数字で見る日産自動車
売上12.6兆円なのに純損失6,709億円——「何が起きているのか」を数字で読み解く。
知っておきたい数字
地域別売上構成
約5兆円——ローグ、パスファインダー、アルティマが主力
約2.3兆円——ノート、セレナ、エクストレイルが人気
約1.9兆円——BYDの台頭で苦戦中
約1.5兆円——キャシュカイ、ジューク、アリア
約1.9兆円——ASEAN、中東、アフリカ等
業績推移(直近3期)
| FY2022 | FY2023 | FY2024 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 10兆5,967億円 | 12兆6,857億円 | 12兆6,332億円 |
| 営業利益 | 3,771億円 | 5,687億円 | 698億円 |
| 営業利益率 | 3.6% | 4.5% | 0.6% |
| 当期純利益 | 2,219億円 | 4,266億円 | -6,709億円 |
| 販売台数 | 330万台 | 344万台 | 334万台 |
給与・待遇
| 平均年収 | 896万円(平均年齢41.0歳) |
| 初任給(学部卒) | 月額223,000円 |
| 初任給(修士卒) | 月額248,000円 |
| 初任給(博士卒) | 月額280,500円 |
| 賞与 | 年2回(業績連動) |
| 勤務地 | 本社: 横浜(みなとみらい)/ 厚木(技術センター) |
| フレックス | あり(コアタイムなし) |
採用データ
| 新卒採用数(推定) | 200〜300人(縮小傾向) |
| 技術系比率 | 約70〜80% |
| 事業系比率 | 約20〜30% |
| 選考プロセス | ES → Webテスト → 面接2〜3回 |
| 主な採用大学 | 東大・京大・東工大・早慶・旧帝大・横国大 |
| 英語要件 | TOEIC 730点以上が目安 |
自動車メーカー比較
| 日産 | トヨタ | ホンダ | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 12.6兆円 | 48.0兆円 | 約20兆円 |
| 営業利益率 | 0.6% | 11.9% | 約7% |
| 平均年収 | 896万円 | 983万円 | 約820万円 |
| 販売台数 | 334万台 | 約1,100万台 | 約400万台 |
| EV | リーフ・アリア(先行) | bZシリーズ(後発) | 0シリーズ(2026年〜) |
| 本社 | 横浜 | 豊田市 | 和光市 |
ひよぺん対話
年収896万円って自動車メーカーとしてはどうなの?
日系自動車メーカーの中ではトップクラス——
・トヨタ: 983万円
・日産: 896万円
・ホンダ: 約820万円
・スバル: 約700万円
・マツダ: 約680万円
トヨタに次ぐ2位。業績が悪い割に年収が高いのは、実は日産の特徴的なところ。ゴーン時代に「成果主義」を導入した名残で、基本給のベースがトヨタ以外の日系メーカーより高い。
ただしRe:Nissan再建計画で今後変わる可能性はある。賞与のカットや人事制度改革が行われる可能性は覚悟しておいたほうがいい。
純損失6,709億円って...どのくらいやばいの?
身近なもので比較してみよう——
・6,709億円は日産の従業員12.5万人で割ると、1人あたり約537万円の赤字
・愛知県の年間予算(約2.7兆円)の約25%に相当
・マツダの売上高4.8兆円の約14%に相当
ただし「会計上の赤字」と「手元の現金」は別物。日産は自動車事業のフリーキャッシュフローは赤字だが、手元資金は1兆円以上ある。明日倒産するわけではないが、このペースが2〜3年続けば深刻な事態になる。だからRe:Nissan再建計画が急務なんだ。
今、日産って新卒採用してるの?
採用は続けているが、規模は縮小傾向——
・ピーク時(2019年頃): 約400〜500人
・直近: 推定200〜300人程度に絞っている
・特に事務系は大幅に絞られている可能性
Re:Nissan計画で2万人削減する一方で、EV・自動運転の技術者は引き続き採用している。つまり「数は減らすが、質は高い人材を求めている」状態。
逆に言うと入社できた人は「再建に必要とされた人材」。少数精鋭で入社すれば、若手でも重要な仕事を任される可能性が高い。