JERAの仕事内容
「電気を作る」だけじゃない。世界からガスを買い、船で運び、発電し、脱炭素技術を開発する——JERAはエネルギーの川上から技術革新まで担う会社だ。4つの事業領域の仕事内容を具体的に見ていこう。
具体的なプロジェクト事例
カタール・豪州からのLNG長期契約交渉
海外LNG生産国と20〜25年にわたる長期購入契約を結ぶ交渉を担当。価格・数量・仕向け地制限などの条件を英語で交渉し、日本のエネルギー安全保障を下支えする。財務・法務・技術部門と連携した大規模プロジェクト。
碧南火力発電所アンモニア混焼実証
既存石炭火力発電所(愛知県碧南市)でアンモニアを20%混焼する世界初の大規模実証試験。燃焼特性・排ガス・設備への影響を徹底検証し、2030年代の商用化に向けた技術的根拠を積み上げるプロジェクト。
洋上風力発電所の開発・建設
日本各地の沿岸部での洋上風力発電プロジェクトに参画。環境アセスメント、地元漁業組合との調整、設計・建設管理、完成後の運転・保守まで幅広く担当。政府の再エネ海域利用法に基づく入札にも対応。
電力市場取引・需給管理
日本卸電力取引所(JEPX)での電力売買と、発電所の需給バランス調整を担当。気象予測・需要予測をもとに発電計画を立て、市場での売買戦略を実行する。金融的な素養と電力の知識が組み合わさった仕事。
4つの事業領域
火力発電
電力卸売・JEPX- 石炭・LNG・石油を使う火力発電所の計画・運転・保守
- 全国約30箇所の発電所を管理
- 国内総発電設備の約1/3を占める規模
- 定期点検や設備更新の工事管理も担当
LNG調達・輸送・貯蔵
自社発電所向け- カタール・豪州・米国等からのLNG長期契約交渉
- 22隻のLNG輸送船の運航管理
- 全国11箇所のLNG受入基地の運営(タンク容量662万kL)
- 日本のLNG輸入量の約3割を担う最大の買い手
再生可能エネルギー
電力市場・電力会社- 洋上・陸上風力発電の開発・建設・運営
- 太陽光発電への投資・運営
- 国内外の再エネプロジェクトへの資本参加
- 2035年に向け再エネ比率を大幅に引き上げる計画
脱炭素技術開発
国・電力会社・海外- アンモニア・水素の火力発電への混焼・専焼技術開発
- 碧南火力でのアンモニア20%混焼世界初実証
- 2050年CO2排出ゼロに向けた段階的ロードマップの実行
- アジア各国への技術輸出・ライセンス事業の検討
ひよぺん対話
入社したら最初はどんな仕事をするの?発電所の現場に行くの?
総合職の場合、最初は本社部門(調達・市場・企画・経理など)に配属されることが多いよ。ただ、発電所の見学研修や現場実習は入社初期に必ずあって、現場の感覚を肌で覚える機会は設けられている。技術系(設備管理・プラント技術等)の場合は発電所勤務から始まるケースも多い。JERAは東電・中部電の合流で生まれた会社だから、両社の文化・人・システムが混在していてカルチャーはまだ過渡期という面もある。
英語って実際どのくらい必要?
LNG調達やグローバル再エネ部門では英語は必須で、英語でメール・資料・交渉が日常的に発生する。国内の発電所運転・保守系の部署では英語の機会は少なめ。ただ、キャリアを積んで海外プロジェクトに関わりたいならTOEIC800点以上は目安になる。採用段階では英語力を問われるけど、完璧でなくても入社後に伸ばせる雰囲気。「グローバルに関わりたい」という志望動機があると評価されやすい。
理系じゃないとできない仕事が多そうで...文系は少ない?
LNG調達・契約・財務・経営企画・電力市場取引など文系が中心のポジションはしっかりある。ただ電力・エネルギーの基礎は文理問わず覚える必要があって、GWh(ギガワット時)やLNG価格の仕組みは入社後の研修でしっかり学ぶ。JERA全体の採用人数は年間100〜150人規模で、文理の比はおおよそ4:6くらいのイメージ(公式数値は非公開)。電力・エネルギー業界に強い関心がある文系は積極的に挑戦する価値がある。