東京エレクトロンの仕事内容を知る
世界シェア90%のコータ/デベロッパから、顧客ファブでの装置立ち上げまで。TELのエンジニアが何をしているかを解説。
プロジェクト事例で理解する
EUV対応コータの次世代機開発
EUV露光工程に対応する次世代コータ/デベロッパの開発プロジェクト。レジスト膜厚の均一性をナノメートル単位で制御する技術が求められる。ASMLの露光装置と連携するためグローバルな技術調整が必要。
GAA構造向け高アスペクト比エッチング
TSMC・Samsung・Intelが導入するGAA(Gate-All-Around)構造に対応するエッチングプロセスを開発。従来のFinFETより複雑な三次元構造を精密に加工する。Lam Researchとの技術競争の最前線。
顧客ファブでの装置立ち上げ・改造
新設された半導体工場に装置を搬入・据付・調整するプロジェクト。数ヶ月単位で顧客ファブに常駐し、装置の性能を保証する。TSMCの熊本工場(JASM)でも大規模な立ち上げが進行中。
事業領域の詳細
コータ/デベロッパ事業
TSMC・Samsung・Intel等の先端ファブTELの看板事業。フォトリソグラフィ工程でウェーハにレジストを塗布(コータ)し、露光後に現像(デベロッパ)する装置。世界シェア約90%で、2位以下に圧倒的大差。
- ASMLの露光装置と「セット」で使われるため、技術連携が密
- EUV世代では膜厚制御の精度がさらに重要に
- 1台あたり数十億円の高額装置
エッチング装置事業
先端ロジック・メモリメーカープラズマを使ってウェーハ上の薄膜を微細パターンに加工する装置。3D NANDの高層化やGAA構造で高アスペクト比エッチングが必要になり、技術的重要度が急上昇中。
- Lam Research(米国)が世界首位で、TELは世界3位
- 先端プロセスではエッチング回数が増加傾向
- プラズマ物理の知識が活きる領域
成膜装置事業
ロジック・メモリメーカーウェーハ上に薄膜を形成するCVD・PVD・ALD装置群。先端ロジックでは10層以上の多層配線が必要で、成膜工程は増加の一途。
- Applied Materials(米国)が世界首位
- ALD(原子層堆積)は次世代プロセスの鍵
- 化学・材料工学の知識が活きる
フィールドソリューション事業
装置納入済みの全顧客装置販売後のメンテナンス・アップグレード・改造を行うサービス事業。半導体工場は24時間365日稼働するため、装置トラブルは生産損失に直結。迅速な対応が求められる。
- 売上は装置本体より安定的(ストック型収益)
- フィールドエンジニアは顧客ファブに常駐・出張
- 機械・電気・ソフト・プロセスの総合スキルが必要
ひよぺん対話
入社したら具体的に何をするの?いきなりクリーンルーム?
新卒はまず半年〜1年の研修がある。半導体の基礎知識、装置の仕組み、クリーンルームでの作業方法を学ぶ。その後、エンジニアなら開発部門(山梨・岩手)かフィールドソリューション部門に配属。開発は設計・シミュレーション・実験がメイン。フィールドは顧客ファブでの装置立ち上げや保守。営業は東京本社が中心だよ。
海外で働くチャンスは多い?
非常に多い。海外売上比率が85%以上だから、エンジニアでもTSMC(台湾)やSamsung(韓国)への出張・駐在は珍しくない。営業はもちろん、フィールドエンジニアも海外ファブの立ち上げプロジェクトに参加する。英語は必須スキル。入社後の英語研修も充実しているけど、最初からできるに越したことはないね。
文系営業ってどんな感じ?
TELの営業は「技術営業」に近い。半導体メーカーの技術者と対等に会話できないと務まらない。だから文系でも入社後に半導体プロセスをガッツリ勉強する必要がある。ただ、文系営業の強みは「顧客との関係構築力」。技術を理解した上で顧客の経営層と商談する役割を担えるようになると、非常に重宝されるよ。
残業は多い?ワークライフバランスは?
部署による差が大きい。開発は締め切り前は忙しいけど、それ以外は比較的コントロールしやすい。フィールドエンジニアは装置トラブル時に緊急対応があるから不規則になりがち。全社的には有給取得率は高めで、半導体不況期はむしろ暇になることも。「好況期にガッツリ働いて稼ぐ」スタイルの人が多い印象だよ。