デンカの仕事内容

「急硬セメント・診断薬・半導体材料」——業界をまたぐニッチトップ素材を扱う営業・研究開発のリアル。

🏗️ セメント・土木材料 急硬セメント国内トップ
土木・建設インフラ向け
🧪 機能性高分子 ABS樹脂・電子材料
自動車・電子機器
🤧 診断薬・ライフサイエンス 抗原検査キット
インフル・コロナ
💡 電子材料・セラミックス 半導体放熱材料
窒化アルミニウム

プロジェクト事例で見る仕事のリアル

セメント・土木 自治体・建設会社 / チーム2〜5名

老朽橋梁の急速補修工事——急硬セメントの採用提案

築40〜50年の橋梁コンクリートの補修工事に急硬セメント(MX セメント)を採用してもらうための技術提案。通常のセメントは硬化に1日以上かかるが、急硬セメントは数時間〜1日で強度が発揮され、交通規制を短縮できる。国土交通省・地方自治体・ゼネコンへの採用を提案する。

👤 若手の関わり方 文系出身の営業も担当。「なぜ急硬セメントが必要か」を技術カタログを使って説明。入社1〜2年目は先輩と同行しながら建設現場見学と工法の勉強を繰り返す
診断薬 医薬品卸・病院 / チーム3〜10名

インフルエンザシーズンに向けた抗原検査キットの供給体制構築

秋〜冬のインフルエンザシーズンに向け、全国のクリニック・病院への抗原検査キットの安定供給を計画・実行するプロジェクト。医薬品卸(アルフレッサ・スズケン等)との調整、生産量の計画、在庫管理まで含む。コロナ禍では抗原検査の需要が急増し、生産体制の緊急拡充が必要になった。

👤 若手の関わり方 営業担当は医薬品卸との窓口として需要予測・在庫調整を担当。「自分が動かした製品でインフルエンザ診断が迅速化された」という直接的な社会貢献の実感がある
電子材料 半導体・電子機器メーカー / チーム5〜15名

EV(電気自動車)パワーモジュール向け放熱基板の開発・採用

EVのモーター制御に使うパワーモジュールは大量の熱を発生させるため、高性能な放熱材料が必要。デンカの窒化アルミニウム(AlN)放熱基板は熱伝導率が高く、EV市場の成長と合わせて急速に需要が拡大。自動車メーカー・サプライヤーへの採用提案は、競合との技術比較と長期供給契約の交渉を含む大型商談。

👤 若手の関わり方 研究開発職は顧客の仕様に合わせた材料特性の調整を担当。営業は技術者と同行してメーカーの購買・技術部門と交渉。入社3〜4年で単独交渉へ
研究開発 全社横断 / チーム10〜30名

次世代診断薬——多項目同時検出キットの開発

現在のインフル・コロナ検査キットは1検体1疾患が基本だが、インフルA・B・コロナ・RSウイルスを1つのキットで同時判定する次世代製品の開発プロジェクト。抗体の選定・反応条件の最適化・薬事承認申請まで含む5〜7年の長期プロジェクト。

👤 若手の関わり方 若手研究員は抗体のスクリーニング・試験データの収集と分析を担当。「自分が開発した試薬が全国のクリニックで使われる」という達成感がある

事業領域マップ

🏗️

セメント・特殊建設材料

建設会社・ゼネコン・自治体・道路会社

急硬セメント(MX): 数時間で強度発現する超速硬セメント。道路・橋梁・トンネル補修の国内トップ
超速硬コンクリート: 工場で製造する超速硬プレキャスト製品
防水・補修材料: 構造物の防水・欠損補修材料
グラウト(注入材): 地盤改良・岩盤注入に使う特殊セメント系材料

売上構成(推定)
全社売上の約30%。インフラ老朽化で安定需要 安定収益
🧪

機能性高分子・樹脂材料

自動車メーカー・家電・医療機器・食品包装

ABS樹脂・スチレン系樹脂: 家電筐体・自動車内装・医療機器ケースに使う汎用プラスチック
合成ゴム(ネオプレン): 耐熱・耐油性のある合成ゴム(米国事業は2025年撤退)
デンカ製造の特殊フィルム: 食品包装・農業用フィルム
ポリイミドフィルム: 電子機器の基板・絶縁材料に使われる耐熱性フィルム

売上構成(推定)
全社売上の約25%。汎用品脱却が課題 変革領域
🤧

診断薬・ライフサイエンス

クリニック・病院・医薬品卸

インフルエンザ迅速診断キット: クリニックで使われる鼻咽頭ぬぐい液で15分判定
新型コロナ抗原検査キット: コロナ禍で急成長。国内外に供給
RSウイルス・アデノウイルス検査: 小児科・呼吸器科向けの感染症迅速診断
次世代多項目診断キット: 複数疾患を1キットで同時判定する次世代製品を開発中

売上構成(推定)
全社売上の約20%。コロナ後需要は正常化 成長領域
💡

電子材料・高機能セラミックス

半導体メーカー・自動車(EV)メーカー・基板メーカー

窒化アルミニウム(AlN)基板: 高熱伝導・電気絶縁の放熱基板。EV・5G・半導体向けに需要急増
球状シリカフィラー: 半導体封止樹脂に混ぜる微粒子フィラー。回路保護に不可欠
熱伝導グリス・接着剤: 電子部品の放熱に使う機能性材料
窒化ほう素(BN)材料: 次世代の放熱・絶縁材料として研究開発中

売上構成(推定)
全社売上の約15%。半導体・EV需要で高成長 最注目領域

ひよぺん対話

ひよこ

化学メーカーの営業って、何を売るの?文系でも技術的な話ができる?

ペンギン

デンカの営業職は「企業(法人)への素材・化学品の販売」。相手は自動車メーカー・ゼネコン・医薬品卸・電子機器メーカーなど。

文系でも技術的な話ができるようになるかどうか——

入社直後は大変。「セメントの水和反応って何?」「ABS樹脂の引張強度?」など、理系の同期が当然知っていることを0から勉強する。

でも実際は——
・カタログとサンプルを使って、顧客の技術担当と現場目線で話す力が重要
・深い材料科学の理解より、「顧客の困りごとを聞いて、解決策を持ち帰る」コミュニケーション力が営業の本質
・デンカは研究開発職と営業職が連携して顧客に提案するスタイルなので、わからないことは技術者に聞ける

文系出身の先輩営業が多く活躍しているのは事実。「素材に興味があって勉強する意欲がある」ことが一番大事。

ひよこ

診断薬の仕事って医療メーカーと化学メーカー、どっちに近い?

ペンギン

これがデンカのユニークなところ。化学メーカーの技術を活かして医療診断薬を作っているという、両方の性格を持つ事業。

仕事の実態——
開発職: 抗体・試薬の開発は化学・生化学の専門知識が必要。でも薬機法(薬事規制)の知識も要る
営業職: 顧客は医薬品卸(アルフレッサ・スズケン等)や病院の購買担当。「医療機器営業」に近い感覚

製薬メーカーのMRとの違い——
・MRは医師への情報提供が中心だが、デンカ診断薬の営業は「製品の供給・在庫管理・価格交渉」という商流管理も重要
・「売れる製品(感染症シーズン)」と「売れない時期(オフシーズン)」のギャップが大きいのが特徴

「化学×医療の交差点」で働きたい人には面白い選択肢。純粋な化学メーカーでも純粋な医療機器メーカーでも経験できない仕事ができる。

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