セイコーエプソンの仕事内容を知る
プリンターで世界を印刷し、プロジェクターで世界を映し、ロボットで世界の工場を動かす。
「省・小・精」の技術哲学で精密機器を展開するメーカーの仕事を、事例ベースで解説。
プロジェクト事例で見る仕事
エコタンクプリンターの新興国展開戦略
インド・インドネシア・ブラジルなどの新興国でエコタンク(大容量インクタンク型)の市場浸透を推進。現地の印刷コスト感度・使用環境・流通チャネルを分析し、製品ラインナップ・価格戦略・販売促進を現地に最適化。エプソンのインクジェット世界シェア2位(約32%)を支える主力プロジェクト。
SCRAロボットによる工場自動化ソリューション提案
顧客の製造ラインに産業用SCRAロボット・6軸ロボットを導入する提案型営業。組み立て・搬送・検査工程の自動化設計から導入後のサポートまで一貫対応。労働力不足・製造DXの波を追い風に、自動車部品・電子機器・医療機器メーカーへの展開を加速。
次世代インクジェットヘッドの開発
インクジェットプリンターの心臓部である印刷ヘッド(PrecisionCore)の次世代技術開発。解像度・速度・耐久性を向上させる材料・構造・制御アルゴリズムの研究。産業印刷(ラベル・繊維・基板)への応用展開も含む。エプソンの競争優位の源泉となる基盤技術研究。
プロジェクターの教育機関・企業向け導入提案
学校・大学・企業の会議室へのプロジェクター導入提案。予算・設置環境・使用目的を把握し、機種選定から設置工事手配・アフターサポートまでをコーディネート。文部科学省のGIGAスクール構想など教育DX需要を背景に、大型案件の獲得を推進。
事業領域
プリンティング事業
家庭用消費者・オフィス・印刷会社・新興国市場エプソンの売上の約55%を占めるコア事業。家庭用インクジェットから業務用大判プリンター、商業印刷機まで幅広く展開。
最大のトレンドはエコタンク(大容量インクタンク型)の普及。インド・東南アジア・アフリカなどの新興国で爆発的に拡大し、インクジェット世界シェア2位(HP・キヤノンと3強)を維持している。国内は家庭用・オフィス用ともに成熟市場だが、産業用(繊維・ラベル・基板印刷)への展開が成長領域。
若手は国内・海外の法人営業、マーケティング企画(新製品プロモーション)、サービスエンジニア(設置・修理)に配属されることが多い。
ビジュアルコミュニケーション事業
学校・大学・企業・イベント会場・映画館プロジェクターを中心に、3LCD方式の高画質・高輝度投影技術で教育・ビジネス・エンターテインメント市場を開拓。GIGAスクール構想などの教育DX需要や、企業のハイブリッド会議需要に対応。
スマートグラス(MOVERIO)は物流・製造・医療の現場向けウェアラブルデバイスとして展開。XR(拡張現実)市場への布石。
売上構成は約15%だが、プレゼンス・ブランド認知への貢献は大きい。営業は大型案件(数百台の一括導入)を扱うため、ソリューション提案力が必要。
製造ソリューション事業
電子機器・自動車・医療・食品メーカー産業用ロボット・水晶デバイス・半導体を含む高付加価値B2B事業。売上約30%で相対的に利益率が高い。
SCRAロボット(水平多関節ロボット)は小型・高速・高精度な組み立てに特化し、世界トップクラスのシェア。労働力不足・製造自動化需要の追い風で成長加速中。
水晶振動子・水晶発振器はスマートフォン・IoT・自動車に不可欠な電子部品。時計精密技術の別形態での応用で、エプソンの原点ともいえる事業。
若手は技術営業(顧客への提案・導入支援)、製品開発(新型ロボット・デバイスの設計)、品質保証(製造ラインの品質管理)に配属。
ひよぺん対話
入社したら最初はどんな仕事をするの?プログラミングばかり?
理系は設計・開発・生産技術・品質管理のどこかに配属されることが多い。最初から自分でコードを書いたり設計したりするというより、先輩のプロジェクトに参加してOJTで学ぶスタイル。文系は営業(国内法人・海外)やマーケティング企画に配属される。
新入社員研修は約1〜2ヶ月で、全体研修→技術研修(理系)または営業研修(文系)→配属先OJT。エプソンは製品の幅が広いから、自分が担当する製品・事業への深い理解が早い段階から求められるよ。
海外で働くチャンスってある?本社が長野だと難しそう...
エプソンは海外売上比率が約70%以上と非常にグローバルな会社だから、海外とのやりとりは日常的にある。ただし形態は2パターン。①海外駐在(海外現地法人へ赴任。アメリカ・中国・インド・東南アジアなど)と、②グローバル本社からの支援(諏訪や東京から海外出張ベースで関与)。
駐在は入社5〜10年目以降が多く、まずは国内の製品・業務の深い理解が前提。英語力は必須で、特に海外営業・グローバルマーケティング志望なら早めに準備しておくべきだよ。
ロボット事業って、文系でも関われる仕事があるの?
ある。ロボット事業でも営業(技術営業・FA営業)は文系でも担当できる。工場自動化の提案は「この工程でどのロボットが最適か」を顧客と一緒に考えるコンサルティング型の仕事で、技術知識より課題ヒアリング力・提案力が求められる。入社後に製品研修でロボットの基礎を学べるから、文系でも仕事のうちに技術が身につく。
あとは事業企画・マーケティングでロボット事業の成長戦略を考える仕事も。「製造業のDX推進に関わりたい」という軸で志望動機を作ると、ロボット事業への意欲が伝わりやすいよ。