3分でわかる三菱ケミカルグループ
売上収益4.4兆円、日本最大の化学メーカー。「グリーン&スペシャリティ」への大転換中
2023年に持株会社体制からグループ経営体制へ移行。中計2029でスペシャリティ特化を加速
事業セグメント構成
三菱ケミカルグループは「スペシャリティマテリアルズ」「産業ガス」「MMA・ケミカルズ」「ヘルスケア」の4セグメント。かつての石油化学中心から高付加価値素材への転換が最大のテーマ。
3つのキーワードで理解する
日本最大の化学メーカー、でも利益率は課題
売上収益4.4兆円は日本の化学メーカーで断トツの1位。でも営業利益率は約6.8%——信越化学(29%)の4分の1以下。「日本一の規模」と「日本一の利益率ではない」は別の話。中期経営計画2029でスペシャリティ素材への転換を進め、コア営業利益4,000億円超を目標に掲げている。
「グリーン&スペシャリティ」への大転換
石油化学などの汎用品から、半導体・EV・医療向けの高付加価値スペシャリティ素材へ。炭素事業からの撤退、田辺三菱製薬の譲渡——「何を売らないか」を決める戦略が加速中。数年後に生まれ変わった三菱ケミカルを見据えた就職先選びが重要だ。
産業ガスの「大陽日酸」を知っているか
三菱ケミカルグループには「大陽日酸」という産業ガス会社が入っている(連結子会社)。工場や病院に酸素・窒素を供給するビジネスで、景気に左右されにくい安定収益を生み出す。グループの財務基盤を支える影の功労者だ。
実はこんなところに三菱ケミカル
スマホのフィルム
液晶・有機EL画面を守る機能性フィルムは三菱ケミカルグループの素材。画面の鮮明さを支えている
航空機の機体
炭素繊維複合材料(CFRP)がボーイング787の機体に使われる。軽量化で燃費向上に貢献
ALS治療薬
ALS(筋萎縮性側索硬化症)治療薬ラジカヴァは北米で年間数百億円の売上。難病患者の命を救う
工場の空気
大陽日酸が製造する産業ガス(酸素・窒素・アルゴン)は製鉄・半導体・食品製造の現場に欠かせない
ひよぺん対話
三菱ケミカルって名前は聞いたことあるけど、何をしている会社なの?
一言で言えば「日本最大の総合化学メーカー」。プラスチック・繊維・農薬・医薬・ガスまで、化学に関わるほぼすべての分野をカバーしている。売上4.4兆円は化学メーカーでは国内1位。ただし信越化学と違って「選択と集中」よりも「幅広さ」で勝負してきた会社。今はそこからの変革中で、スペシャリティ化学へのシフトが最大のテーマ。
信越化学と比べるとどっちがすごいの?
視点によって全然違う。売上は三菱ケミカルが2倍近く大きい。でも営業利益率は信越化学29% vs 三菱ケミカル約7%で圧倒的に信越化学が上。時価総額も信越化学12兆円 vs 三菱ケミカル約2兆円と大差。「規模は三菱ケミカル、効率は信越化学」。どちらの価値観に近いかで志望理由が変わるね。
文系でも入れる?どんな仕事がある?
文系OK。事務系(営業・経理・企画)の採用もあって、連結6.6万人規模だからポストの数も多い。化学の知識が薄くても、入社後の研修でキャッチアップできる。ただし技術系が圧倒的多数だから、理系優位は否定できない。面接で「なぜ三菱ケミカル」を問われたら、「総合化学として多様な事業を持ちながら、スペシャリティへの変革期に携わりたい」と語れると刺さる。
スペシャリティへの転換って就活生にどう関係するの?
大事なポイント。今から入社する人が働く期間(2030年代)はまさに「変革の時代」になる。古い事業を売り、新しい高付加価値事業を育てる——そういう経営の変わり目に立ち会える。「大企業の安定感」と「変革期のダイナミズム」の両方を経験できる稀なタイミングともいえる。逆に言えば、変化を嫌う人には居心地が悪い時期かもしれない。