💼 仕事内容を知る——ファーストリテイリング

ファーストリテイリングは「全員店舗からスタート」。これは罰ゲームではなく、「経営者を育てる最短ルート」という思想。店舗を起点に、商品企画・グローバル・デジタルへキャリアが広がる。

プロジェクト事例で知る「リアルな仕事」

店舗運営 年商3億〜15億円/1店舗

店長として旗艦店の売上を前年比120%に改善

原宿店(約100名のスタッフ)の店長として、売場レイアウト変更・在庫回転率の改善・スタッフ育成を推進。VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)を刷新し、客単価を15%向上。週次の売上分析から翌週の発注量を調整し、在庫ロスを30%削減

👤 若手の関わり方 新卒1年目は店舗スタッフとして接客・レジ・在庫管理を経験。最短半年で店長代行、1年で店長に昇格するケースも。店長は売上・利益・人件費のすべてを管理する「小さな経営者」
商品企画 ヒートテック累計10億枚超

次世代LifeWear素材の開発——東レとの共同プロジェクト

東レの繊維技術チームと連携し、エアリズムの次世代素材を共同開発。吸湿速乾性を20%向上させつつ、環境負荷を低減するリサイクル素材の配合比率を引き上げ。企画→素材開発→試作→量産まで約18ヶ月のサイクル。

👤 若手の関わり方 若手は素材テスト(洗濯耐久性・着心地評価)や海外工場とのやりとりを担当。文系でもMD(マーチャンダイザー)として数量計画・価格設定に関わる。店舗経験2〜3年が前提
グローバル 年間100店超の新規出店

東南アジア新規出店——ベトナム・フィリピン展開の加速

ベトナムで新規5店舗の物件選定・商圏分析・現地パートナー交渉を推進。出店計画の策定から開店準備、現地スタッフのトレーニングまでを一貫で担当。現地の気候・文化に合わせた品揃え(冬物比率の調整、サイズ展開の変更)がカギ。

👤 若手の関わり方 若手はまず国内店舗で店長経験を積んだ後、海外トレイニーとして赴任。英語は必須だが、入社時点での語学力より「海外で働く覚悟」が重視される。現地ではスーパーバイザーとして複数店舗を統括。
デジタル EC売上比率約15%

需要予測AIの導入——「作りすぎない」を実現するデータ基盤

全店舗のPOS・EC・天気・SNSデータを統合し、SKU(商品単位)ごとの需要予測モデルを構築。Accenture・Google Cloudと連携し、機械学習ベースの需要予測を本番運用。在庫の過不足を減らし、値引き率の低減と機会損失の削減を両立。

👤 若手の関わり方 若手エンジニアはデータパイプライン構築やダッシュボード開発を担当。ビジネス側は需要予測結果を発注計画に反映する「翻訳者」の役割。IT人材の中途採用も多く、新卒で直接IT部門に配属されるケースは稀

4つの領域

🏪

店舗運営(リテール)

全国・全世界のお客様

ファーストリテイリングのすべてのキャリアの起点。店舗スタッフ→店長代行→店長→スーパーバイザー(SV)→ブロックリーダーとステップアップする。店長は年商数億〜十数億円の「経営者」で、売上・利益・人件費・在庫のすべてに責任を持つ。スーパースター店長は年収1,000万超。VMD(売場づくり)、スタッフ採用・育成、売上分析、顧客対応まで幅広いスキルが身につく。

従業員比率
約70% キャリアの起点
👕

商品企画・R&D(マーチャンダイジング)

素材メーカー・海外工場

LifeWearのコンセプトに基づき、素材開発・デザイン・生産計画・品質管理を担当。東レ・島精機など素材メーカーとの戦略パートナーシップを軸に、年間約1,000型の商品を企画。MD(マーチャンダイザー)は売上データと市場トレンドから次シーズンの数量・価格を決定する「商品の司令塔」。R&Dチームは新素材の研究サステナブル素材(リサイクルポリエステル等)の実用化を推進。

配属目安
約10% 店舗経験必須
🌏

グローバル事業

海外市場の顧客・現地パートナー

海外ユニクロ1,778店舗の運営・新規出店を統括。地域別にグレーターチャイナ(中国・香港・台湾)、韓国・東南アジア・インド・豪州、北米、欧州の4エリアで展開。年間100店超の新規出店を継続中で、特に北米・欧州・インドが重点エリア。マーケティング・物件開発・サプライチェーンを現地チームと協働で推進。海外駐在のチャンスは多いが、まず国内で店長経験を積むことが前提

売上構成比
約55% 成長ドライバー
💻

IT・デジタル(情報製造小売業の基盤)

全社・グローバル拠点

柳井社長が掲げる「情報製造小売業」を実現するテクノロジー部門。需要予測AI、サプライチェーン最適化、EC基盤、RFIDによる在庫管理(全商品に電子タグ)、セルフレジ、有明本部のUNIQLO CITYをハブとしたグローバルデータ基盤を構築。Accenture・Google Cloudと戦略提携し、年間数百億円規模のIT投資を実行。エンジニアは中途採用が中心だが、新卒でもデジタル人材枠での採用を拡大中。

投資規模
数百億円/年 急拡大中

ひよぺん対話

ひよこ

店長って具体的に何するの?レジ打ちとか接客だけじゃないよね?

ペンギン

むしろレジ打ちは仕事の1割以下だよ。店長の本質は「店舗の経営者」。具体的には、売上・利益目標の策定と達成、パート・アルバイト含め数十〜百人のスタッフのシフト管理・採用・育成、VMD(売場レイアウト)の設計、在庫コントロール(何をどれだけ発注するか)、顧客クレーム対応、本部への改善提案まで全部。旗艦店の店長は年商10億円超の事業を回している。MBA取らなくても、実践で経営を学べるのがユニクロの最大の強みだね。

ひよこ

商品企画やマーケティングに行きたいんだけど、どうすればいいの?

ペンギン

正直に言うと最低2〜3年の店舗経験は必須。店舗で「この商品はなぜ売れない」「お客様が本当に求めているのは何か」を肌で理解した人じゃないと、本部で良い企画はできないという思想が根強い。ルートとしては、店長→SV(スーパーバイザー)→本部MD(マーチャンダイザー)が王道。店舗で数字を出して「この人は経営センスがある」と認められたら本部に呼ばれる。逆に言えば、店舗で結果を出せなければ本部には行けない。自分でキャリアを切り拓くタイプの会社だよ。

ひよこ

IT・デジタル系の仕事はどう?エンジニアとして入れる?

ペンギン

ここは正直に言うと中途採用がメイン。Accenture出身やGAFA出身のエンジニアが多い。ただし最近は新卒のデジタル人材枠も設けていて、有明のUNIQLO CITYでデータサイエンスやEC基盤開発に携われるチャンスはある。面白いのは、IT部門でも「まず店舗を知れ」という文化があること。需要予測AIを作るにも、店舗の在庫管理の実態を知らなければ使えるシステムにならない。技術力+現場理解の両輪が求められるのがファーストリテイリングのIT部門の特徴だね。

ひよこ

海外で働きたい場合はどういうルートになるの?

ペンギン

これもまず国内店舗で店長経験を積んでから。入社2〜3年で店長をやり、成果を出したら海外トレイニーとして派遣されるルートがある。現地では最初はSV(スーパーバイザー)として複数店舗を統括し、ゆくゆくはエリアマネージャー現地法人の経営幹部を目指す。特に今は東南アジア・インド・北米が急拡大中で、若手でも海外ポジションのチャンスは多い。英語力は入社時点でなくても大丈夫だけど、入社後に猛勉強する覚悟は必要。グローバルリーダー候補は英語研修プログラムもあるよ。

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