数字で見るオービック
営業利益率64.6%・平均年収1,103万円——この数字の意味と達成条件を正確に理解することが、オービックを本当に選ぶかどうかの判断基準になる。ESや面接で使える数字を整理した。
知っておきたい数字
収益構成(セグメント別)
オービックは実質的にOBIC7のみの単一プロダクト企業。収益はシステムサービス(導入・保守・サポート)が大部分を占め、安定的な継続収益が高利益率を支えている。
OBIC7の導入費用・保守契約・月次サポート費用が収益の大部分。継続顧客からの保守収益が高利益率を支える。
OBIC7導入に伴うサーバー・周辺機器の販売。プロダクト販売のため利益率はシステムサービスより低め。
ユーザー研修、業種別コンサルティング、各種セミナー等。
給与・待遇
| 平均年収 | 1,103万円(有価証券報告書 FY2025) |
| 新卒初任給(月額) | 関東: 35万円、その他: 34万円(皆勤手当・職務手当含む) |
| 新卒年収(1年目) | 480〜520万円程度(賞与込み) |
| 年収イメージ | 1〜3年目: 480〜600万 / 4〜7年目: 700〜900万 / 管理職: 1,000〜1,300万 |
| 1,000万円到達の目安 | 課長職(管理職)昇格時。早い人で35歳前後、平均40歳前後 |
| 残業時間(口コミ参考) | 月平均30〜40時間。プロジェクト山場では増加 |
| 福利厚生 | 各種社会保険、賞与年2回、資格取得支援(簿記・情報処理技術者等)、退職金制度 |
| 採用形態 | 原則新卒一括採用のみ(中途採用は行わない) |
採用データ
| 新卒採用人数 | 年間約160〜180名程度(公開情報ベース) |
| 職種別配属 | 営業(セールス)・SEコンサルタントが主体。職種は入社後に決定 |
| 文理比率 | 文系・理系ともに採用(文系出身でもSEコンサルタント配属あり) |
| 就職難易度 | 倍率は非公表だが、高い営業利益率・高年収が知れ渡り近年倍率上昇傾向 |
| 選考の特徴 | 業種への関心・長期志向・安定性への価値観が問われる。外資的な抜擢志向は評価されにくい |
| インターン | 夏・冬インターンシップ実施。参加経験者は選考で有利との声あり |
業績推移(直近3期)
| 指標 | FY2023(3月期) | FY2024(3月期) | FY2025(3月期) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 約1,057億円 | 約1,097億円 | 約1,212億円 |
| 営業利益 | 約668億円 | 約708億円 | 約784億円 |
| 営業利益率 | 約63.2% | 約64.5% | 約64.6% |
| 売上成長率 | — | +3.8% | +10.5% |
IT企業との比較
| 指標 | オービック | 野村総研(NRI) | NTTデータ | OBC(勘定奉行) |
|---|---|---|---|---|
| 売上規模 | 1,212億円 | 約7,800億円 | 約4兆円 | 約320億円 |
| 営業利益率 | 64.6% | 約20% | 約8〜10% | 約25〜30% |
| 平均年収 | 1,103万円 | 1,322万円 | 約845万円 | 推定500〜650万円 |
| ビジネスモデル | 自社ERP専業(垂直統合) | 受託開発+コンサル | 受託開発+SI | パッケージ量販 |
| 主な顧客 | 中堅〜大企業(国内) | 金融・公共・製造 | 官公庁・金融・大企業 | 中小企業 |
| 採用形態 | 新卒のみ(原則) | 新卒+中途 | 新卒+中途 | 新卒+中途 |
ひよぺん対話
平均年収1,103万円って、全員が1,000万円もらえるってこと?新卒でもそんなもらえるの?
「平均1,103万円」は全社員の平均だから、管理職・ベテラン層が全体を引き上げている数字。新卒入社1〜3年目は480〜600万円程度で始まって、昇格ステップに応じて上がる仕組みになっている。管理職(課長クラス)に到達すると1,000万円超が標準になる、というイメージ。具体的には:1〜3年目=480〜600万円、4〜7年目=700〜900万円、8〜15年目(管理職)=900〜1,300万円、という段階。「1,000万円は何歳でもらえるか」という視点で見ると、早い人で35歳前後、平均では40歳前後が目安。「全員が30代で1,000万円」ではなく「管理職になれば確実に1,000万円超」という構造を理解しておくのが大事。
営業利益率64%って、他のIT企業と比べてどのくらいすごいの?普通じゃないよね?
普通じゃない、というか日本の大企業の中で最高水準の利益率。比較すると分かりやすい——NTTデータの営業利益率は約8〜10%、野村総研は約20%、富士通は約7%。IT大手でも20%を超えるのはまれ。64%はSaaSのトップ企業(Salesforceでも20〜25%)と比べても圧倒的。なぜこんなに高いかというと「垂直統合モデル」と「スイッチングコストの高さ」の組み合わせ。自社でプロダクト開発・販売・導入・保守を全部やるのでマージンが逃げない。さらに一度導入した顧客が替えられないので保守費が継続的に入り続ける。これが「日本で一番利益率の高いIT企業」の仕組み。この数字を面接で自分の言葉で説明できると、企業研究が深い印象を与えられるよ。
オービックって成長は鈍化してるの?売上の伸びがあんまり大きくないイメージ...
正確に言うと、売上の伸びは年率5〜10%程度で高成長ではないが、安定成長が続いている。SaaS新興企業のような50%成長はないが、リーマンショックでも東日本大震災でも黒字を維持し続けた実績がある。「売上の急成長 vs 利益率の維持」というトレードオフで言うと、オービックは「利益率を犠牲にして急成長するより、高利益率のままゆっくり成長する」を選んでいる。これは就活生にとって何を意味するかというと——成長フェーズのスタートアップとは違い「株価が10倍になる爆発的アップサイドは少ないが、業績は安定しているのでリストラの心配も少ない」ということ。「安定した高収益 ↔ 成長の爆発力はない」というトレードオフを理解した上で選ぶのが大切。
競合のOBC(勘定奉行)や弥生と、給料とか待遇どっちが良いの?
給与面ではオービックが圧倒的に優位。平均年収の比較: オービック1,103万円 vs OBC(オービックビジネスコンサルタント)推定500〜650万円 vs 弥生(非上場・参考値400〜600万円)。なぜ差があるかというとビジネスモデルの違い。OBC・弥生は中小企業向けの低価格パッケージソフトが中心で、1社あたりの単価が低い。一方オービックは中堅〜大企業向けの高単価ERP(1社数千万〜数億円)で、利益率が全然違う。「ERP = 高収益」「パッケージ量販 = 低利益率」という構造の差が給与に直結している。ただしOBCは年功序列が強く安定性が高い、弥生は働きやすさで評判が良いという側面もあるので、単純に年収だけで比較しないほうがいい。オービックは「高収益だが出世しないと1,000万円には届かない」という構造なので、そこも理解した上で比べるのが正確。