数字で見る栗田工業
ESや面接で使える数字を完全整理。「IFRS基準の業績数字の読み方」と「なぜ純利益が減ったか」も理解しておく。
知っておきたい数字
事業セグメント別売上構成(推定)
半導体工場向け超純水製造・廃水処理システム。TSMC熊本等で急成長
発電・鉄鋼・化学・食品・製紙向け薬品・装置・サービス。安定収益の柱
産業廃水処理・ゼロ排水システム・土壌浄化。環境規制強化で成長
北米・欧州・アジア事業。M&Aを通じた海外展開
給与・待遇
| 平均年収 | 約932万円(平均年齢43.1歳) |
| 学部卒初任給 | 216,000円/月(2025年実績) |
| 修士卒初任給 | 237,000円/月(2025年実績) |
| 博士卒初任給 | 263,800円/月(2025年実績) |
| 高専卒初任給 | 190,000円/月(2025年実績) |
| 賞与 | 年2回(6月・12月) |
| 昇給 | 年1回(4月) |
| 諸手当 | 家族手当・住宅手当・通勤手当・技術手当 |
採用データ
| 新卒採用数 | 年間36〜40名程度 |
| 採用職種 | 技術営業・研究開発・ソリューション技術・設計・施工管理・DX系・管理系 |
| 文系採用 | 技術営業・管理系(経営企画・人事・経理) |
| 会計基準 | IFRS(国際財務報告基準)採用 |
| 平均残業 | 月25.2時間程度(マイナビ参考) |
業績推移(直近3期)
| 決算期 | 売上収益 | 営業利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|
| FY2023(2023年3月期) | 3,557億円 | 321億円 | +289億円 |
| FY2024(2024年3月期) | 3,847億円 | 417億円 | +345億円 |
| FY2025(2025年3月期) | 4,089億円 | 313億円 | 約+203億円(下方修正後) |
※FY2025の純利益減少は海外M&A(Pentagon Technologies等)関連の減損損失が主因。本業の営業利益は増収に伴い一定水準を維持。
水処理関連企業比較
| 企業 | 売上高 | 平均年収 | 強み |
|---|---|---|---|
| 栗田工業 | 約4,089億円(IFRS) | 約932万円 | 水処理国内No.1・薬品×装置×サービス一体型 |
| 野村マイクロサイエンス | 約1,800億円 | — | 半導体超純水専業・高い専門性 |
| オルガノ | 約1,015億円 | 約750万円 | 半導体・電子産業向け超純水に強い |
| 荏原製作所 | 約6,000億円 | 約870万円 | ポンプ世界大手・廃水処理も展開 |
ひよぺん対話
年収932万円って本当?新卒でもそのくらいもらえる?
932万円は全社員の平均(平均年齢43.1歳)だから、新卒1年目からこの額ではない。
実際のキャリアパス——
・学部卒初任給: 月216,000円(2025年実績)
・修士卒初任給: 月237,000円(2025年実績)
・賞与含めて1年目は約370〜430万円が目安
・30代前半: 600〜700万円、40代で900万円超が多い
化学・素材・環境業界の中での位置付け——
・信越化学(1,327万円)には及ばないが、デンカ(752万円)より高め
・「水処理専業企業としては高水準」という評価
・残業月25時間程度と比較すると、時間当たりの給与は製造業の中で悪くない
「高年収」ではないが「安定したWLBと専門性×適正年収」というバランスが栗田工業の評価軸。
採用数36〜40名って少なすぎない?入るの難しい?
栗田工業は採用数が少なめの会社。事実を整理すると——
・新卒採用: 年間36〜40名程度(技術営業・研究開発・ソリューション技術・設計・施工・DX等)
・技術系(化学・環境工学・機械)の採用が中心
・文系の採用は技術営業・管理系として毎年一定数あり
倍率の目安——
・採用数が少ないため倍率は高め(30〜50倍程度の目安)
・「水処理・環境工学を志望する学生が集まる」ため、志望動機の具体性がより重要
差別化のポイント——
・「水処理に関心を持ったきっかけ」と「半導体/脱炭素との接続」を具体的に語れる
・OB訪問や工場見学への積極的な参加が評価されやすい
・「オルガノや野村マイクロサイエンスではなくなぜ栗田か」を明確に語れるか
採用数が少ない分、「入社後の配属・育成の手厚さ」というメリットがある。入社1〜3年目に先輩が丁寧に面倒を見る文化があるという口コミが多い。
IFRSって日本基準と何が違うの?
IFRS(国際財務報告基準)は栗田工業が採用している会計基準。日本基準(J-GAAP)との主な違いは——
・「売上収益」という言葉: IFRSでは「売上高」ではなく「売上収益」という言葉を使う(中身は同じ)
・のれんの扱い: 日本基準はのれんを毎年定額償却するが、IFRSは原則として定期償却せず「減損があったときに一括認識」する
・FY2025の純損失: 栗田工業のFY2025の純利益大幅減は、海外M&A(Pentagon Technologies等)へののれん・資産の減損損失が主因
就活で覚えておくべきポイント——
・「IFRSを採用している=グローバル企業・海外投資家を意識」という姿勢の表れ
・「FY2025の純利益減少はのれん減損で、本業(営業利益)は堅調」という読み方を身につけると面接で差がつく
面接で「栗田工業の最近の業績はどうですか?」と聞かれたら、「売上収益は増加傾向ですが、海外M&A(Pentagon等)の減損損失で最終損益が減少しました。ただし営業利益は堅調で本業は問題ない」と答えられると好評価。