📊 数字で見る日揮ホールディングス
平均年収930万円・2期連続赤字・受注残高9,200億円。数字の意味を正しく読めば、日揮の実態が見えてくる。
知っておきたい数字
セグメント別売上構成
売上の大半を占める主力セグメント。海外LNG・石油精製・水素プラントのEPC。
国内化学・製薬・食品・環境施設のEPC。安定した国内基盤。
石油精製触媒・ITO薄膜材料・化粧品原料等。小規模だが高収益な材料事業。
業績推移(直近3期+予想)
| 決算期 | 売上収益 | 営業利益 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 7,012億円 | ▲190億円 | LNGカナダのコスト超過が影響 |
| 2024年3月期 | 8,323億円 | ▲190億円 | 赤字継続。売上は増収も利益率低下 |
| 2025年3月期 | 8,581億円 | ▲114億円 | 赤字縮小。LNGカナダ影響が縮小 |
| 2026年3月期(予想) | 7,400億円 | +310億円 | 黒字転換。LNGカナダ完工で正常化 |
※ 2026年3月期は会社予想値。LNGカナダプロジェクトの引き渡し完了(2025年12月)により仕掛中コストの計上が終了。
給与・待遇データ
| 平均年収 | 930万円(平均年齢43.7歳 / 有価証券報告書ベース) |
| 初任給(大卒) | 250,000円/月 |
| 初任給(修士) | 280,000円/月 |
| 初任給(博士) | 310,000円/月 |
| 月残業時間 | 約27時間(業界水準では低め) |
| 離職率 | 2.9% |
| 海外赴任手当 | 駐在国・環境に応じて現地手当・住居補助・帰国旅費を支給 |
採用データ(2023年度実績)
| 採用総数 | 約124人 |
| 技術系採用 | 103人(約83%) |
| 事務系採用 | 21人(約17%) |
| 主な採用学部・学科(技術系) | 化学工学・機械工学・電気・土木・建築・プロセス系 |
| 主な採用学部(事務系) | 法学・経済・経営・外国語学部等(英語力重視) |
※ 採用数は年度によって変動。文系は英語力・コミュニケーション力・論理思考力が重視される傾向。
エンジ御三家の主要指標比較
| 指標 | 日揮グループ | 千代田化工建設 | 東洋エンジニアリング |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 8,580億円 | 約4,000億円台(推計) | 約2,000億円台 |
| 平均年収 | 930万円 | 約800万円台(推計) | 約750万円台(推計) |
| 海外比率 | 80〜90% | 高い | 国内比率高め |
| LNG実績 | 世界シェア30%超 | LNG・石油精製に強み | 石油精製・化学に強み |
| 財務状況 | 赤字から黒字転換見込み | 過去の債務超過から回復中 | 比較的安定 |
※ 千代田化工・東洋エンジニアリングの数字は公開情報ベースの概算。日揮データは有価証券報告書(2025年3月期)ベース。
ひよぺん対話
2期連続で赤字ってかなりやばくない?就職先として大丈夫?
ぶっちゃけ「LNGカナダ1件のせい」が大きい。プロジェクト型企業は1つの超大型案件のコスト超過が複数年の業績を引きずることがある。でも2025年12月にLNGカナダの引き渡しが完了して、その影響は解消済み。2026年3月期の会社予想は310億円の黒字転換。しかも受注残高が約9,200億円あるから、将来の収益の裏付けも十分。財務体質が悪いわけじゃなく、一時的な特殊要因と理解してほしい。
平均年収930万円って本当に高い?それって全員もらえるの?
高い方だよ。これは有価証券報告書ベースの数字で平均年齢43.7歳時点の数字。入社直後からもらえるわけじゃなくて、年齢が上がるにつれて増えていくイメージ。ただ海外常駐の時期は現地手当・住居補助が加わるので、現地での実質収入は930万円よりもっと高い人も多い。中東駐在だと手取りがかなり増えるケースも珍しくない。初任給は大卒25万円・修士28万円で、日系大手の水準としては悪くない出発点。
受注残高9,200億円って、これって何年分の売上に相当するの?
直近の売上収益が8,580億円だから、ざっくり1年強分の受注残高があることになる。ただ大型プロジェクトは完工まで3〜5年かかるから、実際には複数年にわたって分散して売上計上される。「今すでに受注済みで、これから売上になる仕事」が9,200億円積み上がっているというのは、将来の業績の可視性がかなり高いということ。プロジェクト型企業の安定性を測る指標として重要だよ。
初任給って他の大手と比べてどうなの?
大卒25万円・修士28万円は、大手製造業・重工業系の水準と比較すると普通〜やや高めくらい。SIer系(NTTデータ等)とほぼ同水準。ただ日揮の場合、その後の昇給カーブと海外赴任手当の存在が大きい。30代で海外常駐に出ると手当がかなり上乗せされるから、トータルの生涯収入ベースでは初任給以上の差がつくことが多い。初任給だけで比較するよりキャリアトータルで見るといいよ。
離職率2.9%って低いけど、それって「辞めにくい雰囲気がある」ってこと?
そういう心配をする気持ちはわかるけど、日揮の場合は「ここでしかできない仕事」を感じてる人が多いのが理由だと思う。世界最大級のプロジェクトに関われる経験は、転職しても代替が難しい。あと海外赴任中は異動・辞めるタイミングが現実的に難しい側面もあるのは事実。でも「辞めたくても辞めにくい」というより「辞める理由がない」という人が多いのが実態っぽいよ。