日本光電の仕事内容
「ICUに機器を届け、命を見守る——」生体情報モニタ・心電計・AEDを病院・地域社会に届ける営業・開発・国際事業のリアル。
プロジェクト事例で見る仕事のリアル
ICUモニタ刷新プロジェクト——300床病院への一括導入
300床規模の地域基幹病院のICU・HCU・病棟モニタを全面刷新する大型案件。既存のメーカーからのリプレイスを目指し、院内の臨床工学技士・看護師長・医師へのデモを重ねて意思決定を進める。ネットワーク接続・電子カルテ連携の設定まで含めた「システム提案」が求められる。
AED一斉更新と市民向けトレーニング提案
AEDの耐用年数(約7〜8年)に合わせた一斉更新案件。自治体・学校・スポーツクラブなどへのAED販売に加え、CPR(心肺蘇生)トレーニングのパッケージ提案が差別化ポイント。AEDの設置場所データの管理システムも合わせて提案する。
AI搭載生体情報モニタの次世代プラットフォーム開発
機械学習による不整脈自動検出・敗血症早期警告アルゴリズムを生体情報モニタに統合するプロジェクト。医療AIの薬事承認取得も含む長期プロジェクト。医師・看護師へのユーザーテストを重ね、臨床現場で本当に役立つAIを開発する。
新興国病院への生体情報モニタ展開
東南アジア・中東・アフリカの新興国では病院整備が急ピッチで進んでいる。各国の現地代理店と組み、国立病院・大学病院への機器導入を進める。現地の電力事情・気候条件に適した製品カスタマイズも必要で、技術・営業・マーケティングが連携するプロジェクト。
事業領域マップ
生体情報モニタリング
ICU・HCU・手術室・一般病棟生体情報モニタ(BSM): 心拍・血圧・SpO2・体温・呼吸数をリアルタイム表示。国内シェアNo.1
中央モニタリングシステム: ナースステーションから病棟全体を一括監視できるネットワークシステム
テレメータ(ワイヤレス心電計): 患者が動き回れるワイヤレス心電図伝送装置
酸素療法機器: 高流量鼻カニュラ酸素療法(ハイフローセラピー)装置
心電・除細動・救急装置
循環器内科・救急科・健診センター・公共施設12誘導心電計: 病院での標準的な心電図検査装置。国内シェアNo.1
AED(自動体外式除細動器): 公共施設・学校・スポーツ施設に設置。突然の心停止に対応
除細動器・AED: 医療用の高性能除細動装置。救急車・ERに搭載
ホルター心電計: 24〜48時間の長時間心電図記録装置
麻酔・呼吸管理
手術室・ICU・救急科麻酔器: 手術中の全身麻酔を管理する装置。薬剤の吸入量・呼吸を同時制御
人工呼吸器: ICUや手術室で自発呼吸ができない患者を支える生命維持装置
カプノグラフ(呼気CO2モニタ): 挿管確認・換気状態を確認するモニタ
神経生理検査装置(脳波計・筋電計): てんかん・睡眠障害の診断機器。創業以来の中核製品
国際事業
世界120カ国以上の病院・医療機関アジア・オセアニア: 東南アジア(タイ・インドネシア・ベトナム等)の急速な病院整備需要に対応
中東・アフリカ: 新興国の医療インフラ整備で生体情報モニタの需要急増
北米・欧州: 先進国市場でのハイエンド製品展開。AI・デジタル連携製品の投入
現地法人・代理店ネットワーク: 主要国に直接拠点を持ち、アフターサポート体制を構築
ひよぺん対話
日本光電の営業って、オリンパスのMSと何が違うの?
一番の違いは「手術室への立ち会い頻度」。
オリンパスのMS(外科系)は実際に手術室に入り、内視鏡手術中のリアルタイムサポートをする。対して日本光電の営業は——
・ICU・病棟モニタの提案・導入・研修が中心
・臨床工学技士(CE)との関係構築が最重要
・AED担当は病院外(学校・自治体・スポーツ施設)への営業もある
CEとはどんな人かというと、医療機器の専門国家資格を持つ技術者で、「病院内で機器の購買・管理の決定権を持つキーパーソン」。日本光電の営業がCEに信頼されるかどうかが成果を左右する。
手術室立ち会いが少ない分、病院の「縁の下の力持ち」に深く関わる仕事というイメージ。緊急手術のプレッシャーよりも、長期的な信頼関係の構築が重視される。
研究開発職って、どんな人が向いてる?
日本光電の研究開発の特徴は「電気・電子・ソフトウェア・機械の融合」。生体情報モニタは——
・センサで生体信号を取得(アナログ回路・センサ工学)
・デジタル信号処理でノイズ除去・特徴抽出(DSP・機械学習)
・医師・看護師に使いやすい画面設計(UI/UXデザイン)
・薬事承認取得(医療機器規制・ISO 13485)
向いているのは——
・電気・電子・情報系出身で医療応用に興味がある人
・「コードを書くだけ」じゃなく、医師・看護師と話して製品を作りたい人
・長期的に一つの製品を磨き続ける忍耐力がある人(薬事承認まで3〜7年かかることも)
AIヘルスケアへの注力が強まっているので、機械学習×医療信号処理のスキルは今後ますます重宝されるよ。