キッコーマンの仕事内容を知る
醤油一本で世界を変えた企業で、実際にどんな仕事をするのか。国内営業・海外マーケティング・食料品卸売——入社したら関わる仕事をプロジェクト事例で解説。
プロジェクト事例で見る仕事
北米での「照り焼き」文化の普及キャンペーン
キッコーマンが米国で仕掛けた「テリヤキソース」の普及は、日本食を米国家庭料理に取り込む戦略の代表例。肉や魚に照り焼きソースをかけるスタイルを「TERIYAKI」として米国に広め、醤油の使用シーンを拡大。レシピ開発・料理教室・SNS活用を組み合わせたマーケティングを展開している。
「いつでも新鮮」ボトルの継続改良プロジェクト
キッコーマンの「いつでも新鮮」ボトルは開封後も鮮度を保つ二重構造容器として大ヒット。容器設計・充填技術・使い勝手の改良を継続的に行い、消費者満足度を維持している。容器のサステナビリティ対応(軽量化・リサイクル対応)も進行中。食品技術と消費者インサイトの両面からアプローチするプロジェクト。
欧州の日本食レストラン向け食材サプライチェーン構築
欧州での日本食ブーム拡大に合わせ、日本食レストラン向けの食材供給網を整備。醤油だけでなく、みりん・酒・だし・日本米など多品目を安定供給する仕組みを構築中。現地の日本食レストランと直接契約し、品質基準の統一と安定供給を実現する。
スーパーの「醤油棚」から「和食調味料コーナー」への拡張提案
醤油だけに頼らず、つゆ・ソース・ぽん酢を一括提案して「和食調味料コーナー」として売場を広げる営業戦略。POS データ分析と消費者の購買行動データを活用し、カテゴリー全体の売上最大化を提案。メーカー営業の典型的なプロジェクト。
事業領域
醤油・調味料事業
スーパー・コンビニ・飲食店・食品メーカー・海外消費者キッコーマングループの根幹事業。キッコーマン醤油を中心に、万能つゆ・本つゆ・ぽん酢・ステーキソース・照り焼きソースなどを展開。国内では家庭用・業務用の両チャネルをカバー。
海外では米国・欧州・アジアに現地工場を持ち、品質を維持しながらコスト競争力も確保。「いつでも新鮮」容器に代表される技術革新が競合との差別化要因。若手は国内の営業(スーパー・量販店向け)やR&D(新商品開発・品質改善)に配属されることが多い。
デルモンテ食品事業
スーパー・量販店・家庭消費者日本デルモンテを通じ、デルモンテブランドのトマト加工品(トマトジュース・ケチャップ・トマトソース・缶詰等)を国内展開。健康志向の消費者に訴求する栄養価の高いトマト製品を中核に据える。
醤油事業との「和食+洋食」の調味料補完関係を持ち、家庭料理全般をカバーする商品ラインナップを形成。マーケティング・営業の若手は国内スーパー向け提案に携わることが多い。
食料品卸売事業(JFCインターナショナル)
海外の日本食レストラン・アジア系スーパー・一般小売JFCインターナショナルが米国・欧州・アジアで日本食品・アジア食品の卸売事業を展開。醤油にとどまらず、お米・みりん・だし・日本のお菓子・アジア食材など幅広い品目を取り扱う。
海外での日本食ブームを受け、取引先レストランや小売店は増加傾向。キッコーマングループの海外売上の大部分を占める中核事業。若手は海外法人への異動・駐在で事業拡大の最前線に立つことができる。
ひよぺん対話
入社したら最初はどんな仕事するの?醤油を売り歩くの?
文系は国内の営業スタートが多い。具体的にはスーパーのバイヤーに「この棚にキッコーマン醤油をこう並べてください」「新商品の照り焼きソース、こう展開しましょう」と提案する仕事。単に醤油を売るんじゃなくて、データを使って売場全体を最適化する提案型営業だよ。
理系はR&D(新商品開発・品質管理)か生産技術(工場の効率化)。工場は千葉・野田が本拠地で、国内外に複数拠点がある。
海外で働きたいんだけど、チャンスある?
めちゃくちゃある。キッコーマンは海外売上73%で、米国・欧州・アジアに現地法人を持っているから、食品メーカーの中では海外キャリアのチャンスが高い方。
特に人気の米国駐在は、現地でのマーケティング・営業・JFCの卸売営業など多彩なポジションがある。入社5〜10年目が駐在の主なタイミング。海外志向があるなら「日本食文化を世界に広めたい」という志望動機が素直に成立する会社。英語力は必須で、入社後も語学研修をしっかり受けることになるよ。
マーケティングって最初からできるの?
食品メーカー共通の話だけど、文系は営業スタートが原則。3〜5年の現場経験を経てマーケティングに異動するのが一般的なルート。
ただキッコーマンの場合、海外法人のマーケティング(現地でのブランドキャンペーン・レシピ提案・SNS戦略)は比較的早い段階で関われるケースもある。国内の棚割り提案で数字センスを磨いて、それをマーケティングに活かす流れが多いよ。「醤油一本で世界を取った」ブランド戦略を担う仕事は、食品メーカーの中でも特に面白い部類だと思う。