💼 仕事内容を知る
パワー半導体からインフラ設備・自販機まで——富士電機で「入社したら何をするのか」をプロジェクト事例から理解する。
具体的なプロジェクト事例
SiCパワーモジュールのEV向け量産立ち上げ
デンソーとの2,100億円規模のSiC協業において、富士電機側の担当エンジニアが量産プロセスの確立・品質保証・顧客への技術提案を担う。従来のシリコン(Si)IGBTより効率が高いSiCは、EVの航続距離延長に直結するキーデバイス。「設計→評価→量産」のサイクルを素早く回すことが求められる最前線のプロジェクト。
老朽化発電所の制御システム更新
高度経済成長期に建設された火力・水力発電所の制御システムを最新デジタル制御に更新するプロジェクト。発電所を止めずに順次更新していくため、施工計画・安全管理・試運転調整が非常に重要。富士電機は設備の設計から現地工事の監督・試運転まで一括で受託する。発電インフラを止めない責任感が求められる仕事。
食品工場の省エネインバーター導入提案
モーターの回転数をインバーターで最適制御することで、工場の消費電力を20〜30%削減できる。食品・化学・半導体工場への省エネ診断→機器選定→施工→効果検証までを一括で提案する。日本の製造業の脱炭素化・省エネ義務強化を背景に引き合いが増加。カーボンニュートラルへの貢献を数値で示す提案営業が特徴。
キャッシュレス自販機のIoT遠隔管理システム開発
全国に設置された自販機をIoTで一元管理するシステムの開発・運用。各自販機の売上・在庫・故障状況をリアルタイムで把握し、補充ルートの最適化・予知保全を実現。PayPayなどのQRコード決済対応機能の実装も進行中。「ハードウェア(自販機)×ソフトウェア(管理システム)」の両方を社内で開発できる強みを活かしたプロジェクト。
4つの事業領域
パワー半導体事業
EV自動車メーカー(トヨタ・ホンダ等)・インバーターメーカー・太陽光/風力発電事業者IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と次世代のSiC(炭化ケイ素)パワーモジュールを設計・製造・販売。EV1台に数十〜数百個使われるパワーモジュール、産業用インバーター、太陽光発電のPCSなどに搭載される。デンソーと2,100億円規模のSiC国内生産体制構築に取り組み中。国内に長野・松本・会津若松・桑名の製造拠点を持つ。
エネルギー事業
電力会社・ガス会社・再生可能エネルギー事業者・産業プラント火力・水力・地熱・バイオマス発電所の発電設備、変電所用機器(GIS・変圧器・遮断器)、無停電電源装置(UPS)、風力・太陽光発電向けパワーコンディショナーを手掛ける。発電所の建設から老朽更新・保守サービスまでライフサイクル全体をカバー。脱炭素政策を背景に洋上風力・地熱向けの引き合いが増加中。
インダストリー事業
食品・化学・自動車・半導体工場など製造業全般・ビルオーナーインバーター(FRENIC)・PLC(シーケンサー)・低圧遮断器・計装機器等のFA制御機器を製造・販売。工場の省エネ化・自動化・スマートファクトリー化を支援する。省エネ法改正・カーボンニュートラルの流れでインバーターの引き合いが増加。アジア向けの海外販売も拡大中。
食品流通事業
コカ・コーラ・サントリー・アサヒ等飲料メーカー・コンビニ(セブン・ローソン等)・流通企業清涼飲料自動販売機の国内シェア首位。自販機本体だけでなく、コンビニ向け冷蔵・冷凍ショーケース、自動釣銭機(GLORY等との競合)も手掛ける。キャッシュレス対応・IoT遠隔管理など次世代自販機への移行を推進。飲料メーカーとの長期契約に基づく安定したストック型収益が特徴。
ひよぺん対話
入社したらどんな仕事から始まるの?技術系じゃないとダメ?
富士電機の採用は技術系が主体(7〜8割程度)だけど、文系事務系・技術営業の採用もある。
技術系の1〜2年目:
・製品知識研修(自社製品の原理・仕様・用途を徹底的に学ぶ)
・工場での製造ライン体験研修
・配属先の先輩エンジニアのもとでOJT
技術営業・文系営業の1〜2年目:
・担当業界(電力・製造業・飲料メーカー等)の基礎知識習得
・先輩営業への同行で顧客との関係を学ぶ
・製品の特性・競合との違いを理解した上での提案準備
「電気が得意でないと無理?」は半分正しい。技術職は電気・機械・材料の基礎が必要だが、技術営業は「顧客課題を理解して技術者と連携できる」能力が重要で、文系でも活躍できる。
パワー半導体とSIerの仕事って何が違うの?
全然違う種類の仕事だよ:
パワー半導体エンジニア(富士電機):
・物質・材料レベルから向き合う。SiCウエハの結晶成長、パッケージ設計、熱設計
・「この半導体が-40℃〜200℃で動作し続けるか」を試験・証明する
・完成した製品が10年・20年後も壊れないことが求められる
・目に見えるモノを作る充実感
SIerのエンジニア(NTTデータ等):
・要件定義→設計→実装→テストのソフトウェア開発サイクル
・コードを書く、システムを繋げる
・比較的短期(1〜3年)でプロジェクトが完結する
共通点は「顧客の課題を技術で解決する」こと。「ハードウェアを作りたいか、ソフトウェアで解決したいか」が富士電機を選ぶかどうかの分岐点。