💼 仕事内容を知る
ラツーダ後の新しい住友ファーマで何をするか——がん・再生医療・精神神経の各領域でキャリアを積む職種ガイド。
プロジェクト事例
TP-3654(骨髄線維症)の米国フェーズ2試験管理
骨髄線維症(血液がん)を対象にした低分子化合物TP-3654の米国フェーズ2試験を推進。担当CRAは複数の治験施設(米国血液腫瘍専門病院)を定期訪問し、試験品質・患者安全性のモニタリングを実施。FDA申請に向けた規制文書整備も並行して行う。
オルゴビクス(前立腺がん)の新規処方医師開拓
米国でも好調のオルゴビクスを日本でも展開。担当エリアの泌尿器科・腫瘍内科の医師を訪問し、ホルモン療法の新しい選択肢として前立腺がん治療への適応を説明。医師ごとの処方行動データを分析した上で訪問優先度を設定するデジタル活用MRの形態も導入。
他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞の製品化研究
iPS細胞の第一人者・山中伸弥教授の研究に基づく技術を応用し、他人由来のiPS細胞からパーキンソン病の原因細胞を補充する「細胞移植」の製品化を目指す。品質管理・安全性評価・製造プロセス構築など多分野の専門家が協力するプロジェクト。成功すれば世界初の他家iPS製品となる。
海外製薬会社との研究段階化合物ライセンスイン交渉
がん・再生医療領域での社内研究に加えて、世界のバイオベンチャー・大学から有望な化合物・技術をライセンスして開発する事業開発(BD)部門。候補先へのデューデリジェンス・条件交渉・契約締結まで担当。英語での交渉と科学的評価の両方が求められる高度専門職。
事業領域・職種
研究・創薬部門
社内プロジェクト(将来の患者のために)- がん領域: TP-3654(骨髄線維症)・DSP-5336(急性骨髄性白血病)の開発候補化合物の研究
- 再生医療: iPS細胞由来製品の品質研究・細胞製造技術開発
- 精神神経: ラツーダ後継の次世代低分子薬・ナルコレプシー・うつ治療薬の探索
- 採用: 薬学・生命科学・化学・生物系の修士以上が主体。細胞生物学・幹細胞研究の経験者は特に重宝される
臨床開発部門
治験患者・医療機関・規制当局(PMDA・FDA)- CRA(臨床開発モニター): 国内外の治験施設でのモニタリング。がん・再生医療の治験が主
- 薬事・承認申請: PMDA・FDA・EMAへの申請書類作成・審査対応
- 医療安全(PV): 発売後の副作用情報収集・評価・規制当局への報告
- 採用: 薬学・医学・看護学・生命科学系。CRAは文系でも挑戦可(薬学知識は入社後習得)
MR(医療情報担当者)
精神科・泌尿器科・腫瘍内科の医師・薬剤師- 精神科MR: 統合失調症・双極性うつの医師への情報提供。ラツーダのジェネリック化後は次世代精神科薬の準備中
- 泌尿器科MR: ジェムテサ(過活動膀胱)・オルゴビクス(前立腺がん)の担当
- 腫瘍内科MR: がん領域の新製品対応
- 採用: 文理不問(MR資格試験の取得が必要)。全国転勤あり
コーポレート・事業開発
投資家・パートナー企業・規制当局- 事業開発(BD): 外部からのライセンスイン・アウト交渉、バイオベンチャーとの提携
- 経営企画・財務: V字回復戦略の推進・資本政策・住友化学グループとの連携
- IR: 機関投資家への決算説明・赤字からの回復ストーリーの説明責任
- 採用: 少数精鋭。MBA・法学・経済学系も活躍できる職種
ひよぺん対話
住友ファーマって再建中って言うけど、入社しても大丈夫?リストラあった?
正直に答えると——2023〜2024年にかなり大規模な人員削減を行ったのは事実。
・2023年: 国内外で数百〜千人規模の早期退職・希望退職
・研究所の一部閉鎖・事業売却(アジア事業の一部売却)
・製品ラインナップの大幅絞り込み
これは「ラツーダ一本足だった会社が特許切れで事業規模を急縮小させた」ことの結果。
2025年時点では——
・黒字転換を達成し「最悪期は過ぎた」状態
・Boost 2028という新中計でがん・再生医療への集中を宣言
・2026年3月期の純利益予想は1,020億円に上方修正
「安全か」と問われれば「完全ではないが、最悪期は脱した」。再建中の会社に若手として参加するリスクと、再建を一緒に支えるやりがいのトレードオフを理解して志望するかを決めてほしい。
再生医療って面白そうだけど、実際に入社してから関われる?
「再生医療に関わりたいから住友ファーマ」は理解できる動機だけど、正直に言うと——
・再生・細胞医薬の研究職は非常に高度な専門性が必要(細胞生物学・幹細胞研究の修士・博士が主体)
・新卒の文系・非専門の理系がいきなり再生医療の研究に関われるわけではない
・ただし臨床開発(CRA)や薬事部門なら再生医療製品の治験管理・承認申請に数年後から関われる
研究以外のアプローチとして:
→CRA(臨床開発)で再生医療製品の治験管理を担当
→薬事部門でPMDAへの再生医療等製品の申請を担当
→BD(事業開発)で再生医療関連のライセンス交渉を担当
「研究職として直接iPS細胞を扱いたい」なら生命科学・細胞生物学の修士以上が実質的な条件。それ以外の職種でも「再生医療製品を届けることに関わる」仕事は多いよ。