出版業界最高峰のポジション
- 事業局の局長としてデジタル戦略やIP戦略を統括
- 講談社は少数精鋭のため役員になるチャンスは大企業より高い
- 独立して編集プロダクションを設立するケースも
研修・育成制度
新人研修(全部署ローテーション)
入社後に編集・営業・デジタル・権利ビジネスの各部署を短期体験。講談社の全体像を理解した上で本配属される。少人数なので研修の密度が高い。
OJT(先輩編集者への弟子入り)
コミック編集の場合、ベテラン編集者の下で「ネームの見方」「作家との向き合い方」を実地で学ぶ。1〜2年かけて編集者としての基礎を身につける。
海外研修・海外出向
海外出版社やアニメ関連企業への短期派遣・出向プログラム。海外版権ビジネスの最前線を経験できる。語学力があると選抜されやすい。
ジョブローテーション
3〜5年ごとに部署異動がある。コミック編集→権利ビジネス→デジタルなど、多角的な経験を積むことで「IPビジネスの全体像」を理解した人材を育成。
向いている人 / 向いていない人
向いている人
- コンテンツへの「異常な熱量」がある人——マンガ、小説、アニメ、何でもいい。「この作品が世界を変えた」と目を輝かせて語れる人が強い
- 作家と深く関わりたい人——編集者の仕事は「人」との関わり。作家の才能を最大化するパートナーになれるか
- 「好き」を仕事にする覚悟がある人——好きなことを仕事にすると「嫌いになるリスク」もある。それでも続けられる覚悟
- 数字にも強い人——版権ビジネス、デジタル事業はビジネス感覚が必須。「クリエイティブ+ビジネス」の両輪
- 少数精鋭の環境で成長したい人——972人の会社で年間1,692億円。一人あたりの責任が大きい
向いていない人
- 大組織の中でコツコツ働きたい人——972人の少数精鋭。一人の仕事が大きく、「言われたことだけやる」では務まらない
- ワークライフバランス最優先の人——マンガ編集者は作家の生活リズムに合わせて深夜対応もザラ。締め切り前は激務
- 安定志向が強い人——出版業界は構造変革期。紙の売上は減少トレンド。デジタルとIPで成長中だが、変化は大きい
- 「倍率100倍」に挫折しやすい人——落ちても不思議ではない。講談社を落ちて集英社に受かる人も、その逆もある
ひよぺん対話
マンガ編集者って激務って聞くけど、実際どのくらい?
週刊連載の編集者は毎週が締め切り。作家のネーム(下書き)が上がるのが深夜〜明け方ということもあり、「連絡が来たらいつでも対応」が基本。ただし全員がそういう働き方をしているわけではない。月刊誌の編集者は比較的リズムが安定しているし、権利ビジネスやデジタル事業は一般的なオフィスワークに近い。「マンガ編集者=激務」は事実だけど、講談社の全員がそうではない。平均年収が1,200万円超なのは、この激務の対価でもあるよ。
配属ガチャってあるの?マンガ編集がやりたいのに営業に回されたりする?
ある。講談社は入社時に職種別採用ではなく総合職一括採用。配属は入社後に決まる。希望は出せるけど、マンガ編集を希望して書籍営業に配属されることは普通にある。ただしジョブローテーションがあるから、最初の配属が一生続くわけではない。営業で3年→コミック編集に異動、というパターンも。実は営業を経験した編集者は「売れる本の感覚」が身についていて強い。最初の配属で一喜一憂しすぎないことが大事だよ。