👔 働く環境とキャリアパス
「年20名の超少数精鋭が、日本のポップカルチャーを世界に届ける」——集英社でのキャリアと働き方のリアル。
キャリアステップ
現場で「コンテンツの作り方」を学ぶ
- 入社後は各部署へ配属。編集・営業・デジタル・管理のいずれか
- 編集配属の場合、先輩編集者のアシスタントとして漫画家との打ち合わせに同席
- 2年目からは自分の担当作家を持つことも。新人漫画家の発掘が若手の大仕事
- 営業配属の場合、書店回りで出版流通の仕組みを体で覚える
- 少人数(約20名入社)なので同期の結束は強い
「自分の武器」を確立する
- 編集ならヒット作を担当できるかどうかがキャリアの分水嶺
- 連載の立ち上げ、メディアミックス(アニメ化)の企画提案を主導
- 営業なら主要書店チェーンの担当や広告営業のエース格に
- 部署異動の可能性も。編集→デジタル、営業→IP事業など
- 社内公募制度で希望部署にチャレンジできる
部門を率いるリーダーへ
- 編集なら副編集長として雑誌全体の方向性を決定
- 大型IPのメディアミックス(映画化・海外展開)のプロジェクトリーダー
- 営業部門のチームリーダーや新規事業の立ち上げ責任者
- デジタル部門ではジャンプ+やMANGA Plusの事業戦略を策定
編集長・役員クラス
- 編集長として雑誌のブランドを守り、次のヒット作を仕掛ける
- 取締役・執行役員として会社全体の経営に参画
- 出版社は「編集出身の社長」が多い。現場からトップへのルートがある
- 定年60歳。退職後に作家エージェントや出版コンサルとして独立する人も
研修・育成制度
新入社員研修(約1ヶ月)
出版業界の基礎知識、印刷・製本の仕組み、著作権法、校正・校閲の技術を学ぶ。全部門を短期間で体験し、配属後にスムーズに業務に入れるようにする。
OJT(配属先での実務指導)
先輩社員が1対1で指導。編集なら打ち合わせへの同席、営業なら書店訪問の同行。少人数採用なので一人ひとりに手厚いフォロー。
新人漫画家発掘
若手編集者の重要な仕事。持ち込み原稿の審査、新人賞の選考補助、SNSで才能のある漫画家を見つけてスカウトすることも。「次のONE PIECEを見つける」のが使命。
デジタル・グローバル研修
MANGA Plusの運営、電子書籍のマーケティング、海外ライセンスビジネスなど、デジタル時代の出版スキルを習得。語学研修の補助もあり。
向いている人 / 向いていない人
向いている人
- 漫画・本・エンタメが心から好きで、それを仕事にしたい人。趣味の延長ではなく「仕事として向き合う覚悟」が必要
- 人と深く関わる仕事がしたい人。編集者は漫画家と二人三脚、営業は書店と密な関係構築が求められる
- 自分の名前が表に出なくても、裏方として作品を支えられる人。ヒットの手柄は漫画家のもの
- 変化を楽しめる人。紙→デジタル、国内→グローバルへの大転換期に飛び込む柔軟性
- 「自分は面白い」と言える人。選考では個性と感性が問われる
向いていない人
- ワークライフバランスを最優先する人。編集者の生活は不規則で、締め切り前は深夜作業もある
- 「好きなマンガを読むだけの仕事」を期待する人。ビジネスとしてのシビアな判断が求められる
- 大きな組織で体系的に育成されたい人。少人数で自走力が求められる環境
- 高年収を早く得たい人。出版社は年功序列が強く、若手の年収は金融やコンサルに劣る
- 希望の部署に絶対行きたい人。配属ガチャは存在し、編集志望で営業配属の可能性もある
ひよぺん対話
編集者になれなかったらどうするの?営業ってつまらなくない?
正直、編集志望で営業に配属されるとショックは大きい。でも出版社の営業は「モノを売る」だけじゃない。書店のどの棚にどう置くかで売上が変わるし、フェアの企画で作品をバズらせることもできる。実は営業→編集長になった人もいるよ。現場で「何が売れるか」を肌で知ってる人は、編集に戻ったとき強い。
あと、最近はデジタル部門の存在感が急上昇。ジャンプ+やMANGA Plusの運営は、ITスキルとコンテンツ理解の両方が活きる面白い仕事だよ。
出版社って残業やばいイメージがあるんだけど...
正直に言うと、編集部門は不規則。週刊連載の担当だと、漫画家の原稿が上がるまで待つから夜が遅くなることもある。ただ「毎日終電」みたいな昔のイメージは改善されてきてる。
営業や管理部門は比較的定時で帰れることが多い。部署による差が大きいのが出版社の特徴。残業時間の平均は月25〜35時間程度と言われてるけど、編集部門はこれより多いケースもある。
ただ、好きなことを仕事にしてる実感がある分、「つらい」と感じる度合いは個人差がある。「鬼滅の最終巻の発売日に書店が行列になった」ときの達成感は、他の仕事じゃ味わえないよ。
転職市場での評価はどう?出版社を辞めたら潰しがきかない?
以前はそう言われてたけど、今は変わりつつある。出版社で身につくコンテンツプロデュース力・IPビジネスの知見・編集スキルは、IT企業やエンタメ企業、広告代理店から高く評価される。特にデジタルコンテンツの編集経験があると、Netflix・Spotify・ゲーム会社など「コンテンツプラットフォーム」全般に転職の道がある。
ただし営業のスキルは業界特化になりがちで、出版業界の外では活かしにくい面もある。