数字で見る日本生命
ESや面接で使える定量的な事実を整理した。基礎利益1兆円超、総合職年収、採用データ——公開情報ベースで。
知っておきたい数字
事業構成
約5万人の営業職員による対面販売。職域営業(企業のオフィス訪問)が主力。死亡保険・医療保険・年金保険のフルラインナップ。
法人向けの団体生命保険、団体医療保険、確定給付企業年金(DB)、確定拠出年金(DC)。企業年金市場でトップシェア。
80兆円の運用による利差益が基礎利益の過半。国内債券・株式・海外証券・不動産に分散。ニッセイアセットマネジメントも成長中。
大樹生命(対面販売)、はなさく生命(ネット通販)、ニッセイ・ウェルス生命(銀行窓販、保有契約6.4兆円超)。マルチチャネル展開。
米国リゾリューション・ライフ(6,000億円出資)、豪州MLC Life、インド リライアンス・ニッポンライフ。2035年に利益3倍目標。
給与・待遇
| 全社員平均年収 | 約568万円(営業職員含む全平均) |
| 総合基幹職(全国型)初任給 | 月33.9万円(固定残業代含む・2027年卒) |
| 総合基幹職(エリア転勤型)初任給 | 月31.6万円(固定残業代含む・2027年卒) |
| 営業総合基幹職 初任給 | 月28.8万円(東京等)/ 月27.8万円(その他) |
| 総合職 30歳 | 800〜900万円(副主任〜課長補佐級) |
| 総合職 課長代理 | 1,000〜1,200万円(ほぼ全員到達) |
| 総合職 課長 | 1,200〜1,500万円(約3割) |
| 総合職 部長 | 1,500〜2,500万円(約1割) |
| 営業職員 平均定例給与 | 月29.9万円(賞与・インセンティブ別) |
| 残業時間 | 月28.7時間(生保業界標準水準) |
| 有給取得率 | 80.0%(2024年度実績) |
| 男性育休取得率 | 100%(9年連続) |
| 社宅・独身寮 | 都心一等地に月数千円〜1万円で入居可能 |
| 退職金 | 勤続30年で2,000万円超の水準 |
※総合職年収は口コミ・推定ベース。相互会社のため有価証券報告書による公式開示はなし。営業職員定例給与は日本生命人的資本開示データ(2025年3月時点)。
採用データ
| 総合職 | 約150名(2027年卒予定) |
| エリア総合職 | 約75名(2027年卒予定) |
| 営業総合基幹職 | 数百名規模 |
| 男女比(総合職) | 男性約6:女性約4(推定) |
| 男女比(エリア総合職) | 男性約3:女性約7 |
| 文理比(総合職) | 文系約7割:理系約3割 |
| 従業員数 | 約68,060名(うち営業職員約47,842名・内勤約20,218名) |
※採用人数は日本生命公式採用サイト・リクナビ2026の公開情報ベース。男女比・文理比は推定値を含む。
業績推移(直近3期)
| FY2022 | FY2023 | FY2024 | |
| 保険料等収入 | 約5.5兆円 | 約5.8兆円 | 約7.9兆円 |
| 基礎利益 | 約5,600億円 | 約7,700億円 | 1兆109億円 |
| 利差益 | 約1,500億円 | 約2,800億円 | 5,512億円 |
| 総資産 | 約82兆円 | 約83兆円 | 約84兆円 |
※FY2024の保険料等収入はグループ連結ベース約7.9兆円(単体5.3兆円+大樹0.8兆+ウェルス1.9兆+はなさく0.07兆+MLC0.2兆等)。総資産は単体ベース。
4大生保 業界内比較
| 日本生命 | 第一生命HD | 明治安田 | 住友生命 | |
| 会社形態 | 相互会社 | 株式会社 | 相互会社 | 相互会社 |
| 基礎利益 | 約1.01兆 | 純利益約0.43兆 | 約0.63兆 | 約0.38兆 |
| 総資産 | 約84兆 | 約72兆(HD連結) | 約54兆 | 約49兆 |
| 全社員平均年収 | 約568万 | 約553万 | 約520万 | 約490万 |
| 総合職30歳年収 | 800〜900万 | 750〜850万 | 700〜850万 | 700〜800万 |
| 総合職採用数 | 約150名 | 約120名 | 約100名 | 約80名 |
| 本社所在地 | 大阪 | 東京 | 東京 | 大阪 |
| 海外展開 | 米国出資 | 海外子会社多数 | 米国子会社 | 限定的 |
※全社員平均年収は各社の開示データ・推定値を含む。相互会社3社は有価証券報告書がないため正確な比較が困難。総合職年収は口コミベースの推定。第一生命HDの平均年収949万円はHD(持株会社)の少数精鋭の数字であり、保険会社本体の全社員平均とは異なる。
ひよぺん対話
日本生命の年収ってぶっちゃけどのくらい? 568万円って低くない?
568万円は営業職員を含む全社員平均で、総合職の年収とはまったく違う。ここを混同している就活生がめちゃくちゃ多い。正確に分けると:
💰総合職の年収推移(目安)
・1年目:400〜500万円(月24.6万円+賞与+手当)
・3年目(副主任):550〜650万円
・5年目:650〜800万円
・8年目(課長補佐):800〜1,000万円
・12年目(課長代理):1,000〜1,200万円(ほぼ全員到達)
・15年目〜(課長):1,200〜1,500万円(約3割)
・20年目〜(部長級):1,500〜2,500万円
💰営業総合基幹職の年収推移(目安)
・1年目:450〜550万円(月28.8万円+賞与+成績手当)
・5年目:600〜800万円
・10年目(営業部長):800〜1,200万円(成績により幅大)
💰営業職員:平均定例給与月29.9万円(賞与・インセンティブ別)
つまり総合職なら30歳で800〜900万円、課長代理(40歳前後)で1,200万円前後が実態。「568万円」は営業職員が大多数を占める平均値で、総合職の年収水準とは全く異なる。相互会社なので有価証券報告書がなく、正確な「総合職平均年収」は公式開示されていない点にも注意。
4大生保で年収を比較するとどうなの?
4大生保の年収比較は「何を比較するか」で結果が変わるから注意:
📊全社員平均年収(営業職員含む)
・日本生命:約568万円
・第一生命:約553万円
・明治安田:約520万円(推定)
・住友生命:約490万円(推定)
→ 日本生命が最高だが、これは営業職員の待遇が相対的に良いため
📊HD平均年収(経営企画等の少数精鋭)
・第一生命HD:949万円(上場しているので有報で公開)
・日本生命:非公開(相互会社のためHDの有報がない)
・明治安田HD:非公開
・住友生命:非公開
→ 第一生命HDの949万円だけが「見える化」されている
📊総合職の実質年収(口コミ・推定ベース)
・4大生保ともに30歳で750〜900万円、課長代理で1,100〜1,300万円と大差なし
・差がつくのは福利厚生:社宅(月数千円)、退職金(2,000万円超)、企業年金で年間100〜200万円の実質差
結論:生保4社の総合職年収は「ほぼ横並び」。差がつくのは福利厚生と株式報酬(第一生命のみ)。「年収で選ぶ」なら生保間の差は小さく、むしろ「生保 vs メガバンク vs 損保」の比較の方が意味がある。
「基礎利益」って何? 普通の営業利益と違うの?
生命保険会社は株式会社のような「営業利益」「経常利益」とは違う利益指標を使う。これを知らないと面接で恥をかくので要注意:
📊基礎利益(生保の最重要指標)
= 保険料収入 + 運用益 - 保険金支払い - 事業費
要するに「本業のもうけ」。株式会社の営業利益に近い概念で、有価証券の売却損益や特別損益を除いた「実力値」。
基礎利益の中身を3つに分解すると:
・利差益(運用の儲け):想定より運用がうまくいった分の利益。日本生命は5,512億円
・費差益(コスト節約の儲け):想定より事業費が少なかった分の利益
・危険差益(保険の儲け):想定より死亡・入院が少なかった分の利益
日本生命の2024年度基礎利益1兆109億円の内訳は、利差益5,512億円が過半を占める。つまり日本生命の利益の半分以上は「保険営業」ではなく「資産運用」から生まれている。
面接で「基礎利益」「利差益」「費差益」「危険差益」を説明できれば間違いなく他の就活生と差がつく。
日本生命の採用難易度ってどのくらい?
職種によって全然違う。正直に言うと:
📊総合職(採用約150名)
・応募者数:推定10,000〜20,000名
・内定倍率:推定70〜130倍
・学歴:早慶・旧帝大・MARCH上位が中心
・選考:ES→筆記(SPI)→面接3〜4回→内定
・メガバンク総合職と同程度の難易度
📊エリア総合職(採用約75名)
・倍率は総合職とほぼ同等(枠が少ない分、競争率は高い)
・女性比率が高い(約6〜7割)
📊営業総合基幹職(採用数百名)
・倍率:推定10〜30倍(総合職より大幅に低い)
・学歴:MARCH・日東駒専〜早慶まで幅広い
・体育会系の経験者が好まれる傾向あり
・「マネジメント適性」を重視
ポイントは総合職と営業総合基幹職で難易度が全然違うこと。「日本生命に入りたい」だけでは不十分で、「どの職種で何をしたいか」を明確にしないとESの段階で落ちる。