仕事内容を知る

サイバーエージェントの仕事を理解するには、「3職種」×「4事業」の掛け算で考える。
入社時に職種別採用で入り、いずれかの事業に配属されてプロダクトを育てていくのがCAの働き方。

CAの3つの職種(新卒コース)

サイバーエージェントの新卒採用は職種別採用(コース別採用)。ES提出の段階で「どのコースで入るか」を決める必要がある。初任給はどのコースも月額42万円(年俸504万円)と業界トップクラスで、エンジニアのエキスパート認定なら年俸720万円からというユニークな体系。

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ビジネスコース

CAの主力コースで採用人数が最多。広告営業、プロデューサー、経営企画、人事、法務、経理、広報、IR、マーケティングなど幅広い職種をカバーする。「数字を動かす人」としての役割で、入社数年で子会社社長や事業責任者に抜擢されるのも主にこのコースから。

主な仕事: 広告営業、事業プロデュース、経営企画、コーポレート
向いている人: 数字に強い、提案力・営業力、経営視点を持ちたい
初任給: 月42万円(年俸504万円)
採用比率: 全体の約50〜60%
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エンジニアコース

ABEMAのバックエンド、広告配信システム、ゲームのサーバー・クライアント、AI研究——CAのすべてのサービスを技術で支える。能力別の給与体系を導入していて、「エキスパート認定」を受けると新卒でも年俸720万円スタート。Web系エンジニア志望者にとって日本で最も魅力的な会社の一つ。

主な仕事: バックエンド、フロントエンド、インフラ、AI/ML、ゲーム開発
向いている人: 技術力で勝負したい、最新技術をすぐ触りたい、自社サービスを作りたい
初任給: 通常 年俸504万円〜 / エキスパート認定 年俸720万円〜
採用比率: 全体の約25〜30%
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クリエイターコース

デザイナー、プランナー、UI/UXデザイナー、動画クリエイター、3Dアーティストなど、「ユーザー体験を作る」職種の総称。広告クリエイティブからABEMAの番組デザイン、ゲームのキャラクターデザインまで、領域は幅広い。美大・デザイン系学生だけでなく、独学でポートフォリオを作ってきた人にも門戸が開かれている。

主な仕事: UIデザイン、グラフィック、動画制作、ゲームアート、UX設計
向いている人: 作品を作りたい、ユーザー視点、ビジュアル・体験にこだわれる
初任給: 月42万円(年俸504万円)
採用比率: 全体の約10〜20%

こんなプロジェクトがある

CAの仕事は「数字の動くサービス」で動く。代表的なプロジェクトのイメージを紹介する。

📱 広告 継続型 / 5〜10人チーム

大手アパレル企業のデジタル広告運用

Instagram・X・YouTubeなどで、顧客企業のブランド認知とECサイトへの誘導を最大化する広告運用プロジェクト。週次で広告クリエイティブを何パターンも作り、効果を測定して改善を回すのがCA流。若手でも数千万円〜数億円規模の広告予算を任されるのが普通。

👤 若手の関わり方 1年目からクライアントを担当。広告予算の運用、効果分析、クリエイティブ改善の提案まで責任を持つ。結果は月次で数字に出るので、成長が早い代わりにプレッシャーも大きい。
📺 メディア 継続型 / 20〜50人チーム

ABEMAの新番組企画〜配信

ABEMAで放送する恋愛リアリティー、ニュース、スポーツ、アニメなどの番組を企画・制作・配信する。W杯全64試合無料中継のような大型施策から、若手が仕掛ける新ジャンルの番組まで、「どんなコンテンツでユーザーを集めるか」を自分たちで決められるのがCAのメディア事業の醍醐味。

👤 若手の関わり方 プランナーやプロデューサーとして番組企画に参加。視聴数・再生時間・ユーザー獲得コストなどの数字を見ながら改善を回す。ヒット番組を作れば一気に抜擢されるチャンス。
🎮 ゲーム 2〜5年 / 50〜200人

Cygames大型タイトルの企画・開発・運営

『ウマ娘 プリティーダービー』『グランブルーファンタジー』のような大型タイトルの新規開発、または既存タイトルのイベント・新機能開発・運営。1本のヒットが年商数百億円を生む世界で、ゲーム好きにとってはこれ以上ない環境。Cygamesはクリエイターファーストの文化で、制作にこだわれる会社として知られる。

👤 若手の関わり方 エンジニアはサーバー・クライアント開発、クリエイターはキャラクター・UIデザイン、ビジネス職はプランナー・運営として参加。チームが大きいので最初は限定的な役割だが、スキル次第でコア機能を任される。
🚀 新規事業 半年〜 / 3〜20人

CAJJプログラムで子会社を立ち上げる

「こんなサービスを作りたい」という社員の企画を審査し、合格すれば会社として投資して子会社化する制度。提案者がそのまま子会社社長になるのがCAJJ最大の特徴で、入社数年で経営者になれる唯一のルート。撤退基準も明確で、伸びなければ閉じるドライさもCAの特徴。

👤 若手の関わり方 社員の手挙げ制。入社3〜5年目で事業を立ち上げ、20代で子会社社長になる実例がある。実力次第で年齢関係なくチャンスが回ってくる。
🤖 AI 継続型 / 10〜30人

独自LLM「CyberAgentLM」の研究開発

サイバーエージェントが開発・公開している日本語特化の大規模言語モデルの研究開発プロジェクト。AI Labが中心となり、広告制作の自動化、ABEMAの番組要約、ゲームNPCの対話生成など、自社事業に組み込んで実証する。日本企業の中でLLM開発をしている会社は少なく、研究者・エンジニアにとって魅力的なキャリアパス。

👤 若手の関わり方 主にエンジニアコース・AI Lab所属者が参加。博士号保有者やML研究のバックグラウンドを持つ若手が集まる、CA内でもとくに技術色が濃い部門。

4つの事業セグメント

CAの売上は以下の4セグメントで構成される(FY2025 売上8,740億円ベース)。

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インターネット広告事業

ナショナルクライアント、EC、ゲーム、金融など業種横断

CAの祖業かつ最大セグメントで、全売上の半分以上を占める。Google、Meta、X、TikTok、YouTubeなど主要プラットフォームでの広告運用実績は国内最大級。AIを活用した広告効果最大化、クリエイティブ自動生成、効果測定などテクノロジーで広告代理店業を進化させている。電通・博報堂など伝統的代理店との違いは、デジタル特化と運用型広告の圧倒的な強さ

売上比率
約55% 最大セグメント
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メディア&IP事業

ABEMA、Ameba、WINTICKET、タップル、アニメIP

2025年9月期に10年目でついに黒字化した注目セグメント。ABEMAを中核に、Ameba(ブログ)、WINTICKET(公営競技)、タップル(マッチング)、アニメ制作と幅広い事業を展開。今後はアニメ制作を含む「原作から収益化まで一気通貫」のIP戦略で、キャラクタービジネスや海外展開を狙う。成長投資から収穫期に入るフェーズで、今後数年の注目度が最も高い領域。

売上比率
約26% 10年目で黒字化
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ゲーム事業

子会社Cygames中心 / スマホゲーム、家庭用ゲーム

子会社Cygames(サイゲームス)が牽引するセグメント。『ウマ娘 プリティーダービー』『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』などの大型タイトルで日本のスマホゲーム市場のトップ争いに常に位置している。ヒット依存のボラティリティがあるが、ヒット時は数百億円の利益を稼ぐ爆発力が魅力。Cygamesはクリエイターファーストのカルチャーで、ゲーム業界志望者にとって憧れの企業の一つ。

売上比率
約17%
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投資育成事業

スタートアップ投資 / 社内起業

CAキャピタルを通じたスタートアップ投資と、社内起業制度(CAJJプログラム)による子会社育成の仕組み。売上規模は小さいが、ここが「若手抜擢」「20代社長」の実現メカニズムで、CA独自のカルチャーを支えるエンジン。数十〜百数十の子会社が存在し、グループ全体として新規事業を継続的に生み出し続けている。

売上比率
約2% 若手抜擢の仕組み

CAのプロジェクトの進め方(SIerとの違い)

SIerは「数ヶ月かけて要件を固めて数年で作る」ウォーターフォール型が主流だが、CAは「作りながら直す」アジャイル型。この違いは働き方・スピード感・若手の関わり方すべてに影響する。

CAのサイクル — 週次/月次で数字を見ながら改善を回す SIerの1〜3年プロジェクト型と対照的 改善サイクル 週次〜月次 ① 企画・仮説 ユーザーの課題を見つけ 「何を作るか」を決める 担当: プランナー プロデューサー ② 開発・実装 最小限のプロダクトで まずユーザーに出す 担当: エンジニア デザイナー ③ 数字を測定 UU、PV、滞在時間、CV すべてを計測して分析 担当: 全員 (数字は全員見る) ④ 改善・ピボット 数字を見て次の打ち手を 決める。ダメなら方向転換 担当: チーム全体 (意思決定は速い) このサイクルを毎週/毎月回す → 1年でSIer数年分の経験量 → 若手でも急成長できる

ひよぺん対話

ひよこ

CAに入ったら、具体的にどんな一日を過ごすの?イメージが湧かない...

ペンギン

職種によるけど、ビジネス職の広告営業を例にすると——朝は数字チェックで始まる。前日の広告配信結果をダッシュボードで確認して、クライアントへの報告や改善提案を準備する。午前中はクライアント訪問やオンラインMTGで、新しい施策の提案や現状の成果報告。午後は社内でクリエイターと次回のクリエイティブを議論したり、運用の細かい調整。数字が常に見える環境だから、良い結果が出れば達成感が大きいし、逆に悪ければプレッシャーを感じる。SIerのように「1年かけて大きな成果物を完成させる」仕事じゃなくて、「毎日数字が動くサービスを持つ感覚」——これがCAのリアル。

ひよこ

ビジネスとクリエイターとエンジニア、どれで受ければいいかすごく迷う...

ペンギン

判断軸は「何を作りたいか」じゃなくて「どうやって価値を届けたいか」で考えるといいよ。ビジネスコース: お客さんや社内を動かして事業を成長させたい人。数字責任を持ちたい人。将来子会社社長や経営に関わりたい人。採用人数も多くて、幅広いキャリアパスがある。エンジニアコース: 自分の手で技術的にプロダクトを作りたい人。特にCAは能力別給与で、スキルのある人は年俸720万円〜スタート。Web系エンジニアで成長したい人には業界トップクラスの環境。クリエイターコース: UIデザイン、動画、アートでユーザー体験を作りたい人。美大や専門学校出身が多いけど、独学でポートフォリオがあれば文系からも受けられる。迷ったら、「自分の作品や成果として残したいものは何か」を考えると答えが見えることが多いよ。

ひよこ

広告営業って数字責任が厳しそう... ノルマ達成できないとクビになったりしないの?

ペンギン

いきなりクビにはならないよ。CAは長期雇用が前提で、外資系のようなUp or Outはない。ただし「数字が出ない人が評価されない」のは事実で、昇進・昇給・抜擢のスピードに明確な差が出る。1年目はまず先輩のサポート役から入って、2年目くらいから自分の担当クライアントを持ち始めるのが一般的。いきなり大きな数字を任されるわけじゃないから、成長のペースに合わせて責任が増えていくよ。厳しいのは「自分で考えて動かないと伸びない」こと——指示待ちの人は成長しないし、評価もされない。逆に、自分で仮説を立てて試して結果を出せる人は、入社1〜2年で圧倒的な差をつけられる。ストレス耐性と自走力、この2つがあれば大丈夫。

ひよこ

エンジニア志望なんだけど、CAってWeb系エンジニアとしてはどの位置づけ?

ペンギン

Web系エンジニア志望者にとっては、日本でトップクラスに魅力的な環境の一つだよ。理由は3つ。①技術力に応じた給与体系: エキスパート認定を受けると新卒でも年俸720万円〜スタート。能力ベースで評価する仕組みはWeb系の中でも先進的。②最新技術に触れられる: CyberAgentLMの自社開発、ABEMAの大規模配信インフラ、Cygamesのゲームサーバー——日本のWeb系で触れる技術スタックとしては随一。AI Labは博士号保有者も多数所属する研究組織。③アウトプット・発信文化: 技術ブログ、カンファレンス登壇、OSS貢献を推奨する文化があって、「技術者として外部に名前が出る」キャリアを築きやすい。競合としてはメルカリ、LINEヤフー、DeNAあたりが挙がるけど、CAは「自社サービスの多さ」と「事業の多様性」で独自のポジションにいるよ。

ひよこ

新卒でいきなり子会社社長になれるって本当?何年目ぐらい?

ペンギン

本当だけど、誤解されがちな部分もあるから正確に説明するね。CAJJプログラムという社内起業制度があって、社員が「こんなサービスを作りたい」と提案 → 審査 → 合格すれば会社が投資して子会社化する。この時、提案した本人がそのまま子会社社長になることが多い。実例では入社3〜5年目で子会社社長になった社員が複数いる。ただし、これは全員に当たる話じゃなくて、自分で企画を作って手を挙げた一部の社員だけの話。「入社したら自動的に社長になれる」わけじゃない。それでも、「若いうちに経営経験を積めるルートが制度として用意されている」というのは日本の大企業では極めて珍しい。大手SIerやメガバンクでは考えられないキャリアパス。自分で事業を作りたい、経営に早く関わりたい、という人には日本で一番現実的な環境だよ。ただし撤退基準も明確で、数字が伸びなければ子会社は閉じるドライさもあるから、起業に近い厳しさは覚悟が必要。