第一生命の仕事内容
「生保=営業」のイメージを超える。70兆円の資産運用、米国プロテクティブ生命の経営管理、ベネフィット・ワンとの新規事業——総合職が関わる4つの事業領域。
具体的なプロジェクト事例
総合職として入社したら、こんな仕事に関わる可能性がある。
プロテクティブ生命の経営管理(米国最大の海外投資)
2015年に約5,800億円で買収した米国プロテクティブ生命は、第一生命グループ最大の海外投資案件。プロテクティブは買収後も積極的にM&Aを継続し、60件超の保険会社・保険ブロックを買収。米国生保業界で「買収マシン」として成長を続ける。第一生命の総合職は本社からプロテクティブの経営戦略・リスク管理・財務報告を統括する。
機関投資家としての資産運用(日本経済を動かすスケール)
第一生命は約70兆円を運用する国内最大級の機関投資家。国債・社債だけでなく、株式・不動産・PE(プライベートエクイティ)・インフラファンド等のオルタナティブ投資も拡大中。「資産運用立国」の政策を追い風に、アセットマネジメント事業の強化も進める。
ベネフィット・ワン統合プロジェクト(保険サービス業への転換)
2024年にエムスリーとの争奪戦を制して買収したベネフィット・ワン(会員約1,600万人)を第一生命グループに統合するプロジェクト。企業の従業員データ×保険×健康増進×福利厚生を一体化し、「保険を売る」から「企業の従業員の人生をサポートする」ビジネスモデルへ転換する。
「ジャスト」シリーズの商品開発と営業戦略
第一生命の主力商品「ジャスト」は、必要な保障だけを組み合わせるカスタマイズ型保険。アクチュアリー(数理専門職)が保険料を算出し、マーケティング部門が販売戦略を立て、全国約1,000拠点の「生涯設計デザイナー」4万人が顧客に届ける。商品開発から販売まで一気通貫で関われるのが生保の醍醐味。
マイクロソフトとの戦略的パートナーシップ(DX推進)
2024年にマイクロソフトとグローバル戦略的パートナーシップを締結。Azure・Copilot・AIを活用した保険業務のデジタル化を全社的に推進。契約手続きのペーパーレス化、AIによる引受査定の効率化、営業職員のデジタルツール整備などを進める。
事業領域マップ
国内生命保険事業
個人・法人第一生命保険(個人向け死亡・医療・年金)、第一フロンティア生命(銀行窓販の貯蓄性商品)、ネオファースト生命(健康増進型・代理店チャネル)の3社体制。全国約1,000拠点、約4万人の生涯設計デザイナーが対面販売を担う。個人保険の保有契約高は約150兆円。
海外生命保険事業
米国・豪州・アジアProtective Life(米国・バーミンガム)は買収後も60件超のM&Aを実行し成長継続。TAL(豪州・シドニー)は保障性保険シェアNo.1。第一生命ベトナム、Star Union Dai-ichi Life(インド)、Partners Life(NZ)等アジア太平洋6カ国に展開。海外利益比率40%を目標。
資産運用・アセットマネジメント
国債・株式・不動産・PE約70兆円の総資産を国債・社債・株式・不動産・オルタナティブ(PE、インフラ等)で運用。アセットマネジメントOne(みずほFGと共同出資)を通じた投信事業も展開。保険料収入を長期運用し、保険金支払いに備えつつ収益を最大化するのが生保の資産運用。
非保険・新規事業
企業・従業員ベネフィット・ワン(福利厚生サービス、会員約1,600万人)を2024年に買収。企業の従業員データベース×保険×健康増進をクロスセルする「保険サービス業」モデルを構築中。ヘルスケア・QOL向上サービス等、保険の枠を超えた新規事業を推進。
ひよぺん対話
生保の総合職って、ぶっちゃけ営業させられるの?
正直に言うと、最初の1〜3年は営業経験をする可能性が高い。ただし「飛び込み営業」ではない。
第一生命の総合職(基幹職)の典型的な初期配属パターンは:
📋パターンA:支社での法人営業
企業の人事部・総務部を訪問し、団体保険・企業年金を提案。BtoBの営業で、個人宅への飛び込みではない。
📋パターンB:本社の企画・管理部門
商品企画、マーケティング、リスク管理、経理、IT等に直接配属。数は少ないが最初から本社配属のケースもある。
📋パターンC:支社の営業企画・推進
生涯設計デザイナー(営業職員)の活動をサポート・管理する側。営業組織のマネジメントを若手から経験する。
営業を経験すること自体は悪いことじゃない。生保のビジネスの根幹は「保険を届けること」だから、現場を知らずに経営企画や海外事業はできない。ただし「一生営業」ではなく、3年前後で本社・海外・専門部署に異動するのが一般的なキャリアパス。
70兆円の資産運用ってスケールがデカすぎて想像つかないんだけど...
分かりやすく言うと、日本のGDP(約600兆円)の12%に相当する資産を1つの会社が運用しているということ。
生命保険会社は「お客さんから預かった保険料を長期運用して、保険金支払いに備えつつ収益を上げる」のが本業の一つ。つまり「世界最大級の機関投資家」でもある。
💰運用先の例:
・日本国債(10兆円規模)——国の借金を支える
・国内外の社債——大企業の資金調達を支援
・株式——東証の大株主としてコーポレートガバナンスに影響力
・不動産——オフィスビル・商業施設への投資
・オルタナティブ(PE・インフラファンド)——空港・再エネ等への長期投資
資産運用部門に配属されると、数百億〜数千億円規模の投資判断に関わることになる。メガバンクのトレーディングとは違い、「10年〜30年の超長期視点」で投資するのが生保の資産運用の特徴。「就活で見落としがちだけど、生保は金融業界最大級の運用会社」——これ、面接で使えるよ。
海外駐在のチャンスはどのくらいあるの?
第一生命は大手生保の中で海外駐在のチャンスが圧倒的に多い。理由はシンプルで、6カ国に実際のグループ会社があるから。
🌏主な駐在先:
・米国(バーミンガム):プロテクティブ生命の経営管理。英語必須、ビジネスレベル
・豪州(シドニー):TALの経営管理。豪州の保険規制・リスク管理
・ベトナム(ホーチミン):第一生命ベトナムの営業・企画。アジア成長市場の最前線
・インド(ムンバイ):Star Union Dai-ichi Lifeの経営参画
・NZ(オークランド):Partners Lifeの管理
駐在の選抜は入社5〜8年目が多い。語学力だけでなく、国内での実績が問われる。年間の海外派遣者は数十名規模で、「海外で働きたい」就活生にとって、商社・メガバンクに次ぐ有力な選択肢。面接で「なぜ第一生命?」に「海外展開の規模」を挙げるのは定石だよ。