東レの仕事内容
ボーイングの機体、砂漠の飲料水、あなたの服——「素材で世界を変える」仕事のリアル。
プロジェクト事例で見る仕事のリアル
次世代航空機向け炭素繊維の開発
ボーイング・エアバスの次世代機向け炭素繊維プリプレグの開発。現行品より強度20%向上・製造コスト30%削減を目指す。航空機認証の取得まで含めた長期プロジェクト。1つの素材が世界の空を変えるスケール感。
サウジアラビア大型淡水化プラント向けRO膜供給
サウジアラビアの日量50万トン級海水淡水化プラントにRO膜を供給するプロジェクト。膜の設計→製造→現地据付→性能保証まで一貫対応。砂漠の国に飲料水を届ける社会インパクト。
ユニクロ向け次世代機能性素材の共同開発
ヒートテック、エアリズムに続く次世代機能性繊維素材の共同開発。吸湿発熱・接触冷感・ストレッチなどの機能を繊維レベルで実現する技術。ユニクロの企画チームと密接に連携し、商品化まで伴走する。
自動車メーカーへの樹脂・フィルム提案営業
トヨタ・ホンダ等の自動車メーカーに対し、車体軽量化用の樹脂部品やLIBセパレーターフィルムを提案。技術者と同行し、顧客の工場で素材の適合試験を行うことも。「モノを売る」のではなく「ソリューションを提案する」営業。
事業領域マップ
繊維事業
アパレル・産業資材・自動車内装衣料繊維: ナイロン・ポリエステルの原糸からテキスタイルまで一貫生産。ユニクロのヒートテック・エアリズムの素材を供給
産業用繊維: エアバッグ基布、タイヤコード、フィルター——自動車・建築・農業に素材を提供
スエード調人工皮革「ウルトラスエード」: 高級車の内装やブランドバッグに採用
機能化成品事業
樹脂・フィルム・電子材料・ケミカル樹脂: エンジニアリングプラスチックで自動車・家電の軽量化に貢献
フィルム: ディスプレイ用光学フィルム、太陽電池バックシート、LIBセパレーターフィルム
電子材料: 半導体製造工程用の高機能材料
ケミカル: 基礎化学品・ファインケミカル
炭素繊維複合材料事業
航空機・風力発電・自動車・水素タンク炭素繊維「トレカ」: 世界シェア約31%で1位。鉄の10倍の強度で4分の1の軽さ
航空機: ボーイング787の機体重量の50%に採用。エアバスにも供給
風力発電: 大型風車のブレード(翼)に使用。脱炭素需要で急拡大
水素タンク: 燃料電池車(FCV)の高圧水素タンク向け。水素社会の実現に不可欠な素材
環境・エンジニアリング事業
水処理膜・海水淡水化・上下水道逆浸透膜(RO膜): 海水を飲料水に変える膜技術。世界トップクラスのシェア
海水淡水化プラント: サウジアラビア、UAE、シンガポール等に大型プラント向け膜を供給
上下水道: 国内の浄水場向けにもMF/UF膜を提供
水処理Vision 2030: 水不足が深刻化する世界で、膜技術による水問題解決を加速
ひよぺん対話
素材メーカーの研究開発ってどんな感じ?毎日実験してるの?
かなり実験の比率は高い。ただし「ひたすらビーカーを振る」イメージとはちょっと違う。
・炭素繊維: 焼成温度・時間・雰囲気の条件を変えて物性を評価。1つの条件検証に数日〜数週間
・フィルム: 配合を変えた試作品を作り、光学特性・機械強度・耐熱性を測定
・水処理膜: 膜の孔径・表面改質・モジュール設計の最適化
共通するのは「仮説→実験→データ分析→改善」のPDCAを高速で回すこと。1年目から自分の実験テーマを持てるのが素材メーカーの良いところ。学会発表や特許出願も若手から積極的に。
文系の営業って何を売りに行くの?素材の知識がないと無理じゃない?
入社時に素材の知識はなくて大丈夫。東レの営業は入社後1年間で素材の基礎を叩き込まれる。
で、実際に売りに行くのは——
・自動車メーカーに「この樹脂を使えば車体が10kg軽くなります」
・アパレルに「この新繊維なら既存品より30%暖かくなります」
・水処理プラントに「この膜なら処理能力が20%上がります」
カタログを見せて注文を取る営業じゃなく、「お客さんの課題を素材で解決する」提案型営業。技術者と一緒にお客さんの工場に入り込んで、試作・評価まで伴走する。モノを売るのではなく、ソリューションを売る仕事だよ。