ロート製薬の仕事内容を知る
肌ラボを作る、メラノCCをSNSでヒットさせる、ドラッグストアに棚を取る——消費者向けOTC×スキンケアメーカーに入社したら何をするのかを解説する。
具体的なプロジェクト事例
メラノCC——SNSヒットを科学的根拠で作る
メラノCCは「シミに効くビタミンC美容液」として若い世代にSNSで爆発的に拡散し、一時は入手困難になるほどのヒット商品に成長。しかしヒットの前提にあるのは安定型ビタミンC(有効成分)の処方開発——薬機法で「シミを防ぐ」の効能を謳うには、安全性・有効性の試験が必要。美容と科学を両立させるロートの研究力が産んだ商品。
肌ラボ(Hada Labo)アジア展開——台湾・タイ・ベトナムでのブランド構築
肌ラボは日本でのヒットをアジアに横展開し、台湾・タイ・ベトナム等で「セラミド=肌ラボ」のブランド認知を獲得。各国の肌悩み・気候・規制に合わせた処方カスタマイズが必要で、日本の開発チームと現地チームが連携して「アジアの人の肌のために作る」スタンスが差別化になる。
ドライアイ治療目薬の研究開発
コンタクトレンズ人口の増加・PC・スマホ使用によるドライアイ人口の拡大を受け、「目の水分保持」をより長くサポートする次世代目薬の研究が継続中。医薬部外品から医薬品(処方薬)への展開も視野に、眼科専門医と連携した臨床研究を実施。
ドラッグストアへの棚取り交渉とプロモーション提案
ドラッグストア(マツキヨ・ウエルシア・スギ薬局等)のバイヤーに対し、ロートブランドの新商品導入・陳列場所・販促活動を交渉・提案する仕事。「どの棚のどの高さに置かれるか」が売上を左右する。SNSでのバズを予測した先行提案や、競合品との比較データを使った説得力のある提案が求められる。
事業領域
スキンケア事業
ドラッグストア・コンビニ・EC・海外展開肌ラボ(Hada Labo): セラミド・ヒアルロン酸の保湿化粧水。国内化粧水市場で長年シェアトップクラス。アジア全域でも展開
メラノCC: ビタミンC配合の薬用美容液。「シミを防ぐ」機能性でSNS世代に爆発的ヒット
メンソレータム(MENTHOLATUM): リップクリーム・ハンドクリーム。1988年にロートが商標権取得。アジア・北米で展開
OXY(オキシー): メンズスキンケアブランド。毛穴・脂性肌対策でドラッグストア男性コーナーで定番
アイケア(目薬)事業
ドラッグストア・薬局・コンビニロート目薬: 充血除去・目の疲れ・乾燥など用途別に50種類以上のラインナップ。国内目薬市場でシェアトップ
ロートモイスチャーケア: 乾燥目専用のしっとり系目薬
コンタクト用目薬: コンタクトレンズ着用中でも使える製品群
ドライアイ研究: 医療用(処方薬)への展開も視野に研究継続
OTC医薬品・内服事業
ドラッグストア・薬局・コンビニ新ルルA: 風邪薬。製薬会社らしい定番ロングセラーOTC
コンタック(鼻炎薬): 花粉・鼻炎シーズンに需要増
Eu Yan Sang(漢方・健康食品): シンガポールに本社を置く漢方・ハーブ系健康製品チェーン。大型M&Aで取得し、アジア健康市場への参入を加速
内服薬事業はM&A(モノ社等)の買収で直近に急拡大(前期比59.7%増)
海外事業
東南アジア・中国・欧米・中東日本セグメント: 約1,650億円(国内ドラッグストア・EC中心)
アジアセグメント: 約1,003億円——肌ラボ・メンソレータムのアジア展開+Eu Yan Sangのシンガポール・香港・マレーシア展開
ヨーロッパ・アメリカ: 約191億円(前期比38%増)——メンソレータム・Burt's Bee等
海外売上比率は42%(2025年3月期)——5年後に50%超を目指す
ひよぺん対話
マーケティング職と商品開発職って何が違うの?どっちを目指せばいい?
同じ「商品」に関わるけど、役割が違う——
商品開発職(研究・技術系):
・処方開発(何の成分をどう配合するか)
・安全性試験・臨床試験の実施
・薬機法・製造基準への適合
・製造工程の設計
→ 主に理系採用(化学・薬学・生命科学等)
マーケティング職(文系OK):
・誰に何を訴えるか(ターゲット・コンセプト)
・SNS・広告・PRの企画実行
・価格設定・流通チャネル
・消費者調査・インサイト分析
→ 文理ともに採用
ロートの面白さは「どちらの職種も最終的に同じ商品を作る」こと。「メラノCCがSNSでバズった」の裏には、処方開発チームと広告チームが連動している。「科学的に正しい商品をマーケティングで正しく届ける」の両輪が揃っているのがOTCメーカーの特徴だよ。
入社したらすぐ海外の仕事ができる?英語必要?
海外への直接配属は入社3〜5年後が多い——最初から海外が中心ではない。
・入社1〜3年目は国内の商品開発・営業・マーケティングで基礎を学ぶ
・海外経験ができるのは英語力と業務経験が認められてから
・ただし国内業務でも「アジア向けローカライズ」の会議は英語も使う
英語力の要件——
・必須というわけではないが、TOEIC 600〜700点以上あると海外業務の選択肢が広がる
・Eu Yan Sangの統合プロジェクトには英語が必須
「海外でロート製品を広めたい」という動機は選考でも評価されるので、今から英語を伸ばしておくことは武器になるよ。