🚀 成長戦略と将来性

14年連続最高益のデベロッパーは、次の10年をどう描くか——中期経営計画と「非オフィス多角化」の真意を読み解く。

なぜ潰れにくいのか — 安定性の4つの根拠

東京都心・駅近の物件は需要が根強い

日本の人口が減っても、東京都心への人口集中は続いている。「駅徒歩5分以内のオフィスビル」の空室率は常に低く、賃料は安定または上昇傾向。立地が最強の「守り」になっている。

14年連続最高益の実績が示す経営の安定性

リーマンショック後の不動産不況・コロナショックを乗り越えて14年連続で最高益を更新。景気の波に左右されにくいビジネスモデルが証明されている。

ストック収入比率の高さでフロー依存を回避

売り切りのマンション分譲ではなく、毎月入ってくる賃料収入(ストック)が収益の柱。景気後退時でも急激な収益悪化が起きにくい安定した事業構造。

三井住友フィナンシャルグループとの資本関係

旧富士銀行系の不動産会社を起源に持ち、三井住友銀行グループとの強い関係がある。大型投資の資金調達力と財閥系ネットワークが競争力の一部を形成。

中期経営計画(2025〜2027年)— 成長エンジン

2027年度 経常利益1,800億円以上の目標

銀座・青山・渋谷など賃料上昇が続く重点エリアでの開発を強化。収益性の高い物件ポートフォリオの継続的な入れ替えと、非オフィス事業の拡大で目標達成を目指す。

中期経営計画(2025〜2027年度)— 経常利益1,800億円目標

銀座・青山・渋谷などの重点エリアでの開発強化を継続。賃料上昇の恩恵を受けやすい一等地への集中投資。2027年度に経常利益1,800億円超を目指す。

非オフィス事業の拡大 — 「社会課題×不動産」の成長領域

ホテル(インバウンド)・高齢者住宅(超高齢化)・医療施設・保育施設という構造的成長市場への展開を加速。「今後10〜20年で需要が確実に増える領域」に先行投資する戦略。

海外展開の加速 — 日本の「立地目利き力」を海外で活かす

アジア・北米などの海外不動産市場への投資を拡大。国内で磨いた「駅近・利便性の高い物件への特化」という投資哲学を海外でも実践。

M&A・新事業 — 隣接領域への展開

M&Aを活用して不動産周辺領域(温浴・スポーツ施設・飲食ビル等)に進出。「土地・建物を保有する」強みを最大限活かした新事業を継続探索。

AI・テクノロジーでどう変わるか

AIで変わること

  • 物件管理・設備メンテナンスのAI自動化(予知保全・故障予測)
  • テナント向け空調・照明のスマート最適化によるコスト削減
  • 不動産マーケット分析へのAI活用(賃料予測・需要分析)
  • VR内見・デジタルツインによる物件提案の効率化

人間にしかできないこと

  • 「この物件を買うべきか」の最終投資判断はAIにはできない。直感・経験・人脈が絡む
  • テナントや地権者との信頼関係構築。長期のビジネス関係は人間の顔が見えてこそ
  • 「この立地で何を作れば勝てるか」のビジョン。マーケットの変化を先読みする構想力
  • 行政・近隣住民との調整。再開発や建替には地域との対話が必要

ひよぺん対話

ひよこ

テレワークが続けばオフィスビルの需要が落ちない?ヒューリックって大丈夫?

ペンギン

コロナ直後の「オフィス不要論」は2024〜2025年に完全に逆転した。大企業を中心に出社回帰が進み、ヒューリックの都心ビルの稼働率は99%超を維持している。むしろ「いいオフィスで働くこと」の価値が再認識されて、老朽ビルから新しい高品質ビルへの移転需要が旺盛。ヒューリックが得意とする建替再生事業にとってはむしろ追い風。ただし長期的にはオフィス需要は変化し続けるから、非オフィス事業(ホテル・高齢者住宅等)への分散は正しい方向性だよ。

ひよこ

金利が上がると不動産業界って厳しくなるんじゃ?

ペンギン

正直、金利上昇は不動産業界全般にとって向かい風なのは事実。①借入コストが上がる(投資利回りが低下)、②マンション価格上昇で購買力が落ちる——この2つが主なリスク。ただしヒューリックの場合、マンション分譲をほとんどやっていないから②の影響は小さい。①については賃料収入が借入コスト上昇を上回る水準を維持しているかどうかがポイントで、東京都心の賃料も上昇傾向にあるので今のところは大丈夫。とはいえ「金利リスクへの備えは必要」と面接で言えると深みが出るよ。

ひよこ

「14年連続最高益」って本当に続くの?限界はない?

ペンギン

14年連続最高益は本物の実力が背景にあるけど、永遠には続かない。リスク要因としては①金利急上昇②大型物件の開発失敗③非オフィス事業での損失④景気後退によるテナント退去増加——これらが重なると最高益更新が止まる。ただし現時点では中期計画(2027年経常利益1,800億円)に向けて順調で、非オフィス多角化でリスク分散も進んでいる。「永続は疑わしいが、近年は安定成長が続く」という認識が正直なところ。面接ではリスクを理解した上で「それでも選ぶ理由」を語れるようにしておこう。

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