東京海上日動の仕事内容を知る
損保の仕事は「保険を売る」ではない。「代理店経営をコンサルする」「事故を解決する」「企業のリスクを設計する」「海外子会社を経営する」——4つの柱で就活生の誤解を解く。
損保社員の主力業務 損害サービス 事故対応・保険金支払い
顧客との最前線 法人営業・商品開発 大企業のリスクマネジメント
新保険商品の設計 海外事業 HCC・Pure Group運営
グローバル保険ビジネス
具体的な仕事の中身
「損保って何するの?」という疑問に、東京海上の5つの代表的業務で答える。
代理店の経営コンサル(保険のプロにアドバイスするプロ)
東京海上の主力業務。保険代理店(保険ショップ・自動車ディーラー・銀行窓販等)の経営をサポートする仕事。自分が保険を売るのではなく、代理店が保険を売れるように「経営コンサルティング」をする。1人あたり20〜30店の代理店を担当し、売上分析→課題特定→改善提案→研修実施のサイクルを回す。
事故対応・保険金支払い(困っている人を助ける仕事)
交通事故・火災・自然災害が起きた時、契約者の損害を査定し保険金を支払う業務。東京海上は年間300万件超の事故対応を行う。事故の当事者(被害者・加害者)、修理工場、弁護士、病院等との折衝を通じて「保険の約束を守る」最前線。
企業のリスクマネジメント(大企業の「もしも」に備える)
大企業・中堅企業のリスクを洗い出し、最適な保険プログラムを設計する仕事。工場の火災リスク、海外進出のPL(製造物責任)リスク、サイバー攻撃リスク、役員賠償リスク等——企業活動に伴うあらゆるリスクを保険+ソリューションで包括的にカバーする。
海外子会社のPMI・経営管理(グローバル保険ビジネス)
HCC Insurance、Pure Group、Kiln等の海外子会社の経営管理・統合推進(PMI)を行う。買収した海外企業のリスク管理、業績モニタリング、本社戦略との連携を担当。東京海上の利益の65%を稼ぐ海外事業の「持株会社経営」の仕事。
ソリューション事業(保険の「先」を作る仕事)
東京海上レジリエンス(防災・減災コンサルティング)、東京海上スマートモビリティ(モビリティ課題解決)、脱炭素経営支援等の新規ソリューション事業。「保険金を払う」だけでなく「そもそもリスクを減らす」ことで顧客価値を高める。中期経営計画の成長の柱。
4つの業務領域
東京海上の社員は大きく4つの領域に配属される。代理店営業が最多だが、法人・海外への異動チャンスは3〜5年目から開ける。
代理店営業(リテール営業)
保険代理店 / 保険ショップ / 自動車ディーラー / 銀行窓販東京海上社員の最も多い配属先。全国約4万店の代理店を担当し、経営コンサルティング・研修・キャンペーン企画を行う。自分が直接保険を売るのではなく、「保険のプロをプロデュースする仕事」。
向いている人: 人と関係を築くのが好き、経営に興味がある、地域に根差して働きたい。
損害サービス(保険金支払い)
契約者 / 事故相手方 / 修理工場 / 弁護士 / 病院事故・災害発生時に保険金の査定・支払いを行う。東京海上の「約束を守る」を体現する部門。年間300万件超の事故対応。交通事故の示談交渉、自然災害後の被害査定、企業の大規模損害の対応等。
向いている人: 困っている人を助けたい、冷静に判断できる、交渉力がある。
法人営業・商品開発・アンダーライティング
大企業 / 中堅企業 / 再保険会社大企業のリスクを分析し最適な保険プログラムを設計。サイバーリスク保険、再生可能エネルギー保険、パラメトリック保険(気象データ連動型)等の新商品開発も担う。アンダーライティング(引受判断)はリスクの「値付け」をする仕事で、保険会社の収益の根幹。
向いている人: 分析が好き、数字に強い、企業経営に興味がある。
海外事業・グローバル部門
海外子会社(HCC・Pure・Kiln等) / 海外ブローカー45カ国に展開する海外事業の経営管理・PMI(買収後統合)・事業開発を担当。HCC(米国スペシャルティ)、Pure Group(米国富裕層)、Kiln(英国ロイズ)等の子会社との連携・統治が中核業務。利益の65%を稼ぐ東京海上の成長エンジン。
向いている人: 英語力を活かしたい、海外駐在に挑戦したい、M&A・経営管理に興味がある。
※配属比率は概算。2026年の制度改革でEDGE・SPECコース新設により、海外・専門部門への配属が増加見込み。
ひよぺん対話
損保の仕事って保険を売る営業でしょ? それだけ?
よくある誤解だけど、東京海上の社員は自分で保険を売る仕事はほとんどしない。保険を実際に売るのは代理店(保険ショップ、ディーラー、銀行等)であって、東京海上の社員がやるのは:
🤝代理店営業:代理店の経営コンサルティング。「保険のプロを育てるプロ」
🔧損害サービス:事故が起きた後の査定・交渉・保険金支払い
🏢法人営業:大企業のリスクを分析して最適な保険を設計
💻商品開発:サイバー保険、パラメトリック保険等の新商品を作る
📊アンダーライティング:リスクの「値付け」(保険料をいくらにするか決める)
🌏海外事業:海外子会社の経営管理
📈資産運用:保険料として集まった資金の運用
つまり「保険を売る」は代理店の仕事、「保険の仕組みを作り、リスクを管理する」のが損保会社の仕事。メーカーで例えると、損保社員は「工場で製品を作る人」であって「店頭で販売する人」ではない。
この誤解を面接までに解いておくかどうかで、志望動機の説得力が全然違うよ。
配属ガチャってある? 代理店営業に行きたくないんだけど...
正直に言うと、新卒の約40%は代理店営業に配属される。これは損保業界の構造上、避けにくい。ただし2026年の制度改革でだいぶ変わった:
📋2026年以降の配属の仕組み:
・オープンコース:最初は代理店営業 or 損害サービスが中心。3〜5年目で法人・海外・商品開発等に異動
・EDGEコース:経営人材の早期育成。首都圏配属で海外・事業開発等のタフアサインが多い
・SPECコース:アクチュアリー・資産運用・IT戦略の専門職として入社。配属はほぼ確定
・損害サービスコース:損害サービス専門
代理店営業を避けたいならEDGEかSPECで受けるのが現実的。ただしEDGEは首都圏のみ・倍率極高、SPECは理系や専門知識が必要。
⚠️大事なこと:代理店営業は「やりたくない仕事」と思われがちだが、損保ビジネスの根幹を肌で理解できる唯一の経験。ここを経験せずに法人営業や商品開発をやっても、深みが出ない。3年間と割り切れるなら、キャリアの基盤としては最強だよ。