3分でわかる国家公務員総合職
法律を作り、予算を決め、国の方針を描く——
日本を動かす「キャリア官僚」への道
霞が関の各省庁で政策立案を担う。年収は民間に劣るが、国家レベルのインパクトは唯一無二
主な配属先(省庁一覧)
試験合格後の「官庁訪問」で志望省庁から内定を得る。省庁ごとに仕事の性格が全く異なるため、「国家公務員になりたい」ではなく「どの省庁で何をしたいか」が問われる。
3つのキーワードで理解する
「国のかたちを作る」仕事
国家総合職は法律を作り、予算を編成し、政策を企画する仕事。民間企業が「お客様の課題を解決」するのに対し、官僚は「1億2,000万人の国民の課題を解決」する。スケールは桁違い。ただし自分の名前は表に出ず、政治家と国民の間で「黒子」として働くのが基本。
試験合格 ≠ 採用。「官庁訪問」が本当の就活
国家総合職試験に合格しても、それだけでは採用されない。合格後に各省庁を訪問して面接を受ける「官庁訪問」が実質的な就活。2,219人が合格しても、実際に採用されるのは600〜700人程度。試験の成績より「この省庁で何がしたいか」の熱意が問われる。
年収は低いが「国を動かすやりがい」
30歳で年収約600〜700万円。同年齢の外資コンサルなら1,500万円以上。年収では民間に圧倒的に負ける。一方で「この法律は自分が書いた」「この予算は自分がつけた」という国家レベルのインパクトは官僚にしか得られない。年収の低さと霞が関の長時間労働に耐えられるかが、最大の論点。
ひよぺん対話
国家公務員の「総合職」って何?一般職と何が違うの?
簡単に言うと「キャリア」と「ノンキャリア」の違い。総合職は政策の企画立案が仕事——法律を作ったり、予算を決めたり、国の方針を考えたりする。一般職は制度の運用・執行が仕事——決まった政策を現場で実行する。昇進のスピードも全然違って、総合職は20代で係長、30代で課長補佐、40代で課長。一般職は同じポジションに到達するのに10年以上余分にかかる。
試験ってめちゃくちゃ難しいの?
2025年度は申込者約12,000人に対して最終合格者2,219人。倍率8.1倍。ただし旧司法試験(合格率3%以下)と比べれば数字上は通りやすい。問題は試験に受かっても「官庁訪問」で落ちる人が多いこと。2,219人中、実際に採用されるのは600〜700人。試験区分は法律・経済・教養(秋)が主流で、教養区分は大学3年秋に受けられるから民間と併願しやすいよ。
官庁訪問って何?普通の就活と何が違うの?
試験合格後に行う「省庁ごとの面接」。民間の就活面接と似てるけど、2週間で複数クールに分かれて行われるのが独特。第1〜2クールはWeb面接OK、第3〜4クールは対面。各クールで同じ省庁を連日訪問することは禁止。「なぜこの省庁なのか」「どの政策に関心があるか」を深掘りされるから、省庁の政策研究が必須。事前に省庁説明会やOB訪問をしっかりやっておかないと太刀打ちできない。
年収は民間と比べてどうなの?正直に教えて
正直に言うと、かなり低い。初任給は大卒で月額約24.2万円(本府省勤務なら地域手当込みで約30万円)。30歳の課長補佐で年収約600〜700万円(残業代込み)。同年齢のMBBコンサルなら1,500〜2,000万円、外資金融なら2,000万円以上。40代で課長になれば年収1,000万円超だけど、そこに到達するのに20年近くかかる。2025年に初任給が大幅に引き上げられたけど、民間との差はまだ大きい。「年収で選ぶ仕事ではない」が正直な結論。
霞が関ってブラックなの?
国会期間中はガチでブラック。国会答弁の想定問答を深夜まで作成し、翌朝5時に登庁することも。「質問通告」が来るまで帰れない「待機」も日常。月の残業が100時間超になる部署もある。2025年に働き方改革が進んでテレワークやフレックスタイムが導入されたけど、国会対応がある限り根本解決は難しい。「国を動かすやりがい」と「ブラック労働」のトレードオフを受け入れられるかが最大の判断基準。