3分でわかる富士フイルム
写真フィルムが97%消えても、過去最高益——「変わる力」で生き残った日本企業の最高傑作。
事業転換の成功モデル × ヘルスケア×半導体材料 × チェキ世界的ヒット
事業ポートフォリオ — 4つの柱
ヘルスケア(医療画像診断・バイオCDMO)が成長の柱。ビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)が売上最大。エレクトロニクス(半導体材料)はEUV時代の成長領域。イメージング(チェキ)はZ世代で大復活。
3つのキーワードで理解する
写真フィルムが97%消滅——それでも過去最高益の「変革の天才」
2000年代にデジカメとスマホの普及で写真フィルム市場が97%縮小。同業の米コダックは2012年に経営破綻した。しかし富士フイルムはフィルム技術を医療・半導体・化粧品に転用して見事に復活。今やMBAの教科書に載る「日本企業の変革モデル」。
医療×半導体×チェキ——意外な3本柱
売上3.2兆円の中身は意外な組み合わせ。医療画像診断やバイオ医薬品の受託製造、半導体の微細化に必要な先端材料、そして世界で年間1,000万台超売れるインスタントカメラ「チェキ」。「カメラの会社でしょ?」は完全に過去の話。
フィルムの技術が化粧品になった——ASTALIFT誕生秘話
写真フィルムの主成分はコラーゲン。フィルムが光で劣化しないための抗酸化技術は、肌のエイジングケアにそのまま使える。ナノテクでコラーゲンを肌の奥まで届ける技術も元はフィルム由来。技術の「横展開」で新市場を切り拓いたのが富士フイルムの真骨頂。
身近な接点 — 富士フイルムに触れている瞬間
Z世代に大ヒットのインスタントカメラ。「デジタルじゃないからエモい」が世界共通で刺さった
健康診断のレントゲンや胃カメラに富士フイルムの技術。AIが画像を解析して医師をサポート
フィルム技術から生まれたスキンケア化粧品。コラーゲンとナノテクノロジーが肌に効く
スマホやPCの半導体チップを作るために不可欠な先端材料。見えないけど世界中のデバイスに貢献
ひよぺん対話
富士フイルムってまだカメラの会社なの?
全然違う。売上の中でイメージング(カメラ・写真)は約17%で、むしろヘルスケア(医療)が32%、ビジネスイノベーション(複合機・DX)が37%。「写真の会社」から「医療×テクノロジーの会社」に完全に変わった。
面白いのは、チェキ(instax)がまさかの大復活を遂げたこと。「デジタルじゃないからエモい」が世界中のZ世代に刺さって、年間1,000万台超売れるヒット商品になってる。
コダックが潰れたのに富士フイルムが生き残れたのはなぜ?
これは就活の面接でも使えるネタだよ。違いは3つ——
1. 技術の「棚卸し」
富士フイルムは「自社にどんな技術があるか」を徹底的に洗い出した。フィルムの技術はコラーゲン・ナノテク・光学・抗酸化——これが医療・化粧品・半導体に転用できると気づいた。
2. トップの決断
2003年に就任した古森重隆社長が「写真フィルムはなくなる」と早期に断言し、巨額のM&Aで医療・複写機事業を強化。
3. コダックは「現金牛」に固執した
コダックは利益率の高いフィルム事業にしがみつき、変化を先送り。結果、2012年に破綻。
「変化を恐れない経営判断」——これが富士フイルムの最大の強みだよ。
文系でも富士フイルムに入れる?
入れるよ。ただし新卒採用は年間約180人で大手メーカーとしては少なめ。技術系が中心だけど事務系もある。
事務系の仕事は——
・営業: 医療機器を病院に、複合機を企業に、半導体材料をメーカーに提案
・マーケティング: ASTALIFT やチェキのブランド戦略
・経営企画: M&A・事業開発。富士フイルムはM&Aが多いので戦略立案の機会が豊富
注意点として、持株会社(富士フイルムHD)の平均年収は1,124万円だけど、これはHD本体の少人数に限った数字。事業子会社の富士フイルム本体は約850万円前後が現実的な目安だよ。