3分でわかるバイエル薬品
医薬品・農業・市販薬——3事業を持つライフサイエンス複合企業。「薬の会社だけじゃない」バイエルの全体像
ドイツ最大の製薬・農業複合企業。Monsanto買収で農業最大手にもなった
3つの事業セグメント
医薬品(ケレンディア・ニュベクオ)・農業(クロップサイエンス)・コンシューマーヘルス(OTC市販薬)の3本柱。農業が最大セグメント、医薬品が第2の柱として新製品で再建中。
3つのキーワードで理解する
「医薬品だけじゃない」ライフサイエンス複合企業
外資製薬の中でバイエルは異色の存在。医薬品(製薬)、農業(除草剤・種子・精密農業)、コンシューマーヘルス(市販薬)の3事業を持つライフサイエンス複合企業。同じ「製薬会社」でも、ファイザーやリリーとは根本的に事業モデルが違う。農業事業が売上の約40%を占める。
Monsanto買収の「光と影」
2018年に米モンサントを630億ドルで買収し農業最大手に。しかしモンサントの除草剤「ラウンドアップ」の発がん性訴訟が問題化。2020年に約110億ドルの大規模和解。その後も追加訴訟が続き、バイエルの最大の経営リスクになっている。就活生として「なぜバイエル?」を語る際は、この問題も理解した上で答える必要がある。
医薬品では「心・腎・がん」で新製品が育ってきた
医薬品部門では、慢性腎臓病薬「ケレンディア」と前立腺がん薬「ニュベクオ」の2025年目標25億ユーロ超の売上を目指して成長中。MRI造影剤「ガドビスト」もグローバルシェアが高い。単純な「製薬会社」でなく3事業を理解して選ぶことが重要。
身近な接点
バイアスピリン
心臓病予防の低用量アスピリン。コンビニ・薬局で購入できる市販薬として身近
農薬・種子(クロップサイエンス)
日本の農家が使う農薬・除草剤・種子にバイエルの製品が含まれることがある
ケレンディア(慢性腎臓病)
腎機能を守る治療薬。糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者に処方される
ガドビスト(MRI造影剤)
MRI検査で使われる造影剤。病院での検査に使われているバイエルの製品
ひよぺん対話
バイエルって薬の会社じゃないの?農業もやってるの?
そう、バイエルは「製薬会社」というより「ライフサイエンス企業」。医薬品・農業・市販薬の3事業がある。農業部門(クロップサイエンス)が実はグループ売上の約40%を占めていて、2018年にアメリカの農業最大手モンサントを6.3兆円で買収してから農業部門が巨大化した。「薬だけ」を期待して入社すると農業関連の仕事に配属される可能性もある。
モンサント訴訟って何?バイエル大丈夫なの?
モンサントの除草剤「ラウンドアップ」(グリホサート)に発がん性があるとして米国で大規模訴訟が起きた。2020年に約1兆1,600億円で和解したけど、その後も新しい訴訟が続いている。バイエルの株価と経営を長く圧迫してきた問題で、2024年時点でも完全解決はしていない。これは就活でもきちんと理解して「それでも入りたい理由」を語れることが必要。
3事業あるって、就活生としてどう考えればいい?
重要な点として、バイエル薬品(日本法人)は医薬品事業専担。農業事業はバイエルクロップサイエンス(別法人)が担当している。だから「医薬品のMRをやりたい」と思ってバイエル薬品に入れば農業に関わることはほぼない。ただし「バイエルグループ全体への転職」という視点では農業・コンシューマーとの兼務・異動もあり得る。どの会社に応募するか確認しよう。