中外製薬の仕事内容

「日本発の新薬で世界の患者を救う」——研究・開発・MRの3職種で、創薬のバリューチェーンを回す。

🧬 オンコロジー(がん) テセントリク・アバスチン
国内抗がん剤シェア1位
💉 スペシャルティ ヘムライブラ・アクテムラ
グローバル大型薬
🔬 創薬研究 中分子・次世代抗体
AI創薬
🏥 MR(医薬情報) 医師への情報提供
デジタルマーケティング

プロジェクト事例で見る仕事のリアル

創薬研究 研究期間5〜10年 / チーム10〜30名

次世代抗体エンジニアリング

中外独自のリサイクリング抗体(SMART-Ig)やスイッチ抗体(Switch-Ig)など、従来の抗体では狙えなかったターゲットに挑む次世代抗体技術の開発。ヘムライブラもこの技術から生まれた。一つの成功薬が年間数千億円の売上を生む世界。

👤 若手の関わり方 入社1〜3年目の研究職は抗体の設計・評価を担当。「自分が設計した抗体分子が、いつか世界中の患者を救う薬になるかもしれない」というスケール感
中分子 全社横断 / チーム20〜50名

中分子創薬プラットフォーム開発

低分子でも抗体でもない「中分子」(環状ペプチド)で、これまで薬で狙えなかった細胞内タンパク質を標的にする。経口投与(飲み薬)が可能になれば抗体医薬の弱点を克服できる。世界の製薬各社がしのぎを削る最先端領域。

👤 若手の関わり方 若手研究者は化合物ライブラリーの構築やスクリーニングを担当。10年以上の基礎研究の蓄積を活かして「世界初」を目指す
オンコロジー 国内外多施設 / チーム50〜100名

新規がん免疫療法の臨床開発

テセントリク(免疫チェックポイント阻害剤)の新しいがん種への適応拡大や、ポライビー(抗体薬物複合体)の併用療法の開発。ロシュと連携したグローバル臨床試験のデザイン・実施・データ解析まで。

👤 若手の関わり方 開発職は臨床試験のプロトコル作成やモニタリングを担当。医師・医療機関との折衝、規制当局との対応も。入社3年目から主担当に
MR 担当施設30〜50軒

がん専門医への医薬情報提供

大学病院やがんセンターの専門医に最新のエビデンスを提供する仕事。中外のMRは「売る」のではなく「科学的情報で医師の処方判断を支援する」スタイル。エビデンスベースの対話力が求められる。

👤 若手の関わり方 入社後約6ヶ月の研修で医学・薬学知識を徹底習得。その後全国の営業所に配属。2〜3年で担当エリアのがん治療の全体像を把握

治療領域マップ

🧬

オンコロジー(がん領域)

がん専門病院・大学病院

テセントリク: PD-L1を標的とするがん免疫療法薬。肺がん・肝臓がん・乳がん等に適応
アバスチン: 血管新生阻害薬の先駆け。大腸がん・肺がん等。バイオシミラーとの競合が進行中
ポライビー: 抗体薬物複合体(ADC)。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に使用
アレセンサ: ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん治療薬。中外の自社創製品

国内売上構成
約45%(国内抗がん剤シェア1位) 最大領域
💉

スペシャルティ(血液・免疫領域)

血液内科・リウマチ科・小児科

ヘムライブラ: 血友病A治療薬。中外が自社創製し、ロシュ経由でグローバル展開。年間売上5,000億円超の大型薬
アクテムラ: IL-6受容体阻害薬。関節リウマチ治療薬として世界で使用。COVID-19重症患者の治療にも適用拡大
エンスプリング: 視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)治療薬。希少疾患領域にも展開

海外売上構成
海外輸出の約55%(ヘムライブラ主導) 成長の柱
🔬

創薬研究・プラットフォーム

自社パイプライン・ロシュとの共同開発

次世代抗体技術: リサイクリング抗体(SMART-Ig)、バイスペシフィック抗体(ART-Ig)、スイッチ抗体(Switch-Ig)
中分子創薬: 環状ペプチドで細胞内ターゲットを狙う。経口投与可能な次世代医薬品
AI/デジタル創薬: 機械学習による分子設計、リアルワールドデータ解析
遺伝子治療: 次世代モダリティとして研究段階

研究開発費
売上の約18%を研究開発に投資
🏥

MR(医薬情報担当者)

がん専門医・内科医・病院薬剤師

医薬情報提供: 医師に対して最新のエビデンス・臨床データを科学的に伝える
デジタルマーケティング: Web面談・オンラインセミナー・デジタルコンテンツの活用が急速に拡大
MSL(メディカルサイエンスリエゾン): より高度な医学情報を提供する専門職。MRからのキャリアアップ先
※MR数は業界全体で減少傾向。中外もデジタルシフトを推進中

デジタル化
MR活動の約40%がデジタルに移行

ひよぺん対話

ひよこ

研究職で入ったら、いきなり新薬の研究ができるの?

ペンギン

いきなり「がんを治す薬を作れ」とはならないけど、入社1年目からリアルな創薬プロジェクトに参加できるのが中外の特徴。

例えば——
抗体設計グループ: 先輩の指導のもと、ターゲットタンパク質に結合する抗体の設計・評価
薬理グループ: 動物モデルでの薬効評価、データ解析
中分子グループ: 化合物ライブラリーのスクリーニング、構造最適化

中外は研究者約1,000人が中外ライフサイエンスパーク横浜に集結してるから、違う専門の研究者との交流も日常的。「自分の研究が5年後に患者さんの薬になる」可能性がある——これは大学の基礎研究とは全く違うモチベーションだよ。

ひよこ

MRって「薬の営業」でしょ?ノルマとかきつそう...

ペンギン

イメージとは結構違うよ。中外のMRは「情報提供のプロ」。特に中外はオンコロジー(がん領域)が強いから、相手はがんの専門医。「この薬を使ってください」じゃなくて「この臨床試験のデータによると、このタイプの患者さんに有効です」という科学的な対話。

ただし正直に言うと——
全国転勤は避けられない。東京配属は保証されない
MR数は業界全体で減少中。中外もデジタルマーケティングに移行中
・将来的にMSL(メディカルサイエンスリエゾン)への転身が求められる可能性

ネガティブな面もあるけど、年収1,200万円級のMRは他業界の営業では考えられない水準。医療知識も身につくからキャリアの幅は広いよ。

ひよこ

ロシュとの仕事ってどんな感じ?英語必要?

ペンギン

職種による——

研究職: ロシュとの共同研究プロジェクトでは英語が日常。論文を読む、実験データを英語で報告する、スイス本社の研究者とWeb会議する。TOEIC800点以上が目安

開発職: グローバル臨床試験のプロトコルは英語。規制当局への申請書類も英語。英語力は必須

MR: 日常業務では日本語がメイン。英語論文を読む機会はあるが、対面での英語はほぼなし

コーポレート: ロシュ本社との連絡が多い部署(経営企画、ライセンス)は英語必須

中外の面白いところは、ロシュとの協働で「ガチのグローバル経験」が積めること。外資の日本法人と違って「日本から世界に発信する側」に立てるのが中外ならではだよ。

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