野村證券の仕事内容を知る
証券会社の仕事は「営業(リテール)」「投資銀行(M&A・引受)」「マーケッツ(トレーディング)」の3本柱。野村は3つすべてで国内トップクラスの規模を持つ。
具体的なプロジェクト事例
野村が手がける代表的な業務を5つ紹介。「株を売るだけ」ではない証券会社の仕事の幅を知ろう。
M&Aアドバイザリー(大企業の買収・合併を仲介)
野村は国内M&Aアドバイザリーのリーグテーブルで常にトップ3。大企業同士の合併、TOB(公開買付)、事業再編のアドバイザーとして、買い手 or 売り手に付いて案件を推進する。リーマン買収で獲得したクロスボーダーM&A能力(特にアジア)が強み。数千億〜数兆円規模の案件を担当することも。
IPO・エクイティ引受(企業の株式上場を支援)
企業が証券取引所に上場する際の主幹事証券として、上場準備・株式の値付け・投資家への販売を担う。野村はIPO主幹事件数で国内トップクラス。メガベンチャーから伝統企業まで幅広い上場案件を手がける。2024年はディスコ、サントリー等の大型案件を担当。
日本国債トレーディング
野村は日本国債(JGB)のプライマリーディーラーとして、政府の国債入札に参加し、機関投資家に販売する。日本国債市場の流動性を支える存在。トレーダーは数兆円単位のポジションを管理し、金利変動リスクをコントロールする。
ウェルス・マネジメント(富裕層の資産管理)
純金融資産1億円以上の富裕層に対し、株式・債券・不動産・保険・相続対策を包括的に提案する。単なる商品販売ではなく、顧客の人生設計全体に寄り添う「ファミリーオフィス型」のサービス。野村は富裕層の預かり資産で国内断トップ。
リテール営業(個人投資家向け金融商品販売)
個人顧客に株式・投資信託・債券等の金融商品を提案する野村の「原点」。飛び込み・テレアポから始まり、信頼を築いて預かり資産を増やしていく。近年は「売買手数料」から「預かり資産ベースのフィー」へのビジネスモデル転換が進行中。
3つの事業領域
野村の収益構造は営業が安定基盤(40%)、マーケッツが市場連動(30%)、投資銀行が高付加価値(25%)。配属先によって仕事の性質が全く異なる。
営業部門(ウェルス・マネジメント)
個人投資家 / 富裕層 / 中小企業オーナー全国約120拠点の営業網で預かり資産約140兆円を管理。野村の収益の約40%を占める中核事業。近年は「モノ売り」(手数料ビジネス)から「預かり資産フィー」型へのビジネスモデル転換が最重要テーマ。富裕層向けの包括的資産管理サービスに注力。
向いている人: 人の懐に飛び込める、数字で評価される環境が好き、富裕層との信頼構築に興味がある。
投資銀行部門
大企業 / 上場企業 / PE ファンドM&Aアドバイザリー、IPO主幹事、社債引受。国内リーグテーブルで常にトップ3。リーマン買収で獲得した海外ネットワークにより、アジアのクロスボーダーM&Aにも強い。銀行系と違い「融資の利益相反がない」独立系ならではの中立的アドバイスが差別化ポイント。
向いている人: 大型案件を動かしたい、M&A・ファイナンスに興味がある、激務耐性がある。
グローバル・マーケッツ
機関投資家 / ヘッジファンド / 中央銀行株式・債券・デリバティブのトレーディング、機関投資家向けセールス、リサーチ。日本国債の売買シェアは国内最大級。グローバルでは東京・ロンドン・NYの3拠点でリレー取引。リサーチ部門のアナリストランキングも高評価。
向いている人: 市場・マクロ経済に興味がある、数字や分析が得意、瞬時の判断力がある。
※収益構成はFY2025実績ベースの概算。残りはアセット・マネジメント等。
ひよぺん対話
証券会社って営業以外の仕事もあるの? 全員が電話営業するイメージなんだけど...
証券会社=営業、は古いイメージだよ。野村の仕事は大きく3つの世界に分かれる:
🏪営業部門(新卒の6〜7割が配属):
・個人・法人向けに金融商品を提案。預かり資産を増やすのが仕事
・入社1〜2年目はテレアポ・飛び込みも。3年目以降は既存顧客中心に
・トップ営業マンは年収2,000万円超も
🏛️投資銀行部門(選抜配属):
・M&A、IPO、債券引受。企業経営者への提案
・外資金融に近い仕事内容。激務だが年収は最も高い
・配属は入社時 or 3〜5年目の異動
📈マーケッツ部門(選抜配属):
・トレーディング(自社ポジションの売買)、機関投資家へのセールス
・金利・為替・株式のリアルタイムで数十億〜数百億を動かす世界
・理系・数学出身者が多い
配属の現実としては、新卒の過半数は営業部門スタート。投資銀行・マーケッツは人気が高く競争が激しい。ただし営業で成果を出してから異動するキャリアパスもある。
新人の営業って実際どんな感じ? 「飛び込み営業」って本当にやるの?
ぶっちゃけた話をすると、野村の新人営業は「証券業界で最もハード」と言われていた時代がある。現在は改善されているが、基本構造は変わっていない:
📅入社1年目の典型的な1日:
・7:30 出社、朝会でマーケット動向の確認
・8:30〜 テレアポ開始(1日100件以上の時代もあったが、今は減少傾向)
・10:00〜 既存顧客への提案訪問・新規開拓
・15:00〜 マーケットクローズ後の事務処理・翌日準備
・19:00〜20:00 退社(繁忙期はもう少し遅くなる)
🔑新人が求められること:
・新規口座の開設——まだ野村と取引のない個人に口座を開いてもらう。これが最初の関門
・預かり資産の積み上げ——口座を開いた顧客に金融商品を提案し、資産を預けてもらう
・毎日の数字報告——アポ件数、面談件数、口座開設数、預かり資産増加額を日次報告
正直、最初の1〜2年は辛いと感じる人が多い。でもここを乗り越えた人は「どこに行っても通用する営業力」を手にする。野村出身者が転職市場で高く評価されるのはこの経験があるから。