IHIの働く環境とキャリアパス
ジェットエンジンの専門家に10年かけてなる——離職率2.8%、年収813万円。重工メーカーで働くリアル。
キャリアステップ
基礎固め——重工のスケールを知る
- 技術職: 配属部門で先輩OJTのもと、設計・解析・試験評価の一端を担当。航空エンジンなら「タービンブレードの強度計算」、橋梁なら「構造解析」など
- 事務職: 営業なら大型プロジェクトの提案書作成・顧客折衝の補助。調達なら特定カテゴリの材料・部品調達を担当
- 入社後の工場・現場研修で「モノの大きさ」を体感する。橋やエンジンは図面だけでは分からない
- OJT+メンター制度に加え、技術基盤研修(材料力学、流体力学等)を業務時間内に受講
一人前——プロジェクトの中核メンバー
- 技術職: 設計の主担当としてプロジェクトの中核を担う。顧客(航空会社、防衛省等)との技術折衝も
- 事務職: 営業は案件のメイン担当に。数十億〜数百億円の受注交渉を主導
- 海外派遣: GEやP&Wの拠点(米国)、海外プラント建設の現場(中東・東南アジア)への駐在
- 社内ローテーションで設計→製造→品質保証のような部門間異動もある
リーダー——プロジェクトを率いる
- プロジェクトマネージャーとして数十人のチームを統括。品質・コスト・納期(QCD)の管理責任
- 技術職は「スペシャリスト」か「マネジメント」を選択。エンジン設計の専門家として世界に認められる道も
- 事務職は事業部門の経営に参画。事業戦略の立案やM&Aの推進
- 経営塾・リーダーシップ研修で次世代幹部としての教育を受ける
経営層——事業の舵を取る
- 事業部長〜執行役員〜取締役。1,000億円規模の事業の方向性を決める意思決定者
- テクニカルフェロー制度で「世界のジェットエンジン設計の第一人者」として認知されるキャリアも
- グループ会社(IHI原動機、IHIインフラシステム等)の社長・役員への登用
- 「日本のインフラと安全保障を支える」経営者としての使命
研修・育成制度
新入社員研修(約2ヶ月)
IHIの歴史・事業理解に加え、職種別専門研修。技術職は材料力学・流体力学・熱力学の基礎を復習
現場研修
工場での製造実習を入社後に経験。「ジェットエンジンの部品がどう作られるか」を自分の目で見る
メンター制度(2年間)
先輩エンジニアが1対1でサポート。技術指導+キャリア相談
海外研修・駐在
入社5年目以降にGE・P&Wの拠点や海外プロジェクト現場への1〜3年の派遣。英語力が必須
技術基盤研修
CAE(コンピューター解析)、CFD(数値流体力学)、材料試験法など重工エンジニアに必須のスキルを業務時間内に学べる
選抜型リーダー研修
入社10年目前後から次世代経営幹部を育成するプログラム。外部MBA派遣も
向いている人 / 向いていない人
向いている人
- 「日本の技術力を支えたい」人——ジェットエンジン、橋梁、ロケット——日本の象徴的な技術・インフラに自分の仕事が残る
- スケールの大きい仕事がしたい人——1件数百億円のプラント、20年使われるジェットエンジン。スケールはIT企業の比ではない
- 防衛・宇宙に興味がある人——日本の防衛エンジンを作れる企業は極めて限られる。宇宙(H3ロケット)にも関われる
- 東京で働きたいメーカー志望者——本社は豊洲。重工メーカーとしては珍しい東京本社
- 長期的に専門性を磨きたい人——離職率2.8%。ジェットエンジンの専門家に10年かけてなれる環境
向いていない人
- 短期で成果を出したい人——ジェットエンジンの開発は5〜10年、プラント建設は3〜5年。短いサイクルでは回らない
- BtoCの仕事がしたい人——顧客は航空会社、防衛省、電力会社。一般消費者との接点はほぼゼロ
- 華やかなブランドで働きたい人——一般知名度は低い。「IHI」と言って通じない人は多い
- 年功序列が嫌な人——重工メーカーの伝統で、昇進は勤続年数の影響が残る。20代での管理職は困難
- プログラミング中心で働きたい人——主力はメカ・材料・熱流体の世界。ソフトウェア専門の仕事は限定的
ひよぺん対話
重工メーカーって体育会系?飲み会とか多い?
正直に言うと昔は体育会系の文化が強かった。ただし近年はかなり変わっていて——
・フレックス勤務: 導入済み。コアタイム制
・リモートワーク: 事務系・設計系は一部在宅可
・飲み会は強制ではなく「誘いはあるけど断れる」雰囲気に変化
ただし工場・現場が多い事業だから、IT企業のようなリモート中心にはなれない。エンジンの組み立てやプラントの建設は現場に行かないとできないからね。
「体育会系のノリが好きな人」も「静かに技術を極めたい人」も両方いるのがIHI。部署によって雰囲気がかなり違うから、OB/OG訪問で配属希望先の人に聞くのが一番確実。
年収813万円って重工メーカーとしてはどう?
重工3社で比較すると——
・三菱重工: 約900万円
・IHI: 813万円
・川崎重工: 約750万円
IHIは三菱重工には及ばないけど、重工メーカーとしては上位水準。しかもFY2025で過去最高益を達成したから、賞与は今後上がる可能性が高い。
本社が豊洲だから東京の家賃はかかるけど、社宅・寮制度が充実しているから実質的な手取り感は悪くない。工場勤務なら地方の生活コストの低さも加わる。