日本通運の仕事内容を知る
「入社したらどんな仕事をするのか」——国際フォワーディング、3PL、美術品輸送、引越まで、日通の仕事の幅を具体的に解説します。
プロジェクト事例で知る仕事のリアル
自動車メーカーのグローバル部品調達物流
国内工場で生産した部品を海外組立工場へ届けるサプライチェーン物流。横浜港でのコンテナ梱包・通関手配から、タイ・メキシコの工場への配送まで一気通貫で管理。部品の調達遅延が生産ラインを止めるため、「1日でも遅れてはいけない」精度管理が求められる。
消費財メーカーの物流センター丸ごと受託
シャンプー・洗剤などの消費財を生産工場から全国小売店へ届ける物流センターの運営受託。入庫・在庫管理・ピッキング・出荷検品・配送を一括管理。AI需要予測で在庫を適正化し、欠品ゼロ・過剰在庫ゼロを目指す。顧客の物流コスト削減と品質向上を同時に実現。
国際美術展の作品輸送
「モナ・リザ」級の貴重な美術品を海外美術館から日本に運ぶ美術品専門輸送。温湿度を一定に保つ専用クレートでの梱包、振動センサー付き輸送、24時間監視体制が必要。「取り返しのつかないモノを運ぶ」という最高レベルの品質管理を要求される。日通は美術品輸送のパイオニアとして世界的に評価が高い。
ワクチンのコールドチェーン輸送
2〜8℃を維持したまま世界各地に届ける医薬品コールドチェーン物流。温度逸脱が起きると薬の効果が失われるため、空港トランジット中も温度を監視。コロナ禍のワクチン緊急輸送でも日通の専門チームが活躍した。医薬品物流は参入障壁が高く、日通の競争優位が際立つ分野。
事業領域の全体像
国際物流(航空・海上フォワーディング)
製造業・商社・小売航空フォワーディング(緊急部品・医薬品・高付加価値品の急送)と海上フォワーディング(コンテナ・バルク貨物の大量輸送)を世界の主要空港・港湾で展開。通関手続き・保険・書類作成まで一気通貫。カーゴパートナー(欧州)買収で欧州ネットワークが大幅拡充。売上の約55%を占める最大事業。
国内物流・3PL
製造業・流通・小売物流センターの設計・運営から在庫管理・配送までを受託する3PL事業。消費財・自動車部品・電子機器など幅広い業種に対応。倉庫ロボット・WMS(倉庫管理システム)を活用した高効率オペレーションが強み。EC物流の受託も拡大中。売上の約35%を占める。
特殊輸送(美術品・精密機器・医薬品)
美術館・製薬・半導体メーカー美術品輸送(国際展示会・美術館間の作品移動)、医薬品コールドチェーン(2〜8℃維持)、半導体製造装置の超精密輸送が3本柱。いずれも「代替不可能な高付加価値品を安全確実に届ける」専門領域で、参入障壁が高く利益率も高い。
引越事業
個人・法人・海外転勤者「日通のお引越し」ブランドで国内引越、海外転勤・赴任の国際引越を提供。法人の事務所移転・工場移設にも対応。B2C事業の中では珍しく、一般消費者が日通に直接接点を持つサービス。海外引越では通関・現地搬入まで一気通貫で対応。
ひよぺん対話
「フォワーダー営業」って具体的に何をするの?
一言で言うと「モノを海外に送りたい企業に、最適な輸送プランを提案する営業」。たとえばメーカーが「タイの工場に毎月500トンの部品を送りたい。コストを20%下げたい」と相談してくる。そこで「船便かエア便か」「どのルートが最速か」「コンテナ混載でコストを下げられないか」を設計して提案する。受注後はオペレーションチームに引き継いで、実際の輸送を管理。「ロジスティクスのコンサルタント」に近いイメージだよ。
国内物流の3PL営業はどう違う?
3PLは「倉庫から配送まで、御社の物流を丸ごと引き受けます」という提案。たとえば食品メーカーが「物流コストが高い、在庫管理が属人化している、欠品が多い」という課題を抱えているとする。日通の3PL営業は物流センターを設計し直し、ロボットの導入・WMSの刷新・配送ルートの最適化をセットで提案する。規模の大きな案件は数十億円の長期契約になることもある。「モノを届ける」だけでなく、「企業の物流を根本から変える」仕事だよ。
海外赴任って多い?
日通は総合職の相当数が海外赴任を経験する。売上の55%が海外事業で、48カ国以上に拠点があるから、入社後5〜10年で海外に出ることはめずらしくない。行き先はシンガポール・バンコク・ドバイ・デュッセルドルフ・シカゴなど多岐にわたる。「若いうちから海外の前線で働きたい」なら日通は有力な選択肢。ただし希望どおりの国に行けるとは限らないし、家族帯同か単身赴任かという問題もある。転勤の多さはトレードオフとして理解しておこう。