3分でわかるシチズン時計
Eco-Drive・工作機械・フレデリックコンスタント。「時計の技術」で世界製造業の精密加工を支えるグローバルメーカー
光発電技術Eco-Driveで業界標準を確立。世界140か国以上で事業展開する精密技術グループ
事業ポートフォリオ
シチズンは時計だけでなく工作機械・デバイス・電子機器まで「精密技術を横展開」したグループ。時計事業で培った精度技術が産業機械・医療機器にまで波及している。
3つのキーワードで理解する
「光で動く時計」Eco-Driveという発明
シチズンの最大の技術的強みはEco-Drive(エコドライブ)——光(太陽光・蛍光灯・LED)で発電し、電池交換不要で動く時計技術。1976年に世界初の光発電時計を開発し、今や「シチズン=電池要らず」というブランドイメージが定着。環境負荷ゼロ・手間なし・電池ゴミなしという現代的な価値観にぴったり合った技術。
「時計から工作機械へ」精密技術の横展開
シチズンが普通の時計メーカーと決定的に違う点は工作機械事業を持つこと。時計の精密部品を加工するために培ったCNC(コンピューター数値制御)旋盤技術を産業機械として製品化した。超小型精密CNC自動旋盤で世界シェアトップ——医療機器・航空宇宙・自動車の精密加工に使われる工作機械を作っている。時計から生まれたが時計を超えた技術展開。
多ブランド戦略:CITIZEN + BULOVA + フレデリックコンスタント
シチズンは3つの主要ブランドを持つ。①CITIZEN:中価格帯・Eco-Driveが主力。②BULOVA:北米スポーツ・音楽シーン向け(2021年買収)。③フレデリックコンスタント:スイス高級時計(約20〜60万円)。異なる地域・価格帯・顧客層を別ブランドでカバーするポートフォリオ戦略で、セイコー・カシオよりも多角的なブランド展開をしている。
身近な接点
Eco-Drive腕時計
「光で充電できる時計」。電池交換不要というユーザーフレンドリーな体験
工作機械(スマホ部品加工)
使っているスマホの精密部品はシチズンのCNC旋盤で加工されている可能性が高い
眼鏡フレーム
シチズンの子会社が軽量チタン眼鏡フレームを製造。軽い眼鏡の裏側にも精密技術
体温計・血圧計
医療機器事業も展開。コロナ禍で普及した非接触体温計にもシチズンブランドがある
ひよぺん対話
シチズン時計って時計だけを作ってると思ってました。工作機械って何ですか?
工作機械というのは「金属を削って部品を作る機械」のこと。シチズンは時計の超精密な部品を自分で作るために、独自の旋盤(CNC自動旋盤)を開発した。その技術が優れすぎて「外部にも売れる」と気づき、産業用工作機械メーカーとしても事業を展開。今や医療機器・スマホ部品・航空宇宙部品を加工するCNC旋盤で世界シェアトップ。時計から生まれた精密加工技術が世界中の製造業を支えている。
Eco-Driveって電池要らないんですか?本当に?
本当に電池交換不要。蛍光灯・太陽光・LEDなどの光を受けて発電し、充電池(二次電池)に貯める仕組み。曇りの日でも室内の光で発電できるので、「光が届く環境ならほぼ永久に動く」という設計。1976年に世界初の光発電時計を作ったのがシチズンで、この技術で業界標準を作った先駆者。「電池交換するのが面倒」という人には圧倒的な強みで、それが長年のブランドの差別化になっている。