中外製薬の働く環境とキャリアパス
平均年収1,207万円、残業月21.4時間、有給取得20.1日——「稼ぎながらサイエンスに没頭できる」環境のリアル。
キャリアステップ
基礎固め——専門知識とスキルを身につける
- 研究職: 配属ラボで先輩研究者の指導のもと、抗体設計・薬理評価・化合物スクリーニングなどの実験を担当。学会発表・論文投稿も推奨
- 開発職: 臨床試験のモニタリング補助からスタート。治験実施計画書の理解、症例データの管理、医療機関とのコミュニケーションを習得
- MR職: 約6ヶ月の導入研修で医学・薬学知識を徹底習得。MR認定試験に合格後、全国の営業所に配属。担当施設30〜50軒
- 全職種共通でロシュグループの研修プログラムにもアクセス可能
一人前——プロジェクトの主担当へ
- 研究職: 創薬テーマの主担当として研究計画を立案・実行。ロシュとの共同研究プロジェクトでは英語での発表・報告も
- 開発職: 臨床試験のプロジェクトリーダー。グローバル試験では海外チームとの連携。PMDA(医薬品医療機器総合機構)との対応も
- MR職: KOL(Key Opinion Leader: 治療方針を左右する影響力のある医師)を担当。エリアマネジメントを視野に入れた活動
- 社内公募制度で部門を超えたキャリアチェンジも可能(研究→開発、MR→マーケティング等)
リーダー——組織とプロジェクトを率いる
- 研究職: グループリーダーとして5〜15人のチームを統括。創薬テーマの選定・リソース配分の意思決定に関与
- 開発職: プログラムディレクターとして複数の臨床試験を統括。グローバル申請戦略の策定
- MR職: 営業所長・エリアマネージャー。またはMSL(メディカルサイエンスリエゾン)への転身
- 海外派遣: ロシュ本社(スイス・バーゼル)やジェネンテック(米国)への出向機会あり
経営層——事業の方向性を決める
- 部門長〜役員クラス。創薬ポートフォリオの意思決定、ロシュとのアライアンス戦略、新規事業開発
- 研究職はサイエンティフィックフェロー制度で、マネジメントではなく科学の道を極めることも可能
- ロシュグループ内のグローバルリーダーシップポジションへの登用実績も
- 「日本発の創薬で世界の医療を変える」——経営レベルの意思決定に関わる
研修・育成制度
導入研修(職種別)
研究職は研究所ローテーションで複数の研究グループを体験。MR職は約6ヶ月の医学・薬学研修+MR認定試験対策。開発職は臨床試験の基礎と規制知識
ロシュグループ研修
ロシュのグローバル研修プログラムにアクセス可能。スイス・バーゼルでの研修、オンラインの科学セミナー、リーダーシッププログラム等
社外留学・学位取得支援
国内外の大学院への社費留学制度あり。研究職は博士号取得を支援。MBA取得の実績も
自己啓発支援
語学研修(英語・フランス語等)、ビジネススキル研修、年間約20万円の自己啓発費用補助
社内公募制度
年に複数回、社内でポジション公募が出る。「研究→開発」「MR→マーケティング」「国内→海外」のキャリアチェンジが可能
MR認定試験対策
MR職は入社1年目にMR認定試験を受験。合格率はほぼ100%(研修が手厚い)。その後もオンコロジー専門MR研修等で専門性を高める
向いている人 / 向いていない人
向いている人
- サイエンスが好きで、それを患者のために活かしたい人——中外の研究は基礎研究と臨床をつなぐ「橋渡し」。論文だけで終わらない成果を出せる
- 「日本発」で世界と勝負したい人——ロシュとの提携で、自分の研究成果が世界100カ国の患者に届く。国内メーカーでこのスケール感は中外だけ
- 少数精鋭の環境で成長したい人——従業員5,200人は製薬大手では少数。一人あたりの裁量と責任が大きい
- 高年収で安定したキャリアを築きたい人——平均年収1,207万円、ロシュの資本力による経営安定性。研究に集中できる環境
- 英語力を活かしてグローバルに働きたい人——ロシュとの協働で英語は日常。スイスやアメリカへの出向チャンスもある
向いていない人
- MRで東京に住みたい人——MR職は全国転勤が前提。「東京配属希望」は通らない可能性が高い
- 幅広い事業に関わりたい人——中外は医薬品専業。自動車・IT・食品のような事業の多角化はない
- 大量採用でチャンスが広い環境を求める人——新卒164人は製薬大手としても少ない。枠が狭い分、選考は厳しい
- ロシュへの依存を不安に感じる人——売上の約55%がロシュ向け輸出。ロシュとの関係が変わるリスクはゼロではない
- 成果がすぐ見える仕事がしたい人——創薬は成功までに10〜15年。長期戦を楽しめない人にはストレスが大きい
ひよぺん対話
MRの全国転勤ってどのくらいのペースで異動するの?
一般的に3〜5年で異動。最初の配属が地方で、2回目に東京・大阪に来るケースもあれば、ずっと地方のケースもある。
正直に言うと——
・配属先は選べない。希望は出せるが、通るとは限らない
・車での訪問が基本。地方では1日200km走ることも
・単身赴任手当・借上社宅はあるが、家族帯同は大変
ただし中外のMRは「数」より「質」を重視する方向にシフト中。デジタルマーケティングの拡大で「週の半分はWeb面談」という働き方も増えている。将来的にMRの転勤頻度は下がるかもしれないけど、「転勤ゼロ」は現時点では保証できない。
研究職ってぶっちゃけ激務?残業どのくらい?
データで見ると——
・平均残業: 月21.4時間(就職四季報ベース)
・有給取得: 年間20.1日(かなり取れている)
・フレックスタイム制: コアタイムありだが柔軟に使える
・在宅勤務: データ解析や論文作成は在宅可能。実験がある日は研究所
研究職は「自分の裁量で時間を使える」のが特徴。論文の締め切り前や学会前は忙しいけど、基本的に自分のペースで研究を進められる。中外は製薬の中でもホワイトな方。
年収1,207万円×残業21.4時間はコスパ最強クラス。これ以上の条件は外資コンサルの激務くらいでしか見当たらないよ。
女性研究者って多い?製薬って理系女子に向いてる?
新卒の男女比は約65:35(男性106人:女性58人)で、メーカーとしては女性比率が高い方。研究職も女性は3〜4割いて、製造業の中ではかなり多い。
製薬が理系女子に向いてる理由は——
・薬学部は女性比率が高い(6割が女性の大学も)ので、社内に女性の先輩が多い
・研究職は実力主義。性別より論文の質と研究成果で評価
・育休復帰率はほぼ100%。時短勤務も整備済み
・横浜の研究所は通勤利便性が良く、育児との両立がしやすい
MR職の全国転勤は女性にはハードルだけど、MSLやマーケティングへの転身で転勤を避けるキャリアパスもあるよ。