ロームの仕事内容を知る
設計も製造も自社で行うIDMメーカー。SiCの最前線から安定のLSI事業まで。
プロジェクト事例で理解する
EV用SiC MOSFETモジュールの量産立ち上げ
大手自動車メーカーのEVインバータ向けにSiC MOSFETモジュールの量産を開始するプロジェクト。宮崎新工場のラインを使い、車載品質(AEC-Q101準拠)を確保しながら量産体制を構築。
車載用電源ICの新規設計
ADAS(先進運転支援システム)のセンサ周辺に使う高精度電源ICを新規設計。車の安全に直結するため機能安全規格(ISO 26262)への準拠が求められる。
事業領域の詳細
SiCパワーデバイス事業
自動車メーカー・産業機器メーカーロームの成長の柱。SiC(炭化ケイ素)パワー半導体は従来のSiに比べ電力損失を大幅に低減でき、EVのインバータや充電器で採用が拡大中。
- SiCパワー半導体で国内首位・世界4位
- 宮崎第二工場を新設(2024年稼働開始)
- SiCウェーハの内製化にも挑戦
- ただし市場減速で投資回収に課題あり
LSI事業
自動車・産業・民生機器メーカー電源IC、モータードライバIC、オーディオICなどアナログ・ミックスドシグナルLSIを設計・製造。車載向けが約50%を占める安定事業。
- アナログ回路設計のスキルが活きる領域
- ADAS・EV化で車載IC需要は長期的に拡大
- 京都本社での設計開発が主
ディスクリート半導体事業
幅広い電子機器メーカートランジスタ、ダイオード、MOSFET等の個別半導体。1つ数円〜数十円の部品だが、すべての電子機器に使われる基盤的な製品群。
- 大量生産・低コストが求められる事業
- Siパワー半導体も含む
- 安定需要だが成長性は限定的
ひよぺん対話
ロームの仕事って具体的に何をするの?半導体を設計する?作る?
両方。ロームはIDM(垂直統合型半導体メーカー)だから、設計も製造も自社でやる。大きく分けて「設計エンジニア」と「プロセスエンジニア」がいる。設計は回路図を書いてシミュレーションする仕事。プロセスはウェーハ上に回路を作る製造工程を管理・改善する仕事。あとは品質管理、営業、技術営業もある。
赤字企業に入社って不安じゃない…?
正直な感想として短期的にはリスクがある。リストラの対象になる可能性もゼロではない。ただし(1)SiCの技術自体は世界トップクラスで長期的な需要はある、(2)構造改革で筋肉質な体質に変わる可能性がある、(3)「逆境の会社で成長したい」というタイプには好機ともいえる。業績好調な会社しか見ないのは就活の視野を狭めるよ。
装置メーカー(TEL等)と半導体メーカー(ローム等)で仕事の違いは?
ざっくり言うと、装置メーカーは「ものづくりの道具を作る」、半導体メーカーは「最終製品(チップ)を作る」。TELは装置1台数十億円を少数販売、ロームはチップ1個数円〜数百円を大量生産。仕事の性質が全然違う。ロームのプロセスエンジニアはクリーンルームで24時間3交代のラインを管理することもあるから、その覚悟は必要だね。