💼 仕事内容を知る——フジテレビ

フジテレビの仕事は「番組を作って流す」だけではない。バラエティ・ドラマ・アニメの制作、報道取材、スポンサー営業、デジタル配信——多様な仕事が一つの放送局に詰まっている。

プロジェクト事例で知る「リアルな仕事」

制作(バラエティ) ゴールデンタイム・レギュラー番組

『千鳥の鬼レンチャン』——企画立案から収録・編集まで

企画会議で「視聴者が一緒に歌いたくなる参加型番組」のコンセプトを決定。出演者のキャスティング→ロケハン→台本作成→スタジオ収録→編集→MA(音声調整)→完パケ納品の全工程を制作チーム10〜15名で回す。ADはロケの段取り、出演者の楽屋対応、テロップ原稿の作成が主な仕事。

👤 若手の関わり方 若手ADはロケ同行、資料リサーチ、テロップ素材の準備が中心。深夜の編集立ち会いも多い。2〜3年でディレクターに昇格し、コーナーの演出を任される。
制作(ドラマ) 月9枠・連続ドラマ

連続ドラマの制作——脚本開発から映画化まで

プロデューサーが原作選定→脚本家への依頼→キャスティング→撮影→ポスプロ→放送を統括。月9(月曜21時)のドラマ枠は1クール(3ヶ月)で10〜12話を制作。1話の制作費は約3,000〜5,000万円。ヒットすれば映画化・配信・グッズ化で収益を最大化する。

👤 若手の関わり方 若手APはロケ地の交渉、エキストラ手配、撮影スケジュール管理を担当。現場では「雑用」と思える仕事が多いが、制作の全工程を肌で学べる貴重な2年間
報道 報道局・FNN系列28局ネットワーク

ニュース番組の取材・制作——速報からドキュメンタリーまで

記者は政治部・社会部・経済部・国際部に配属され、記者クラブや現場で取材。カメラマンとペアで動き、取材→原稿執筆→デスクチェック→OAのサイクルを毎日回す。大きなニュースでは特番を緊急編成し、FNN系列28局に配信する。

👤 若手の関わり方 若手記者は警察署回り(サツ回り)からスタートするのが定番。事件現場に駆けつけ、関係者への取材、原稿の作成を繰り返す。体力と行動力が最も問われる部署
営業 広告営業部門・年間広告収入2,000億円規模

スポンサー営業——広告枠の販売とクライアント対応

フジテレビの番組スポンサーへの広告枠販売が主な仕事。タイムCM(番組提供)とスポットCM(時間帯指定)の2種類がある。広告代理店(電通・博報堂等)を通じてクライアントに提案。番組の視聴率データや視聴者プロファイルを使って「この番組に出稿すると効果的です」と営業する。

👤 若手の関わり方 若手は広告代理店との窓口業務、視聴率データの集計、プレゼン資料の作成が中心。クライアントとの会食も仕事の一部。2025年の性加害問題でスポンサー離れを経験した部署であり、信頼回復が最大の課題。

4つの事業領域

🎬

制作(バラエティ・ドラマ・アニメ)

視聴者・スポンサー企業

フジテレビの「顔」である番組を作る部署。バラエティ・ドラマ・情報番組・アニメ(ノイタミナ)の企画・制作を担当。AD(アシスタントディレクター)→ディレクター→チーフディレクター→プロデューサーのキャリアパス。新卒の約4割が制作に配属される。激務だが「自分の作った番組が全国に届く」やりがいは唯一無二。

新卒配属比率
約40% 最多配属
📰

報道

視聴者(ニュース)

FNN系列28局のネットワークを活かした報道取材・編集。政治・社会・経済・国際の各部に記者を配置。カメラマン・ディレクターとチームで動く。『めざましテレビ』の報道パートや『FNN Live News』を制作。速報性と正確性が問われる部署。

新卒配属比率
約20% 記者志望
💰

営業・編成

スポンサー企業・広告代理店

営業はスポンサーへの広告枠販売。テレビ広告収入はフジテレビの売上の約半分を占める重要な部署。編成は番組表の設計——どの時間帯にどの番組を配置するかの「戦略参謀」。視聴率データの分析、競合局の動向把握、新番組の企画決定に関わる。

新卒配属比率
約25% 収益の要
💻

デジタル(FOD・配信・SNS)

デジタルユーザー・広告主

FOD(フジテレビオンデマンド)の運営、配信広告の販売、SNSマーケティングを担当。FODの有料会員150万人超、配信広告収入78.6億円(前年比+61.6%)と急成長中。TVerでの見逃し配信も含め、テレビコンテンツのデジタル展開が主な仕事。アニメのノイタミナ関連のIP戦略にも関わる。

成長率
配信広告+61.6% 急成長

ひよぺん対話

ひよこ

AD(アシスタントディレクター)ってぶっちゃけ雑用でしょ?

ペンギン

正直、最初の1〜2年は雑用に近い仕事が多い。ロケの弁当手配、出演者の送迎、テロップ原稿のチェック、編集室での深夜作業——「華やかなテレビの裏側」は泥臭い。でもAD時代に番組制作の全工程を肌で覚えることが、後のディレクター・プロデューサーとしての力になる。AD期間は平均2〜3年。ここを耐えられるかが最初の分かれ道。「テレビが好き」だけじゃなく「体力と根性がある」ことが必要だよ。

ひよこ

性加害問題の後、営業の仕事って大変じゃない?

ペンギン

相当大変。2025年1月にスポンサー100社超がCMを差し止め、営業部門は「信頼回復」が最優先の仕事になった。一社一社にお詫びと再開のお願いをする地道な作業。ただし逆にこの経験は「危機管理」「信頼構築」のスキルを鍛える機会でもある。テレビ局の営業は「広告枠を売る」だけでなく、クライアントとの長期的な関係構築が本質。2025年の経験を乗り越えた営業パーソンは、業界で最もタフなビジネスパーソンになるだろうね。

ひよこ

デジタル部門って新しいの?テレビ局でデジタルの仕事ってどうなの?

ペンギン

ここ数年で急成長した部署。FODの有料会員が150万人を超え、配信広告収入は前年比+61.6%の78.6億円。テレビ局のデジタル部門は「テレビコンテンツをデジタルで最大化する」のが仕事。具体的には、ドラマやバラエティのFOD独占配信、TVerでの見逃し配信の戦略設計、SNSでの番組プロモーション。テレビ局の中では珍しくIT企業的な仕事ができる部署で、デジタルマーケティングやデータ分析のスキルが活きる。「テレビ局に入りたいけどデジタルもやりたい」人にはピッタリだよ。

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