3分でわかるアステラス製薬
前立腺がん治療薬イクスタンジで世界に打って出た、国内製薬3位の研究型グローバル製薬会社。
国内製薬3位 × 自社研究開発重視 × 残業月6.8時間
治療領域ポートフォリオ
オンコロジー(がん)がイクスタンジ・パドセブを中心に売上の最大柱。泌尿器科は歴史的なコアポジション。眼科・希少疾患が将来の成長候補として育成中。
3つのキーワードで理解する
イクスタンジ——「前立腺がん治療の革命」を作った薬
2012年に発売した前立腺がん治療薬イクスタンジ(エンザルタミド)は世界売上が年間数千億円規模のグローバルブロックバスターに成長。米ファイザーとの共同販売でアメリカ最大市場をカバー。アステラスは「創薬力のある日本製薬会社」としての地位を確立した。
「研究型製薬会社」——自社で新薬を創る力が競争優位
武田薬品(M&A主体)とは対照的に、アステラスは自社研究開発(自社創製)を重視。「Focus Area Based Approach(FABA)」として、強みのある生物学的メカニズムに集中して世界で勝てる新薬を狙う。パドセブは自社創製+提携の組み合わせで成功した事例。
「イクスタンジ後」を担う次世代パイプラインへの投資
イクスタンジの特許切れ(2027〜2028年頃)に備えてパイプライン構築を急ぐ。パドセブ(尿路上皮がん)・眼科新薬・希少疾患薬が後継候補。製薬企業の競争力は「今の売上」より「開発中の新薬(パイプライン)の質」で決まる——これがアステラスを選ぶ際の最重要視点。
身近な接点 — アステラス製薬の薬が届いている瞬間
過活動膀胱の薬「ベタニス」はアステラス製。国内50万人以上の患者が服用
イクスタンジは前立腺がんの標準治療薬として世界中の病院で使われている
全国の医師の元を訪問するMR(医薬情報担当者)はアステラスの就活で主要な職種の一つ
世界50カ国以上で同時進行する臨床試験を管理するCRA(臨床開発モニター)も主要職種
ひよぺん対話
アステラス製薬って製薬業界で何番手なの?武田薬品との違いは?
国内製薬メーカーの序列はざっくりこんな感じ——
①武田薬品工業: 売上4.6兆円(IFRS)。シャイアーを買収して一気にグローバル超大手へ。国内売上は約5%
②第一三共: 売上約1.9兆円(IFRS)。HER2抗体薬物複合体でがん治療のゲームチェンジャーへ
③アステラス製薬: 売上約1.9兆円(IFRS)。イクスタンジという「稼ぐ薬」を持つ研究型製薬会社
④中外製薬: 売上約1.3兆円(ロシュグループ)
⑤エーザイ: 売上約7,894億円
武田薬品は「M&Aで巨大化した企業」、アステラスは「自社研究開発で世界に通用する薬を作る」路線。どちらを目指すか、という就職観が面接での語り方に影響する。
MRって何をする仕事?営業と同じ?
MR(Medical Representative)は日本語では「医薬情報担当者」——普通の営業とは少し違う。
普通の営業: 「商品を買ってください」と売り込む
MR: 「この薬はこういう患者さんに適切です」という医学情報を医師に提供する
法律上、製薬会社は医師に対して「処方を増やしてください」と直接お願いできない(プロモーションコード違反)。だからMRは「情報提供のプロ」として、副作用情報・用量・競合薬との比較データ等を医師に届ける役割を担う。
就活での正直な話——
・全国転勤が前提(東京勤務は保証されない)
・車での訪問が基本(普通免許必須)
・MR資格試験(国家試験ではないが業界試験)の取得が必要
・文系でも入りやすいが医薬知識の勉強は必須
文系学生が狙える職種は?MR以外にある?
アステラスで文系が活躍できる職種は意外と多い——
・MR職: 最大枠。医学知識を身につけてプロの情報提供者に
・マーケティング職: 発売前後の製品戦略。新薬のローンチマーケティングを担当
・管理部門(人事・経理・法務・IR): 少数精鋭の本社コーポレート
・事業開発(BD): 外部パートナーとのライセンス交渉・M&A担当。法学・経済学系に強い
ただし正直に言うと理系(薬学・生命科学・化学)が採用の主体。研究職・開発職(臨床)は理系のみ。文系の採用比率は全体の2〜3割程度。倍率は高いが挑戦する価値は十分にある。