数字で見るJPX(日本取引所グループ)

平均年収1,110万円・営業利益率57%——普通の企業とは桁違いの数字が並ぶJPXの財務構造を、就活で使える視点で読み解く。

知っておきたい数字

1,622億円
営業収益(FY2024・3月期)
取引所グループとして東証・大証・TOCOMを運営。売買代金の増加で収益は大きく変動する
930億円
当期利益(FY2024)
利益率57%超という驚異的な水準。独占的インフラ企業の固定費型ビジネスが生み出す高収益
1,110万円
平均年収(連結)
金融業界でも最上位水準。約1,263人という少数精鋭で日本の金融インフラを支える
約3,935社
東証上場企業数
プライム・スタンダード・グロースの3市場に上場する企業が年間上場料を支払う安定収益源

セグメント別収益構成

取引・清算関連収益 約55%

売買手数料・清算手数料。株式・デリバティブの売買代金に連動して変動する。市場活況時に大きく増加

上場関連収益 約25%

上場審査手数料・年間上場料。約3,935社(東証上場)の上場維持費。安定的な定期収益

情報サービス収益 約15%

市場データ販売・インデックスライセンス(TOPIX等)。ETF残高増加に連動して拡大中

その他 約5%

IT システム提供・不動産・その他サービス

給与・待遇

項目データ補足
平均年収約1,110万円有価証券報告書ベース。管理職〜非管理職の全平均
初任給(学部卒)約24〜25万円基本給+各種手当。金融大手と同水準
初任給(院卒)約26〜27万円
残業時間月20〜40時間程度システム障害・制度改革対応時に増加。通常時は比較的安定
有給取得率約70〜80%金融業界平均より高い水準
リモートワーク週2〜3日程度(部署による)市場監視部門等は出社必須の場面あり

採用データ

項目データ補足
新卒採用数(年間)約30〜40名非常に少数精鋭採用。倍率は数百倍レベル
文理比率文系約55% / 理系約45%市場企画・制度設計に文系、システム・データに理系
出身大学東大・京大・一橋・早稲田・慶應が中心高学歴志向が強い採用傾向
採用のポイント金融市場への深い関心・政策的思考力「なぜJPXか」の深堀りが最重要。証券会社との違いを語れること

業績推移(直近3期)

年度営業収益当期利益利益率
FY2022(2022年3月期)約1,369億円約746億円約54%
FY2023(2023年3月期)約1,455億円約811億円約56%
FY2024(2024年3月期)1,622億円930億円約57%

※東証PBR改革・日本株見直しを受けて売買代金が増加し、FY2024に向けて収益・利益ともに拡大傾向。

主要取引所との比較

取引所時価総額(株式市場)特徴
NYSE(米国)約25兆ドル世界最大。米国大型株が中心
ナスダック(米国)約22兆ドルテック株中心。GAFAM等が上場
東証(JPX)約900兆円アジア最大級。日本の優良企業3,935社
上海証券取引所約700兆円中国最大。外国人投資家の参加制限あり
香港証券取引所約400兆円アジア国際金融センター

ひよぺん対話

ひよこ

平均年収1,110万円って本当?新卒でもそんなにもらえるの?

ペンギン

1,110万円は「全従業員の平均」なので、新卒1年目からその水準ではない。ただ構造を理解すると:

💰 年収の伸び方の目安
・新卒1〜3年目:400〜550万円(月25万円前後+賞与)
・4〜7年目:600〜750万円(評価次第で差が出始める)
・8〜15年目(課長補佐〜課長):800〜1,000万円
・管理職(部長以上):1,000〜1,400万円

📊 なぜこれだけ高いのか
従業員約1,263人という少数精鋭組織で、日本の金融インフラを担う社会的価値が給与に反映されている。類似規模の独占的インフラ企業(NTT・電力会社)より高い水準。

⚠️ 注意点
採用は年間約30〜40名程度と非常に少ない。倍率は高く、書類選考から厳しい。「年収が高い」という理由で応募する人も多いため、「なぜJPXか」の深掘りが面接で最も重要になるよ。

ひよこ

JPXって利益率が高すぎて怖い。なんで57%も利益が出るの?こんな会社って規制とかで崩れない?

ペンギン

JPXの利益率の高さは業界構造から説明できる:

🏗️ 「固定費型ビジネス×収益拡大」の構造
JPXの主要コストは「市場システム(IT)の維持・開発費」「人件費」。これらは売買代金が増えても大きく増えない(固定費)。一方、売買手数料収入は売買代金に比例して増える(変動収益)。だから売買代金が増えた年は利益率が急上昇する。

独占企業の特性
日本唯一の認可取引所なので、価格競争がない。手数料を下げる競合が存在しない。これが高利益率の構造的要因。

⚠️ 崩れるシナリオと対策
・規制当局による手数料引き下げ要請(過去に何度かあり)
・売買代金の長期低迷(日本株が外国人投資家に不人気になる局面)
ただしJPXは「市場の活性化→手数料増」という構造なので、市場改革(東証PBR改革等)を自ら進めることで規制当局と利益が一致する関係にある。純粋な民間独占企業と違い、「公益性を持つ独占」なので規制との関係は比較的安定しているよ。

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