日本郵船の仕事内容
約800隻の船で世界をつなぐ——コンテナ船(ONE)、自動車船、LNG船、物流の4領域で、日本の貿易を支える。
プロジェクト事例で見る仕事のリアル
LNG輸送プロジェクト(中東→日本)
カタールやオーストラリアから日本へLNG(液化天然ガス)を輸送するプロジェクト。-162℃の極低温でガスを液化した状態で運ぶ。電力・ガス会社との10〜25年の長期契約が基本で、安定的な収益を生む。
日本車の北米向け完成車輸送
トヨタ・ホンダ・日産の完成車を日本から北米・欧州・中東・アフリカへ輸送。1隻で約6,000台を積載できる専用船(PCTC)を使い、傷一つなく届ける。EV輸送にも対応し、バッテリー安全管理の技術を強化中。
ヘルスケア物流の買収・統合
2024年に欧州のWaldenグループのヘルスケア物流事業を買収。温度管理が必要な医薬品・医療機器の物流は付加価値が高く、利益率も良い。「海運だけの会社」から「サプライチェーン全体を担う会社」への変革の一環。
荷主(メーカー・商社)への営業
日本郵船の営業は「船のスペースを売る」仕事。鉄鉱石を運びたい製鉄会社、LNGを調達したいガス会社、車を輸出したい自動車メーカーに対して、輸送ルート・船型・料金を提案する。数百億円規模の長期契約もある。
事業領域マップ
コンテナ船事業(ONE)
世界6位のコンテナ船社ONE(Ocean Network Express): 日本郵船38%・商船三井31%・川崎汽船31%の出資で2018年設立。約200隻のコンテナ船を運航し、世界の主要航路をカバー
日本郵船からの出向者が多数ONEで勤務。シンガポール本社での勤務チャンスもある
2030年までに350億ドル投資を計画し、さらなる成長を目指す
自動車船事業
完成車輸送で世界トップクラスPCTC(Pure Car and Truck Carrier)を約100隻運航。日本車だけでなく欧州車・韓国車の輸送も
EV輸送: リチウムイオン電池の安全管理技術を開発中。EV時代でも需要は増加
中古車輸送: 日本の中古車をアフリカ・中東へ輸送するビジネスも拡大
エネルギー事業(LNG船・タンカー)
LNG輸送・原油輸送LNG船: 液化天然ガスを-162℃で輸送する高技術船。10〜25年の長期契約で安定収益
原油タンカー: VLCC(大型原油タンカー)で中東から日本・アジアへ原油を輸送
中期経営計画でLNG船に3,000億円を集中投資
物流事業
フォワーディング・倉庫・港湾郵船ロジスティクス: 国際フォワーディング(輸送手配)、倉庫管理、港湾ターミナル運営
ヘルスケア物流: 2024年に欧州Waldenグループを買収。温度管理が必要な医薬品物流に参入
航空貨物: NCA(日本貨物航空)を通じた航空物流も展開
ひよぺん対話
海運会社って船に乗る仕事がメイン?デスクワークもあるの?
陸上職のほうが圧倒的に多い。船に乗るのは「海上職」で、採用の約30%程度。陸上職の仕事は——
・営業: 荷主(メーカー・商社・エネルギー会社)への輸送提案
・運航管理: 船のスケジュール管理、港湾との調整、燃料手配
・用船: 船を借りる契約の交渉(数百億円規模)
・経営企画: M&A、新規事業開発、投資判断
イメージとしては「商社に近い仕事」。デスクワーク中心だけど、海外出張は多いよ。
ONEに出向するってどういうこと?シンガポールに行けるの?
ONEの本社はシンガポールにあって、日本郵船・商船三井・川崎汽船から出向者が集まっている。日本郵船の若手でもONEのシンガポール本社に出向するチャンスはある。
ONEでの仕事はコンテナ船の営業・運航管理・料金設定など。シンガポール以外にも世界各地にオフィスがあるから、ロンドン・香港・上海での勤務もあり得る。グローバルに働きたい人には最高の環境だよ。